赤ちゃんの「寝ぐずり」はなぜ? 寝ぐずりの理由や対処法【助産師監修】

育児中のパパ・ママの一番の悩みが赤ちゃんの泣き声ですよね。なかなか泣き止んでくれないとストレスが溜まってしまうもの。そして、そこまで大きな泣き声でもないものの、寝る前になるとグズグズ泣いてなかなか治らないなんていう悩みも多いのでは。そんな赤ちゃんの寝ぐずりの理由や対処法などをリサーチ。悩んでいる人はぜひチェックして!

寝ぐずりする赤ちゃんはどれくらい?

寝そうだな…と思うとグズグズと泣いてしまう子、寝ていてもすぐに泣き始めてしまう子…。いろいろなパターンありますが、寝ぐずりを経験したママ・パパがどのくらいいるのかアンケートを実施。

Q.お子さん(0歳~2歳)に、寝ぐずりはありますか?

【調査配信対象:女/20~59歳/全国/2歳の子がいる親120人 調査時期:2020年2月】

Q.お子さん(0歳~2歳)に寝ぐずりはありますか?

結果は、約20%の赤ちゃんが寝ぐずりをすると回答。そして、ときどきという人と合わせると、60%くらいの人が寝ぐずりに悩まされていることがわかります。仲間は意外と多いことに安心するママ・パパも多いのでは?

なぜ? 赤ちゃんの寝ぐずりの原因とは

そもそも、なんで寝ぐずりってするのでしょうか。いくつか理由が考えられます。また寝ぐずりのタイプもそれぞれにあるようです。

睡眠サイクルが定まらないため

まずは睡眠サイクルが出来上がっていないことが挙げられます。そしてそのサイクルは成長するに従ってどんどん変わるもの。なので、やっとサイクルがわかってきたと思う頃には、またずれていたり…。その繰り返しで寝ぐずりが解消しないなんてこともあるはず。

体調が悪い

暑い・寒いなどの不快感がある

寝ぐずりがひどい子はいつもの習慣がクセになっているのかも

また、寝ぐずりがひどい子は、眠るときのクセがついてしまっている可能性も。抱っこがないと寝られない、ミルクを飲まないと寝られないなど、一度クセがついてしまうと、それが与えられないうちはずっとグズグズと泣いてしまうことに。ママ・パパがそのクセに気づいていればいいですが、気づいていないときついですよね。また、わかっていても、ずっと抱っこは無理だったり、ミルクを何回もは飲ませられなかったりと難しいもの。

大変ですが、クセをなくすようにしばらくは抱っこなしで寝るなど、寝ぐずりに付き合ってあげながら工夫していく必要がありそうです。

昼寝だけ寝ぐずりがひどい子は疲れているのかも

夜は大丈夫なんだけど、昼寝だけは寝ぐずりする、という子もいますよね。また外出中や、外出して帰ってきた日に寝ぐずりが多い場合には、疲れすぎている、ということも考えられます。いつもと違う刺激があり、普段よりも昼寝の時間が遅くなってしまうと、お昼寝するときには疲れ切っていることも。

疲れるとすぐに寝ると考えがちですが、大人でも疲れすぎるとなかなか寝られないなんてことありますよね。子どもも同じで興奮状態でなかなか落ち着かずグズグズ泣いてしまうことに。

いつもより刺激が多いかもという日には早めにお昼寝ができるスケジュールにしてあげるのも良さそうです。

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寝ぐずりはいつまで続く?

ママ・パパを悩ませる寝ぐずり。もう、いつまで続くの! と泣きたくなる人も多いですよね。でも、生まれてからずーっと寝ぐずりが続いていることは少ないはず。ピークがいつなのか、理由がわかれば終わるメドがつくかも。アンケートや体験談をもとに紐解いていきます。

ママ・パパたちにアンケートを実施し、寝ぐずりがいちばん目立った時期を聞いてみました。一番悩んだ時期とも言えますよね。

Q.寝ぐずりが目立った時期はいつ頃ですか?

【調査配信対象:女/20~59歳/全国/2歳の子がいる親120人 調査時期:2020年2月】

Q.寝ぐずりが目立った時期はいつ頃ですか?

なんと、生後3ヶ月頃までに目立ったという人は10%弱しかいないのに対して、生後6ヶ月頃から2歳まではほぼ均等に多いですね。1歳すぎると泣き声も大きくなるので、苦労していることがうかがえます。

生後1~3ヶ月ごろ

寝たと思ってもすぐに起きてしまうというのがこの時期の赤ちゃん。まだ睡眠サイクルが出来上がっていない上に、30分〜1時間くらいで浅い眠りと深い眠りを繰り返しているので、短時間で起きてしまうなんてことも。起きてしまうけど眠いので、うまく入眠できずグズグズしてしまうんですね。また、暑くて寝ぐずることも多いもの。布団は湿気がこもるので、まずは背中に汗をかいてないか確認を。

・眠りが浅いのか、寝てもすぐ起きる(30代・岐阜県・子ども2人)
・抱っこしていないと寝てくれず、ベッドに下ろした瞬間に泣くというのを一晩中繰り返した。(30代・和歌山県・子ども2人)

生後6ヶ月ごろ

まだ体内時計が整っていなかったり、1日の生活サイクルが体に馴染んでいなかったりする可能性も。朝は早く目を覚まし、1〜2度の食事、そして昼寝、お風呂をだいたい毎日同じ時間帯にしていくことで、自然と寝る時間には眠くなるはず。寝る時間がマチマチになっていたりお昼寝のしすぎだと、眠くないのに寝ることになり寝ぐずりしやすくなることも。また抱っこされることが多い月齢なので、抱っこの揺れがないと眠れないのもよくわかりますよね。そのぶん、ママ・パパも大変という声がたくさん。

・ぐずるのでおんぶして2時間歩き回った(30代・新潟県・子ども1人)
・眠る直前にひどくなる傾向が。眠った後も抱っこしたままでないと起きてしまった(30代・大分県・子ども1人)
・眠くても寝られなくてもぞもぞ動き泣いていた。親も寝不足になってつらかった。成長と共になくなった(30代・石川県・子ども2人)

1歳ごろ

1歳頃になると歩けるようになるため、寝たと思ってもぐずってママのところまで来てしまうなんてことも。歩き回ると、寝かけていた脳が起きてしまうのでそれから寝かしつけるのもまた大変ですよね…。記憶もしっかりしてくるので、昼間のことを夢で見て起きてしまうなんてこともあるようです。

・眠たいのに遊んで泣く(30代・埼玉県・子ども5人)
・いきなり泣き出して歩き回っていた(20代・三重県・子ども2人)
・寝たと思ったらまたすぐに泣いて、怖い夢でも見てるのか、また寝ては泣いての繰り返しだった(40代・奈良県・子ども4人)

2歳ごろ

そろそろイヤイヤ期を迎える年齢の子たちの寝ぐずりも、寝たくない! という意思の表れかもしれませんね。体力もついてくるので、遊びたいという気持ちが勝れば眠さなんてどこへやら、ということも。ママたちがずっと抱っこできる大きさでもなくなってくるので体力勝負になってきますよね。夜の食事が終わったらだんだん部屋を薄暗くしながら、ベッドで静かな声で絵本を読んで、というような入眠前のルーティーンがあると寝る時間を自覚してくれるかもしれません。

・抱っこで泣かせてて目はつぶってるけどずっと泣いてたり、 機嫌はいいけどずっと1人でキャッキャッとテンション高くて朝まで寝てくれなかったり(20代・福岡県・子ども2人)
・抱っこなど、好きな姿勢でしか寝ず、寝たと思って下ろすとすぐに起きて泣く(30代・宮城県・子ども1人)

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寝ぐずりの対処法

寝ぐずりにはどんな対処法があるのでしょう。とことん付き合ってあげたいと思いながらも、ずっと泣き声を聞いているとママ・パパもストレスに。つらいときには次のような対処法を試してみるのも手です。また成長に応じて、寝ぐずりをなくす習慣をつけたり工夫したいですね。

赤ちゃんが眠る環境を整える

赤ちゃんのための室内環境

生活リズムを整える

入眠前のルーティーンを作る

赤ちゃんが眠りたくても寝られない、眠くないのに寝ないといけないという、睡眠サイクルのズレが寝ぐずりの原因なことも多いはず。ただ、毎日一定にするのはなかなか難しいもの。その代わりに、睡眠時間だなと赤ちゃんが感じられるような眠りのルーティーンを作ってあげましょう。寝る1時間前から、部屋の明かりを薄暗くし、パジャマに着替えたら、ベッドに入って絵本を1冊読んで、そして背中をトントン・・・という流れを作ってあげると自然と眠りにつきやすくなるかも。

お助けアイテムとしておしゃぶりを使う

おしゃぶりを使うと、一時的に泣き止む赤ちゃんは多いようです。おしゃぶりはママのおっぱいに代わって安心感を与えてくれるものだからです。ただし、毎回使っていると、おしゃぶりなしでは寝られなくなってしまうこともあるので要注意です。

2歳ごろになったら話して落ち着かせる

自分の感情や意思がしっかりと表れてくる2歳はイヤイヤ期の真っ只中。寝ぐずりしているうちに他のことに関心が移っていったりと、自分でも泣いている理由がわからなくなっていることも。そんなときには無理に寝かせずに、静かな声で話しを聞いてあげたり、共感する言葉をかけてあげたりするのも有効。だんだんと気持ちの整理がつき、安心できればスーッと寝てくれることも。

寝ぐずりは放置しても大丈夫?

なかなか落ち着かない寝ぐずりにずっと付き合っていると、だんだんイライラしてきたりしてしまうもの。そうなるとママもパパも辛いので、他に手助けしてくれる人がいないのであれば、まず危険がないように整えて赤ちゃんを置いて、しばらく別の部屋に移動して一休みしても大丈夫。そのまま自然と寝てしまうこともあるはず。

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終わらない寝ぐずりはない!

時期によって様々な理由がある寝ぐずりですが、終わらない寝ぐずりはありません。ずーっと続くのでは・・・と悶々と悩んでしまうママ・パパや、泣き声にストレスを感じてしまう人も多いはず。でも成長するほどに状況は変わるので、つらいときは無理せず安全策をとって少しの間だけ一時避難を。そして余裕のあるときに、寝ぐずりのパターンを把握して、できそうな対処法を試してみましょう!

記事監修

河井恵美|助産師・看護師

看護師・助産師の免許取得後、大学病院、市民病院、個人病院等に勤務。様々な診療科を経験し、看護師教育や思春期教育にも関わる。青年海外協力隊として海外に赴任後、国際保健を学ぶために修士課程に進学・修了。親御さん方へのアドバイスを充実させたいと思い、保育士・公認心理師の資格を取得して役立てている。現在は、世界に住む妊婦さんや産後の方向けに、オンラインサービス中心のエミリオット助産院を運営。

文・構成/HugKum編集部

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