食パンを美味しく保存するには?
みなさんは食パン、どのように保存していますか?
常温?冷蔵庫?冷凍庫?
おいしく食べるためには、保存の仕方に重要なポイントがあります。ここでは、状況に応じた保存法をお伝えします。
常温保存のポイント
はじめに、食パンの常温保存について解説します。
夏に食パンを常温保存する場合
大手メーカーの食パンは、オートメーション化された工場で、厳しい衛生管理のもとでつくられています。そのため、菌が入り込む隙がなく、未開封の状態であれば、カビが生える可能性はとても少ないそうです。
パンの袋に記載されている消費期限は、夏場と冬場で設定温度に違いはありますが、常温保存をした場合を想定されています。
つまり、未開封で直射日光を避けた常温保存なら可能です。※消費期限内。
一方、街のパン屋さんなどで焼き立ての食パンを購入したときは、注意が必要です。
紙袋などに入れ、蒸気でパンが蒸れないようにし、しっかりと冷めてからは保存袋などに入れ替えることをおすすめです。
乾燥させないこと
パンに乾燥は大敵。
パンを購入したときに、袋の口を留めるクリップ(バッククロージャー)やビニールタイが付いていることもありますよね。パンが乾かないように、それらを使い、口はしっかり閉じましょう。
ビニールタイはこのような針金タイプのもの。カラータイとも呼びます。
これらを使うことにより、パンの乾燥は防げますが、パンを完全に密封することはできませんので、早めに食べきりましょう。
カビも大敵
パンの2つめの敵はカビ。食パンは水分が多く、カビが生えやすい食品のため、注意が必要です。
食パンを常温で保存した場合の保存期間
常温で保存できるのは、2~3日。
夏場は気温も湿度も高くなるので、さらに保存期間は短くなります。そのため、開封したらできるだけ早く食べましょう。
もし、数日中に食べ切れないのであれば、常温保存せず、冷凍保存することをおすすめします。
パンは冷蔵保存は向かない
常温がダメなら冷蔵庫に……と考える方もいらっしゃるかも知れません。
残念ながら冷蔵庫はパンの保存には向きません。
冷蔵庫の温度は食パンが一番劣化しやすい温度帯
冷蔵庫内は乾燥しているためパンの水分が抜けやすく、食パンがパサパサになり、固くなってしまうのです。
また、小麦粉に含まれている「デンプン」は、0~4度くらいの温度で急激に劣化すると言われています。これはちょうど冷蔵庫内の温度! 冷蔵庫にパンを入れると、味や風味が損なわれてしまうのです。
食べきれないなら冷凍保存
低い温度では急激に劣化してしまうデンプンですが、一転、0度以下になると、劣化の速度は緩やかになります。そこでおすすめしたいのが、パンの冷凍保存。
食べきれなかった食パンは、冷凍保存するとよいでしょう。
おいしい状態をキープしたまま保存するのにも、コツがあります。ポイントは「乾燥を防ぐ」ことと「急速冷凍」。
おすすめはラップより、アルミホイル。アルミホイルは水分や臭いを通さないことに加え、熱伝導が良いからです。ラップに包んで冷凍する場合より、短時間でパンを凍らせることができるわけです!
以下の記事で、食パンを上手に冷凍保存するためのポイントを解説しています。
食パン保存容器のおすすめ
いくつかおすすめの食パンの保存容器をご紹介します。
スケーター 真空 パンケース パン保存容器 シール容器 BBR4N-A
真空密封でパンの乾燥を防ぎ、鮮度を長持ちさせる真空パンケース。
フタのエアーバルブから付属のポンプでケース内をしっかり空気を抜くことができます。
シリコン弁とパッキンでしっかり密封、乾燥を防ぎます。
食洗機で洗うこともできてお手入れも簡単です。
スケーター 食パン 冷凍 保存ケース パンケース 日本製 SBR2
冷凍できる食パンの保存容器。
パンの押しつぶれを防止して、おいしさをキープします。
その際も、パンは1枚ずつアルミホイルやラップに包むことをおすすめします。
縦置きも可能なので、狭い庫内でも、上手に保存できます。
岩崎工業 日本製 抗菌 食品保存容器 クリア 4.0L ネオキーパー パックケース深型 B-1817 NE
おいしさをそのまま保つ食品保存容器。耐冷・耐熱のため、解凍や冷凍もそのままでOK! 水分の多いものはしっとりと、乾燥したものはカラット保存でき、企画化されたサイズなので収納面にも優れています。
山崎実業ブレッドケース ホワイト
パン以外にも、ジャムや紅茶などを一緒に収納できる27Lの大容量ブレッドケースです。シンプルかつおしゃれなデザインなので場所を選ばず、耐久度が高いため上にオーブントースターを置くこともでき、収納の幅も広がります。
桐ブレッドボックス「2」(パン保存ケース)【高級桐天然木使用】 (日本製)
自ら湿度調整をする天然の『桐』が湿気を防ぐ、職人手作りの保存ケースです。パンはもちろん、パスタ、お米類、乾物、雑穀、スナック菓子、お茶パック、シリアルなどの食材管理にもおすすめです。
不二貿易 ブレッドケース パン保存ケース ナチュラル 木製 ボヌール 94381
食パンなどの食品保存にぴったりな、天然木でできたブレッドケースです。蓋がスライド式なので使いやすく、木のぬくもりが感じられるデザインはインテリアとしても活躍できそう。
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文・写真/斉藤和美(フードコーディネーター)
食パンを使ったおすすめレシピ
ここからは、夕飯やおやつのメニューにもなるさまざまな食パンのアレンジレシピをご紹介します。
【1】にんじんのパンキッシュ
フレンチトースト風のふわふわ仕上がり。オーブンで焼くだけなので栄養バッチリの簡単料理!
◆材料
(大人2人分+子ども2人分)
にんじん 1/2本(100g)
ソーセージ 6本
食パン(6枚切り) 1と1/2枚
卵 2個
牛乳 1と1/2カップ
粉チーズ 大さじ1
塩・こしょう 各適量
◆作り方
【1】にんじんは皮をむいてすりおろしてボウルに入れ、卵を割り入れてほぐす。牛乳を加えてよく混ぜ、塩、こしょうで調味する。
【2】食パンは角切り、ソーセージは斜め切りにして、耐熱容器に入れる。
【3】【2】に【1】をまんべんなく流し入れて、5分ほどおき、180℃のオーブンで15分を目安に焼く。粉チーズをふる。
教えてくれたのは
上田淳子さん
ヨーロッパや日本のレストランなどで修業後、料理研究家として雑誌、書籍、テレビなどで活躍。双子の男の子の母。近著に『共働きごはん』(生活の友社)など。
『めばえ』2015年1月号
【2】きなこと豆乳のひと口フレンチトースト
豆由来のたんぱく質もたっぷり!きなこの風味がよく、甘さ控えめなのに十分なおいしさが口に広がります。
◆材料
(子ども1人分)
食パン(8枚切り) 1枚
【A】
溶き卵 1/2個分
無調整豆乳 大さじ2
きなこ 小さじ2
砂糖 小さじ1/2
バター 小さじ1
◆作り方
【1】食パンはひと口サイズに切る。ボウルに【A】を入れて混ぜ、食パンを両面とも浸す。
【2】フライパンにバターを熱し、【1】を両面とも焼く。
教えてくれたのは
松尾みゆきさん
管理栄養士・料理研究家・フードコーディネーターとして、テレビや雑誌、書籍等、幅広く活躍。自身も母として「食育」を実践している。
『めばえ』2016年5月号
【3】スティックピザトースト
手軽で食べやすいスティックピザはホームパーティにおすすめ! 具材はお好みで、スイーツをのせればデザートにも?
◆材料
(子ども1人分)
食パン(8枚切り) 1枚
ピーマン 1/4個分
ハム 1/2枚
ホールコーン 大さじ1
ピザ用チーズ 10g
ケチャップ 小さじ1
◆作り方
【1】ピーマンはヘタと種を取り、薄い輪切りにする。ハムは1cm四方に切る。食パンは縦3等分に切る。
【2】食パンにケチャップを塗り、ピーマン、ハム、コーンをのせ、上にチーズを重ねる。
【3】オーブントースターで焼き色が付くまで焼く。
教えてくれたのは
松尾みゆきさん
管理栄養士・料理研究家・フードコーディネーターとして、テレビや雑誌、書籍等、幅広く活躍。自身も母として「食育」を実践している。
『めばえ』2016年5月号
【4】にんじんトースト
簡単で、おやつにもピッタリ!
◆材料
(大人2人+子ども2人分)
にんじん 1/2本
バター 大さじ2
砂糖 小さじ2
塩 少々
食パン 2~3枚
◆作り方
【1】にんじんはすりおろし、常温に戻したバター、砂糖、塩を加えてよく混ぜる。
【2】食パンに【1】をのせ、オーブントースターで3分ほど焼く。食べやすく切る(型で抜いても)。
教えてくれたのは
鈴木 薫さん
おしゃれで実用的なレシピが人気。双子の女の子と、男の子の母。
『ベビーブック』2012年5月号
【5】りんごとさつまいものパングラタン
砂糖なしで仕上げて、素材の自然な甘みを楽しみましょう!
◆材料
(大人2人分+子ども2人分)
さつまいも 中1/3本(80g)
りんご 中1/3個(80g)
食パン(8枚切り) 1枚
【A]
卵 1個
牛乳 100ml
◆作り方
【1】さつまいもは洗って1~1.5cmの角切りにし、りんごは皮をむいて同様に切る。耐熱皿にのせて水大さじ1をかけ、ラップをふんわりかけ、電子レンジ(600W)で2分加熱する。
【2】グラタン皿に水けをきった【1】、小さい角切りにした食パンを入れ、混ぜ合わせた【A】(卵液)をかける。
【3】卵液がパンに染みこんだら、オーブントースターで10分を目安に、卵液が固まるまで焼く。
教えてくれたのは
上田淳子さん
ヨーロッパや日本のレス トランで修業後、料理研究家として雑誌、書籍、テレビで活躍。「育児の予習ゴハン会」を主宰するなど食育にも力を注ぐ。双子の男の子の母。
『ベビーブック』2016年5月号
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構成/HugKum編集部