季節を感じさせる二十四節気を子供にも伝えたい
二十四節気とは、太陽の公転周期を分割して一年を二十四の季節に分けたもの。春分、夏至、秋分、冬至など、季節を表す言葉として、暮らしの中のさまざまな場面に登場します。そんな二十四節気は、忙しい毎日の中で忘れてしまいそうになる豊かな季節の恩恵を思い出させてくれるとてもいい機会。ぜひ、子供と一緒に季節の巡りを感じるひとときをもってみてください。ささやかだけれどゆるぎない幸せの経験は、子供たちの“いのちの根本”を長きに渡り支えてくれることでしょう。
今日12月22日は二十四節気「冬至」です。
冬至 とうじ
北半球では、昼がいちばん短く、夜がいちばん長い日。小豆がゆやカボチャを食べ、ゆず湯に入ると風邪をひかないという言い伝えがあります。この日から再び日が伸びるので、太陽の復活の日ととらえられ、お祝いをしてきました。
必ずいいことがめぐってくる一陽来復「冬至」の過ごし方
冬至は、一年のうちで昼の長さが一番短く、夜が一番長い日です。
毎年のことですが、この時期はすぐに日が暮れて暗くなってしまうので、慣れるまではなんとなく寂しいような気持ちがしてしまうのは私だけでしょうか。
でも、いったん冬至の日を過ぎてしまえば、そこからはどんどん昼の長さがのびていきます。実際には寒さはまだまだ続くのですが、その様子は弱っていた太陽の強さがまたよみがえってくるかのようです。
そんなところから冬至には「よくないことが続いても、またいいことがめぐってくる」という意味の「一陽来復」という別の名前があります。冬至カボチャを食べたり、湯に入って温まるのもこの日の楽しみです。
広田千悦子さんの『口福だより』には、季節を楽しむヒントが満載!
口福だより
https://www.shogakukan.co.jp/books/09388359
広田千悦子(ひろたちえこ)
日本の文化・歳時記研究家。文筆家。新聞や雑誌、WEBにてコラム・挿絵を執筆。企業アドバイザー。ラジオ、TVなどのメディアに出演。ライフワークは季節のしつらいと祈りのかたちづくり。築80年の日本家屋スタジオ秋谷四季、東京、鎌倉、名古屋などで、季節のしつらい教室を開催。日本の行事の源流に触れつつ、現代のくらしや世代に合わせて提案。中日新聞、東京新聞の連載「くらし歳時記」は11年目。著書は、ロングセラーの『おうちで楽しむにほんの行事』(技術評論社)など25冊。
撮影/広田行正 イラスト/広田千悦子 構成/神﨑典子