栄養豊富なぶりは離乳食後期から。下処理や保存方法、後期・完了期のおすすめレシピ

ブリは、成長につれて名前が変わる「出世魚」です。出世魚は、昔の人が元服の時などに名前を変えたことと似ており縁起が良いとされ、お祝い事に使われることも多いんです。今回は、全国的にも手に入りやすい「ブリ」の栄養や離乳食での食べ方について、ご紹介します。

栄養が豊富なブリは離乳食にも取り入れたい食材

出世魚のブリの呼び名は、地域によって違います。関東では「ワカシ」→「イナダ」→「ワラサ」→「ブリ」、関西では「ワカナ」→「ツバス」→「ハマチ」→「メジロ」→「ブリ」と4,5回名を変えます。ハマチの知名度が上がり、回転寿司などでは、近年では大きさにかかわらず養殖もののブリをハマチと呼ぶ場合が多いそう。ちなみに、ブリやハマチに似た「カンパチ」は、別の魚になります。

ブリの栄養

ブリは、青魚の中でも特に栄養面が優れていると言われています。良質なたんぱく質をはじめ、脂肪、ビタミンB1、B2、ビタミンDをバランスよく含んでいるからです。

また、ブリにはDHA、EPAなどの不飽和脂肪酸が豊富に含まれています。DHAは脳の成長を助ける働きが、EPAには血管をサラサラにする効果があると言われています。

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ブリは離乳食後期から

ブリは赤身の魚で、青い背を持ついわゆる「青魚」です。青魚と呼ばれる魚は、白味魚に比べて脂質が多く含まれています。脂質が多い魚は加熱すると固くなってしまうので、ある程度の固さの食材が食べられるようになる離乳食の後期(9ヶ月以降)を目安に食べ始めましょう。また、脂が多くついている箇所は避けるか、さっと茹でてから使用しましょう。

アレルギーにも注意

鮮度の悪い青魚はアレルギー成分である「ヒスタミン」が生成されている可能性もあるので、ブリを買うときは鮮度の良い物を選び、初めて食べさせる際はまずひと一口食べさせてみて様子をみましょう。また、ブリ自体でもまれにアレルギー反応が出る場合がありますので、初めて食べさせる場合には注意が必要です。

ブリの下処理と調理方法

ブリは切り身やお刺身の状態で店頭に並んでいますので、調理も比較的簡単です。離乳食として使う場合は、加熱をし、ほぐしたり小さくカットして使います。

皮の近くにある色が赤茶色になっている部分は「血合い」と言い、鉄分が豊富。生後9ヶ月~2歳の間は特に鉄分は欠乏しやすい時期と言われており、鉄分が含まれている血合いはぜひ食べてもらいたい箇所です。血合いは赤ちゃんによっては臭みが気になる部分なので、細かく刻んで他の食材と混ぜ合わせるなどして少しづつ食べさせてみましょう。

ブリの保存方法、保存期間

1.基本的には調理した日に食べてしまう

ブリは鮮度が落ちるとアレルギーを引き起こすヒスタミンを生成するので、基本的には調理した日に食べ切ってしまいましょう。一度ヒスタミンが生成されてしまうと、熱を加えても成分が残ってしまうので注意しましょう。

2.一度加熱した切り身を冷凍保存で長持ち

鮮度のいいブリなら、一度茹でるなどして加熱したものを冷凍することができます。冷凍したものは、1週間を目安に食べ切るようにしましょう。

解凍方法

自然解凍は、NG。雑菌の繁殖につながるので避けます。解凍の際は冷蔵庫に移し替えて、ゆっくり解凍するのがおすすめです。時間がない時は、密閉袋に食材を入れ氷水の入ったボウルに沈める方法も◎。一度解凍したものを再冷凍すると、味が落ちたり衛生面が悪くなったりするので、やめましょう。

ブリを使った離乳食おすすめレシピ

ブリは、離乳食後期から使える便利な食材。ブリを使ったレシピを離乳食期別に紹介します。※レシピは、mogcook(お魚離乳食材通販サービス)管理栄養士監修のオリジナル離乳食レシピです。

後期|じゃがいものスフレ(調理時間:約16分)

写真は、「つばす」を使用

◆材料

白身魚(ブリでも可)1パック(10g)
じゃがいも   50g
溶き卵     1/2個
とろけるチーズ 1/4枚
牛乳      小さじ1(粉ミルク、無調整豆乳でも)
粉パセリ    少々

◆作り方

(下ごしらえ)
魚は解凍し食べやすい大きさにほぐします。
じゃが芋は皮を剥きすりおろします。
1.すりおろしたじゃが芋に卵、牛乳、魚をよく混ぜ合わせます。
2.油を薄くぬった容器に1を入れ、チーズをのせ、オーブントースターで焦げ目がつくまで焼き上げ、パセリを散らせば出来上がり♪

 管理栄養士からのコメント
乳製品が入ったカルシウムいっぱいのメニューです。
牛乳には回りのにおいを吸収しやすい為、魚のにおい消しの効果もあります。

「mogcook」でレシピを見る

完了期|ブリとそら豆のコロッケ(調理時間:約15分)

写真は、「わらさ」を使用

◆材料

魚(ブリでも可)      1パック(10g)
そら豆           20g
じゃが芋          20g
玉ねぎ            10g
パン粉、油         適量
衣:小麦粉 大さじ1/2+溶き卵 1/3個

◆作り方

(下ごしらえ)
魚は解凍しサッとほぐす。
空豆、じゃが芋は茹でてマッシュ状にする。(空豆は薄皮を取り除いてからマッシュ)
玉ねぎは微塵切りにしレンジで加熱しておく。
1.ボウルに魚、マッシュした空豆、じゃが芋、玉ねぎを入れ一口大にする。
2.一口大にしたコロッケ生地に小麦粉と卵を合わせたものをくぐらせパン粉をつけ、油で色よく揚げれば、できあがり♪

 管理栄養士からのコメント
小麦粉と卵を合わせる事で簡単に衣をつける手間を省きました。
油であげず耐熱容器に入れオーブンで焼いても美味しく出来ます。

「mogcook」でレシピを見る

離乳食のブリに関する体験談

HugKum編集部では、0~2歳の子を持つママやパパを対象に離乳食でのブリについて、アンケート調査しました。まずは、赤ちゃんがブリを好んで食べてくれたか聞いてみました。

Q.離乳食でお子様はブリを好んで(嫌がらずに)食べてくれましたか?

結果は、3割超が『離乳食のブリはまだ』の回答でしたが、『好んで食べた』が23.3%、『食べてはくれた』が35.8%と、ブリにチャレンジしている赤ちゃんたちは比較的食べてくれるようです。

ブリを食べる赤ちゃんの様子や、与え方で工夫したこと、感想などの体験談も見ていきましょう。

★ママパパの体験談

「魚全般好きなようでパクパク食べていた」(20代・福岡県・子ども1人)
「味付けを特にしていない、シンプルに焼いたものが好きで、離乳食終わった今も焼いただけのシンプルなものを出すとパクパク食べてくれる。」(30代・埼玉県・子ども1人)
「茹でたり焼いたりしてもバサバサ感があるので、飲み込みにくく出してしまうことがあった。そのためトロミをつけたり細かくしてお粥に混ぜるなどして食べさせた。」(30代・北海道・子ども2人)
「進んで食べるというわけではなかったが、スープの中に入れたり、クリーム煮にして食べさせていた。」(30代・栃木県・子ども1人)
「しっかり焼き、中の柔らかい部分をみじん切りにしてご飯に混ぜてあげた。」(30代・大阪府・子ども3人)
「料理のレパートリーがあまりなかった」(30代・福岡県・子ども1人)

 

『好んで食べた』と回答のママパパからは、魚全般好きなためブリも抵抗がない、焼いただけのシンプルなものでもパクパクと食べてくれたとの声が聞こえてきました。調理法によってはパサつきが気になる子もいるので、とろみをつけるなどの工夫をすると赤ちゃんも食べやすくなりますね。

ブリは料理のレパートリーを考えるのが難しく、使いにくいと感じてしまう食材でもありますが、先にご紹介した「スフレ」や「コロッケ」といったアレンジ方法を試してみるのもおすすめです。

お魚の通信販売「mogcook」を利用するのも手!

お魚は赤ちゃんのうちから食べられる、貴重な栄養源。離乳食作りは少量なので、簡単に食べられるよう下処理をし、約1食分の10gずつに小分けされた、「mogcook」お魚の離乳食材通販サービスを上手に利用するのもおすすめです。

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文・構成/HugKum編集部 監修/mogcook

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