こんにちは。離乳食インストラクターの中田馨です。赤ちゃんを連れての旅行時に気になることの一つが「離乳食はどうすればいい?」です。今回は、旅行のときの離乳食はどうする?と言うテーマでお話します。
ママパパたちの悩み!赤ちゃんとの旅行、離乳食はどうする?
これまで夫婦2人での旅行だったところに、赤ちゃんが一緒となると楽しさ倍増です。普段経験できないことを親子で楽しみましょう。旅行の楽しみの一つと言えば「食事」。本当なら赤ちゃんも旅行先の地元のご飯を食べさせてあげたいところですが、やはりそれはまだNGなものもあります。旅行の際の離乳食で気を付けなければいけないことは、
・衛生面
・保存方法
・新鮮さ
・食べたことのある食材/メニュー
旅行先だと、身体に異変が起きた場合にすぐに対応できないこともあります。私の経験ですが、以前息子が旅行先で体調不良になった際に近くに病院がなく1時間タクシーを走らせたことがあります。この時は離乳食が原因ではなかったのですが、旅行先だとなかなか病院が見つからないこともあるので、上記には気を付けた方が良いでしょう。
月齢別|旅行のときの離乳食のポイント
5~6ヶ月、離乳食初期
離乳食初期は、離乳食スタートしたての頃。離乳食は、1日1回~2回食べている時期です。この時期の赤ちゃんの栄養のメインは母乳や育児用ミルク。ですので、2~3日程度の旅行なら、離乳食を食べずに母乳や育児用ミルクだけでOKです。日数が長くなる場合は、市販のベビーフードを用意しても良いでしょう。
7~8ヶ月、離乳食中期
離乳食中期は、1日2回食で、離乳食を食べることに慣れてくる頃。離乳食初期に比べると食べる量もその子なりに増えてきます。この頃は、食べることの美味しさや楽しさを感じ始める時期ですので、市販のベビーフードを持参しましょう。行先にもよりますがスーパーに行けばベビーフードが販売されていますので現地調達もできるでしょう。旅館でおかゆだけ作ってもらえそうなら、頼んでおくと安心です。
9~11ヶ月、離乳食後期以降
離乳食後期以降は、1日3回食で、離乳食が栄養の半分以上を占めるようになります。特に離乳食完了期は栄養の大半が離乳食になるので、旅行の際に食べるものをしっかり準備することが必要になります。市販のベビーフードを持っていってもいいですし、大人の料理から取り分けできるものもあるかもしれません。大人の料理から取り分けする場合は、味を薄める必要があるのでお湯があると助かります。
旅行で離乳食を用意する方法
自宅で冷凍した離乳食を持参する
手作りの離乳食は、赤ちゃんが普段から食べ慣れているので安心です。しかし、保存状態が気になりますし、冷凍した離乳食を加熱して解凍する場所も探さなければいけないので、衛生面を考えるとなかなかハードルが高く、おススメできません。
市販のベビーフードを購入
市販のベビーフードは、衛生面を考えて作られています。開封後加熱した方が美味しく食べられますが、そのままでもOk。旅行時に安心して食べさせられる離乳食です。ただし、食べ残しは後に取っておくことはNGです。潔く処分してください。また、普段から市販のベビーフードを食べていない子は、旅行時に初めて与えると拒否する場合があります。旅行前にベビーフードの味や食感に慣れるために食べておきましょう。
宿やお店のお料理から取り分け
宿やお店の、できたての料理から赤ちゃんに取り分けできたら嬉しいです。事前に「おかゆを用意してほしい」と言うと要望を聞いてくれる宿もあります。取り分けする時のポイントは、
・食べたことのある食材を選ぶ
・加熱していることを確認する
・先に親が食べて味付けの確認をする。濃い場合は食べさせない
・お湯や湯冷ましで4倍以上に味を薄める
・赤ちゃんの月齢に合わせて小さく切る
旅行先で離乳食を温めるには?
旅行先で離乳食を温める時に、私がお世話になっていたのがコンビニやスーパー。買い物をするついでに「離乳食を温めさせてもらってもいいですか?」と伺い、レンジで温めていました。レンジがない時は、水筒にお湯をもらい、市販のベビーフードにお湯を少量入れて温めていました。
旅行のときの離乳食の注意点
「準備万全!」で挑んだ旅行時の離乳食の準備ですが、以下のような場合もありますので事前に確認しておきましょう。
離乳食の持ち込みがNGのお店も
お店によっては、離乳食の持ち込みがNGな場合もあります。そんな時は、お店に入る前に赤ちゃんに離乳食を食べさせなければいけません。
機内は離乳食の持ち込みOK?
飛行機での移動の場合、機内での制限が気なるところです。赤ちゃんのための育児用ミルクやベビーフードは液体の制限の対象外になります。子ども同伴の上、機内で必要な量に限って持ち込みが可能です。念のため、搭乗する前に、飛行機会社へ確認しましょう。
海外では食材自体が持ち込めない国も
海外へ食材を持ち込みする際、申請書を書いても持ち込めない国があります。これは国によって食材の違いがありますので、自身が滞在する国の情報を集めておきましょう。
冷凍は衛生面に注意
冷凍離乳食を持ち運ぶ場合は、衛生面に注意が必要です。
・保冷バッグに入れる
・再加熱して食べさせる
・できる限り早めに食べる
・2日目に持ち越さない
・溶けた離乳食は再冷凍しない(処分する)
赤ちゃんに食べさせる食べ物です。大人以上に衛生面に注意して与えましょう。
旅行のときに便利なおすすめグッズ
旅行時の離乳食周りでおススメなグッズを紹介します。
使い捨てエプロン
離乳食期は食べこぼすことが多いのでエプロンは必需品。でも、かさ張ったりすぐに洗えないこともあるので、使い捨てのエプロンは重宝します。
スプーン
離乳食用のスプーンも必需品です。普段使っているスプーンでもいいですし、エプロン同様にすぐに洗えないこともあるので使い捨てを用意してもOK。
マグ
水分補給に普段使っているマグを持っていきましょう。
離乳食はさみ
大人の料理から取り分けるときに便利です。
チェアベルト
レストランで子ども用のイスがない場合などチェアベルトがあると安心。椅子に固定してもいいですし、ママの体と固定してもOk。
手顔拭きシート
赤ちゃんの食べこぼす量が多い時など、レストランの布巾では間に合わないこともあります。そんな時は手顔拭きシートがあると便利です。
事前準備を整えておくと、不安なく赤ちゃんとの旅行を楽しめますので、参考にしてみてください!
記事監修
一般社団法人 離乳食インストラクター協会代表理事。中田家庭保育所施設長。現在13歳の息子の離乳食につまづき、離乳食を学び始める。「赤ちゃんもママも50点を目標」をモットーに、20年の保育士としての経験を生かしながら赤ちゃんとママに寄り添う、和食を大切にした「和の離乳食」を伝えている。保育、講演、執筆などの分野で活動中。自身が開催する離乳食インストラクター協会2級・1級・養成講座はこれまで2500人が受講。
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