上手な保存で水菜は日持ちする|冷蔵&冷凍保存の使い分け、保存のコツを大公開!

京野菜の葉野菜といえば、“水菜”と即答する人、多いですよね。いまやサラダや鍋物に欠かせないほど人気です。ほっそりとシャープな見た目とは違い、ビタミンCやβーカロテンを豊富に含み、栄養素も魅力的。少しでも長く鮮度をキープするために上手な保存法を試してみましょう。

水菜は上手に保存すれば日持ちする

水菜の特徴といえば、みずみずしく、シャキシャキとした食感が美味しさのポイント。ただ、袋に入れたまま放置しておくと、あっという間にぐったり…。すぐに元気がなくなってしまう繊細な野菜でもあります。ヨレヨレになった水菜は、もはや加熱しても食感は戻らずトホホな状態に。

そこで、ここでは常温と冷蔵、冷凍の保存法をそれぞれご紹介します。

水菜を冷蔵で保存する方法

水菜の保存温度の適温は、0~5℃と言われているので残念ながら常温は不向き。雑菌にも弱いため、冷蔵保存の場合も事前に袋から出して洗うことが大切です。

具体的な保存法をチェックしていきましょう。

水菜は新聞紙で保湿する

水菜を洗った後は、きちんと水けをふき取ってから新聞紙で包みます。乾燥防止のため、さらにビニール袋をかぶせて冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。

ビニール袋を上下に2枚かぶせて。

飲食店もやっている! 水菜タッパー保存法

水菜を切って保存をしたい場合は、よく洗って根元を切り落とし、食べやすい長さにカット。保存用のタッパーにキッチンペーパーを敷き、水けを拭いた水菜を並べます。
その上から、さらにキッチンペーパーを重ねて冷蔵庫で保存します。
この方法は、多くの飲食店でやっている葉野菜の鮮度を保つ1つのテクニックです。

ジップロックで水菜を保存するコツ

タッパーがない時は、保存用の保存袋(ジップロック)でも◎。
タッパーの時と同様に洗ってよく水気を拭いたら、キッチンペーパーで切った水菜を包みます。保存袋の空気をしっかりと抜いて冷蔵庫の野菜室で保存してください。

キッチンペーパーで包んでから保存を。

冷蔵保存の期間

2~3日が目安です。
水菜は水分がなくなってしまうと食感が乏しくなるため、なるべく早めに食べましょう!

水菜を冷凍で保存する方法

冷蔵保存よりも長めに保存をしたい!という水菜好きな方は、冷凍保存がおすすめです。
鮮度のよいうちに、下処理をして冷凍しておけば、「今週、緑の野菜食べてない」とふと思った時に便利です。

ジップロックで水菜を賢く冷凍保存

冷蔵保存の方法と同様に、洗って根元を切り落とします。食べやすい長さに切ったら、冷凍用保存袋(ジップロック)に平らになるように入れて空気を抜きましょう。

しっかり空気を抜きましょう!

解凍後は、使う分だけ手で折ることができるので何かと大活躍です。解凍後の調理法は、凍ったまま加熱する方が水分も出にくくなります。

半解凍で、すぐにあと一品作れる!

水菜は、小松菜と同様に半解凍でそのまま、お浸しを作ることができます。

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例えば、遅く帰宅した晩ご飯。冷凍しておいた水菜を保存袋ごとお湯につけるだけで、すぐ半解凍に。
お浸しの調味液を作るのも面倒という人は、袋を開けてポン酢をタラ~リ!袋ごと軽く揉むだけで、野菜不足を解消してくれるお助けメニューの完成です。

↑ 水菜をジップロックごと湯せんにポチャンと浸す。
↑ 半解凍になったらポン酢を入れて・・・
↑ 軽く手でもめばできあがり!

冷凍保存の期間

約1か月が目安です。保存状態にもよるため、できるだけ早めに消費するのがおすすめです。

 

撮影・文/川越光笑(たべものライター・発酵食スペシャリスト)

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保存した水菜を使ったおすすめレシピ

【1】さばのキャベツ蒸し焼きトマト風味

さばにいろいろな野菜を合わせて洋風アレンジ。キャベツに詰めて見栄えもUPするので、おもてなしメニューにも!

◆材料

(大人2人分+子ども2人分)
さば(半身) 1と1/2本
キャベツ 3枚
じゃがいも 1個
もやし 1/2袋
水菜 1/3束
長ねぎ 1/2本
トマトソース(市販) 大さじ6
粉チーズ 小さじ3

◆作り方

【1】キャベツは芯をそぎ取って、ゆでる。じゃがいもは薄切り、水菜は2cm幅、長ねぎは小口切りにする。さば1枚は半分に切る。
【2】【1】のキャベツ1枚を広げ、じゃがいも、もやし、水菜、長ねぎ、さばの1/3量をのせる。さばの上にトマトソースをかけ、粉チーズをふり、キャベツで包んで、アルミホイルでさらに包む。同様にあと2個作る。
【3】蒸気の上がった蒸し器で10~12分蒸し、食べやすい大きさに切り分ける。

教えてくれたのは


尾田衣子さん

「ル・コルドン・ブルー」やイタリアにて料理を学び、OLから料理研究家に転身。現在、「料理教室Assiette de KINU」を主宰。男の子のママでもある。

『めばえ』2014年11月号

【2】鶏みそマリネと水菜のサラダ

色とりどりの野菜がたっぷり食べられる一品。お肉も入っているのでメインディッシュになるサラダ。漬け込んだマリネ液がドレッシングに!

◆材料

(4人分)
鶏胸肉 2枚
塩 小さじ1

【A】(合わせておく)
合わせみそ、酢、オリーブオイル 各大さじ3
きび砂糖 大さじ1
塩 小さじ2
白煎りごま 適量

水菜 1束
赤パプリカ 1/2個

◆作り方

【1】縦半分にカットした鶏胸肉を鍋に入れ、肉がヒタヒタに浸かる程度の水(分量外・目安1,200ml)、塩を入れて強火で加熱する。沸騰したら弱火にし、ふたをして10分加熱後、火を止めて10分置く。
【2】【A】をポリ袋に入れ、【1】の鶏胸肉を入れて空気を抜いて口を結び、冷蔵庫に入れて30分以上漬けておく。
【3】長さ5cmにカットした水菜、千切りにしたパプリカを袋に入れて空気を抜き、口を結ぶ。
【4】【2】【3】ともに袋のまま持ち運び、現地で鶏肉をカット。【3】、鶏肉の順に器に盛って【2】の漬け汁をかけ、食べる前にざっくり混ぜる。

◆ポイント

鶏肉のカットと盛り付けは、食べる前に!

教えてくれたのは


minokamo 長尾明子さん

料理家・写真家。出身地の岐阜県美濃加茂市から名前を取った「minokamo」は、料理提案・提供時の活動名。季節や土地の食材、素材を活かしたおいしい料理、写真家としてのセンスが光るおしゃれな料理が人気で、出張料理やメディアの撮影など幅広く活躍。

『めばえ』2018年4月号

【3】寄せ鍋

ウィンナーやチーズ入りはんぺんなど子供の好きな具をたくさん入れたら、この一品で心もお腹も満たされます!

◆材料

(大人2人分+子ども2人分)
鶏もも肉 1枚
たら(または鮭) 2切れ
ウィンナー 3本
チーズ入りはんぺん 3~4個
白菜 1/4個
水菜 1/2袋
にんじん 1/2本

【A】
昆布だし 3~4カップ
みりん 小さじ2

ゆでうどん 3玉

◆作り方

【1】白菜はざく切りにし、水菜は5cm長さに切る。にんじんは5mmの輪切りにする(一部を型で抜いても)。鶏肉とたらは食べやすい大きさに切り、ウィンナーは半分に切る。
【2】鍋に【A】を煮立て、白菜とにんじんを入れて煮、しんなりしたら、鶏肉、たら、ウィンナー、はんぺんを入れて煮、最後に水菜を入れる。
【3】大人はポン酢やごまだれなどをつけて食べ、最後にうどんを入れて煮る。

◆ポイント

■シチュー味

子ども茶碗に汁をお玉1~1と1/2杯取り、シチュールウ1/2かけを混ぜる(溶けにくい場合は、軽く電子レンジで温める)。具やうどんをのせる。

■みそバター味

子ども茶碗に汁をお玉1~1と1/2杯取り、みそ小さじ1/2とバター1gを溶き、具やうどんをのせる。

教えてくれたのは


阪下千恵さん

料理研究家、栄養士。二人の女の子のママ。家族のために作り続けてきたおいしくて、栄養バランスのいいレシピが人気。

『ベビーブック』2014年12月号

【4】ごぼうつくねプレート

根菜をやわらかい食感のミニミニつくねに。手づかみでも食べられるぱくぱくメニューです。

◆材料

(大人2人分+子ども2人分)
ごぼう 1/2本(80g)
鶏ひき肉 200g

【A】
玉ねぎ(みじん切り) 1/4個分
パン粉 大さじ3
溶き卵 1/4個分
片栗粉・酒 各小さじ2
塩 小さじ1/4

サラダ油 大さじ1
焼肉のたれ(市販) 大さじ4
うずらの卵(水煮) 9個
ご飯 茶碗3杯
黒ごま・水菜・好みのドレッシング・ぶどう 各適宜

◆作り方

【1】ごぼうは皮をこそげ、ピーラーで削り、 長さ1~2cmに刻む。水に約5分さらして水けを絞る。うずら卵は横半分に切る。
【2】ボウルに鶏ひき肉、【A】を入れて粘りが出るまで練り、ごぼうを加えてさらに混 ぜる。18等分にし空気を抜いて丸める。
【3】フライパンにサラダ油を中火で熱して【2】を並べ、2分ほど焼いてこんがりとしたら返し、蓋をして、弱火で4分ほど蒸し焼きにする。余分な脂をペーパータオ ルで拭き、焼肉のたれを加えてからめる。
【4】器にご飯、【3】、うずらを盛る。お好みでごまを振り、水菜やぶどうを添える。

教えてくれたのは


市瀬悦子さん

フードコーディネーター、料理研究家。「おいしくて、作りや すい家庭料理」をテーマに、書籍、雑誌、テレビなどで活躍中。

『ベビーブック』2016年10月号

【5】豆腐つくねの豆乳鍋

豆腐とひき肉を合わせたつくねは、加熱してもふんわり柔らかい。しょうがやねぎなどの薬味が風味よく食欲をそそります。

◆材料

(大人2~3人分)
木綿豆腐 1丁
鶏ひき肉 150g

【A】
しょうがのすりおろし 1/2かけ
長ねぎのみじん切り 10cm分
塩 小さじ1/2
片栗粉 大さじ2

【B】
だし汁 2カップ
豆乳 2カップ
塩 小さじ1
みりん 小さじ2
しょうゆ 小さじ1

えのきだけ 1袋
水菜 150g
冷凍うどん 2玉

◆作り方

【1】豆腐はふきんに包んで重石をしっかりし、20分おいて水けをきる。ひき肉と合わせてよく混ぜ、【A】を加えてさらに練り混ぜる。
【2】えのきだけはほぐして半分に切り、 水菜は5~6cm長さに切る。
【3】鍋に【B】を入れて煮立て、【1】を一口大に丸めて入れ、3~4分たって煮えてきたら、【2】を入れる。

*大方食べ終わったら、大人用の締め にうどんを加える。

◆ポイント

子ども用には、煮立ったら、鍋の端にうど んを加えて柔らかめに煮て、取り分けるのがおすすめ。う どんは短く切っても。

教えてくれたのは


藤井恵さん

簡単に作れて、栄養バランスがよく、おいしさのセンスが光るレシピが人気。藤井家の毎日のごはんを綴ったブログも参考になります。
『ベビーブック』2016年12月号

 

構成/HugKum編集部

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