季節を感じさせる二十四節気を子供にも伝えたい
二十四節気とは、太陽の公転周期を分割して一年を二十四の季節に分けたもの。春分、夏至、秋分、冬至など、季節を表す言葉として、暮らしの中のさまざまな場面に登場します。そんな二十四節気は、忙しい毎日の中で忘れてしまいそうになる豊かな季節の恩恵を思い出させてくれるとてもいい機会。ぜひ、子供と一緒に季節の巡りを感じるひとときをもってみてください。ささやかだけれどゆるぎない幸せの経験は、子供たちの“いのちの根本”を長きに渡り支えてくれることでしょう。
今日1月20日は二十四節気「大寒」です
大寒(だいかん)
小寒から始まった寒さが一年でいちばん強くなる頃。関東や太平洋側でも雪になることが多いので、風の子である子供たちにとってはうれしい季節です。外に出て白い息をハーッと吐いたり、キリッと寒い空気の中で美しい茜色の夕日を見たり。冬にしか体感できない色や景色を親子でお楽しみください。あと15日したら立春。この日を境に、季節は春に向かっていきます。
冬のヘルシーなおやつに最適「リンゴの葛練り」はやさしい味
葛を使った食べ物は、体を温める作用や胃腸の調子を整える作用があります。カゼをひいたときやおなかの調子が悪いときのおやつにぴったり。
熱を加えるととろみが出るので少量を水に溶かし、スープやみそ汁に入れると体はぽかぽか。
葛粉大さじ1と水1カップを鍋に入れ強火で混ぜ、透明になったら葛湯のでき上がり。甘みが強い市販品が苦手な方にはおすすめです。
小さな子どもやご年配の方が喜ぶのはリンゴの葛練り。
1㎝にいちょう切りにしたリンゴ半個分を少量の水でやわらかくなるまでふたをして蒸し煮したら、葛粉大さじ2を倍の量の水で溶いたものを入れてかき混ぜ、透明になったらでき上がりです。
広田千悦子さんの『口福だより』には、季節を楽しむヒントが満載!
口福だより https://www.shogakukan.co.jp/books/09388359
広田千悦子(ひろたちえこ)
日本の文化・歳時記研究家。文筆家。新聞や雑誌、WEBにてコラム・挿絵を執筆。企業アドバイザー。ラジオ、TVなどのメディアに出演。ライフワークは季節のしつらいと祈りのかたちづくり。築80年の日本家屋スタジオ秋谷四季、東京、鎌倉、名古屋などで、季節のしつらい教室を開催。日本の行事の源流に触れつつ、現代のくらしや世代に合わせて提案。中日新聞、東京新聞の連載「くらし歳時記」は11年目。著書は、ロングセラーの『おうちで楽しむにほんの行事』(技術評論社)など25冊。
撮影/広田行正 イラスト/広田千悦子 構成/神﨑典子