【新型コロナ禍の新生児ママの本音】里帰り出産から帰れずパパとはリモート会話…家庭内感染がこわい…

未曾有の危機においても、育児はお休みできるものではないですよね。むしろ、守るべきものがあるからこそ、心配事ややらなければならないことは増えるばかり。
新型コロナウイルスの感染拡大により、全国に緊急事態宣言が発出中のいま、新生児・乳児を育てているママさんたちはどのような悩みを抱え、どのような毎日を過ごしているのでしょうか? 里帰り出産からの帰宅を自粛しているママさんへのインタビューをまじえてお伝えします。

ひろがる感染症と混乱する情勢。いま抱える新生児・乳児育児への不安とは

普段どおりの生活の中でも、育児に悩みは付きもの。加えて、世界的な危機に直面している現在、気がかりなことは一段と増えてしまいました。まずは、新生児・乳児育児中のご家庭がいま抱えている、お悩みや不安の一部をご紹介いたします。

赤ちゃん用品の確保が困難に

生まれたばかりの赤ちゃんには、必要なものがたくさん。産前に万全の準備をしていたつもりでも、急な買い物に出なければならないことも。しかし、いまは以前のように気軽に外へと出られる状況ではありません。買い占めによって赤ちゃん用品が一時品薄になったこともあり、赤ちゃん用品の確保が以前より難しくなったと感じているご家庭が多いようです。

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家庭内感染への不安

無症状でも感染していることや、周囲の人にうつしてしまうおそれがある新型コロナウイルス。日々報道されているように、家庭内での感染が相次いでいることも大きな不安材料です。1歳未満の赤ちゃんの感染も報じられ、ママやパパをはじめ、家族たちは、気づかぬうちに赤ちゃんにうつしてしまうのではないかと、毎日気が気ではありません。

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気軽に病院に行けない

新型コロナウイルス感染への不安の他にも、赤ちゃんの体調に気がかりなことはたくさんありますよね。赤ちゃんに異変があれば、すぐに病院へと駆けつけたいところ。しかし、病院での感染リスクが高いと言われている現在、病院に行くことが心配という声も。

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別居家族に赤ちゃんを見せることができない

また、別居している祖父母に赤ちゃんを直接見せてあげられないことも、現在育児中のご家庭に多いお悩みのひとつ。お互いの感染予防のために、里帰りを断念しなければならない場合も。

パパに会えない! 自宅に戻れなくなった里帰り中ママにインタビュー

里帰り出産ができなくなってしまった人もいるいっぽうで、移動による感染および感染拡大の恐れから、里帰り出産から帰宅できなくなってしまったママさんも少なくありません。今回は、里帰り中に新型コロナウイルスが感染拡大、ご自宅への帰宅日を延期している都内在住のママ・Yさんにお話をうかがいました。

里帰り中に国内での新型コロナウイルス感染拡大

「1月末に都内の産院で第一子を出産しました。2月に入って、同じく都内の実家へと里帰り。新型コロナウイルスが少しずつ流行しはじめていたことや、3月は夫の仕事が繁忙期だったこともあり、大事をとって4月の半ばくらいまで実家に甘えるつもりでした。けれど、まさかこんな事態になるとは…」

帰宅を延期に。パパに会わせてあげられないことがつらい

「国内での感染が拡大していくうちに1歳未満の赤ちゃんの家庭内感染なども報じられ、不安はさらに募りました。
里帰り中の実家では、父も母も自営業でほとんど家から出ずにいられるのですが、夫は業務上、完全にリモートワークに切り替えることができないため、週の何日かは電車に乗って会社へと出勤する必要があります。万全の注意を払ってはいても人との接触は避けられないので、感染のリスクは少なくありません。
そのため、緊急事態宣言の発出後に二人で電話で話し合い、実家にも相談の上、赤ちゃんの大事をとって帰宅を踏みとどまることにしました。
夫とはもう1か月以上会っていません。赤ちゃんは毎日すこしずつ成長し、変化していくので、その様子を間近でいっしょに見ることができないのは淋しいです」

買い物やお散歩をはじめ、外出は自粛中

「月齢0〜1ヶ月の新生児のころは、授乳やオムツ交換をはじめ、とにかくお世話に翻弄されっぱなしだったので、新型コロナウイルスの流行なんて関係なしに実家にこもりきっていました。月齢3ヶ月目を目前にしたいま、日中も起きている時間が長くなってきたので、ほんとうだったら抱っこひもで連れて、ぶらぶらお散歩したり、赤ちゃん用品店へゆっくり買い物に行ったりしたかったですね」

病院がこわくても、予防接種は必須

「病院は特に感染リスクが高いという話を聞いていたので、新生児の間はとにかく高熱を出したり、発疹が出たりしないか心配していました。月齢2ヶ月目を迎えると、今度は予防接種に行っていいのか迷うことも。けれど、新型コロナウイルス以外の感染症もおなじようにこわいですし、予防接種は定められた月齢にちゃんと受けた方がいいというアドバイスも保健所の方からいただいて。予防接種と通常の診察を時間で分けている小児科を探し、受けてきました 」

先の見えない帰宅自粛生活。楽しみはできることの中からみつける

新型コロナウイルス感染への不安や、外出できない不便さに直面しながら、生まれて間もない赤ちゃんの育児に励むYさん。ご実家では現在の状況をどのように過ごしているのかお聞きしました。

会えないパパとはオンラインでコミュニケーション

「夫とは直接会うことは控えていますが、ビデオ通話で毎日顔を合わせています。ビデオ通話なら赤ちゃんの様子を見せながら喋ることもできますし、フィルターで遊ぶこともできて、なかなか楽しいんです。通話だからこそ、じっくり会話ができるというのもひとつの良い点です。赤ちゃんはいつも不思議そうに参加しています」

赤ちゃんの買い物は通販サイトで

「ふだんの買い物は、母が数日〜一週間に一回程度スーパーへと買い出しに行ってくれています。赤ちゃん用に必要なものの買い物は、基本的には通販サイトで。AmazonやLOHACO、赤ちゃん用品に特化したアカチャンホンポなどの通販サイトにもお世話になりっぱなしです。赤ちゃん服も、今はいろんなお店が通販をやっているので、眺めているだけでも気晴らしになります」

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いまは離れていることで、赤ちゃんを守っていると考える

「実家にいれば100%安全というわけではありませんし、一体いつになったら自宅に戻ることができ、夫と合流できるのかもわかりません。先が見えない毎日にもちろん不安も感じますが、いまは離れていることで赤ちゃんを守っていると考えることにしています」

 

陽射しもあたたかくなり、本来なら親子そろってのんびりとお出かけしたくなる季節。けれども、少しでも感染リスクを避けるべく、もうしばらくは忍耐のとき。一日も早くこの事態が収束し、安心して過ごせる日常が戻ってくることを心より願います。

文・構成/羽吹理美

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