ポテトサラダは冷凍できる?
ポテトサラダは、いまや専門店があるほど、大人気のお惣菜ですよね。子どもたちも大好きですが、なかなか時短調理が難しいのも事実…。
そこで、食べたい時、すぐ食べられるように冷凍してみました。「え?! ポテトサラダって冷凍できるの?」という方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね
ポイントは具材の下処理
ポテトサラダを冷凍するには、いくつか抑えておきたいポイントがあります。作り方や入れる具材に秘訣があるんです。
まず、普段通りじゃがいもを茹でたら、温かいうちに皮をむいてマッシュ状に細かくしましょう(電子レンジ加熱の場合は、皮つきのままラップに包みじゃがいも1個・約100gで電子レンジ600Wで約3分が目安)。ここで、組織をしっかり壊してあげることで、冷凍後の食感がかなり変わりますので、よーくつぶしましょう!
次に、プラスαのテクニックですが、玉ねぎのスライスに塩をふって水けをしっかり絞ったものとじゃがいもを一緒に合わせます。じゃがいもの熱で、玉ねぎの辛みが抜けて一石二鳥。玉ねぎが嫌いな子どもも、ぐっと食べやすくなります。
フォークでじゃがいもをマッシュします。玉ねぎのスライスも一緒に加えれば辛みを軽減!
きゅうりを入れたポテトサラダは冷凍できる?
基本的に水分の多い具材は、冷凍保存には向きません。入れる具はすべて加熱するか、塩もみして水分をしっかりと除いてから加えましょう。特に水分が多いきゅうりやレタスなどは入れないほうが、美味しく冷凍することができます。
緑色が欲しい時は、水けの少ないインゲンや絹さやがおすすめ。固めに塩ゆでして細かく刻んで加えましょう。
どうしても、ポテトサラダにはきゅうりが欠かせないという人は、別冷凍にして食べる時に解凍して加えるという方法も。きゅうりを冷凍する場合は、塩もみして水分を除いてから冷凍しましょう。詳しいきゅうりの冷凍法は、こちらからご覧ください。
冷凍しても美味しさをキープする調味料は?
冷凍するには、調味料にもコツがあるんです。いつもより“油分”多めで“酢”を足す。コレだけ!
じゃがいもが熱いうちに酢大さじ1を入れて全体に混ぜておきます。酢を加えることで殺菌効果も。あとは、マヨネーズと塩・こしょうで味つけしますが、マヨネーズは多めが正解。これが美味しく冷凍するコツです。好みにもよりますが、いつもより大さじ1程度、プラスして入れてみましょう。
ポテトサラダの冷凍方法
早速、いくつかのパターンで冷凍してみました。ご自分の暮らしに合わせた冷凍法をみつけてみてくださいね。
空気に触れないようにラップで包み小分けにして冷凍
ポテトサラダができたら、粗熱をとってからラップに小分け。冷凍用保存袋に入れて冷凍保存します。
あと一品、おかずが欲しい時にも冷凍保存しておくと便利です。
シリコンカップに入れて冷凍
次に、少しだけポテトサラダが余ってしまったときに試して欲しいのが、シリコン製のカップに入れて保存する冷凍法です。
ここでの具は、玉ねぎと人参のスライス、ウインナーを入れてみました(すべて加熱調理済み)。
冷凍の仕方は、シリコンカップに小分けにしたら、その上からラップをかけて、形が崩れないように冷凍保存ができるケースに入れて冷凍しましょう。
冷凍したポテトサラダの保存期間
冷凍保存したポテトサラダの保存期間は、2週間ほど。なるべく早めに食べ切ること。
市販のポテトサラダは冷凍できる?
スーパーのお総菜コーナーでも、おなじみのポテトサラダ。市販のポテトサラダでも冷凍保存はできるのでしょうか…?
某スーパーのポテトサラダは、きゅうりが入っていたため先に取り除きました。そのあとで電子レンジ加熱ができる別容器に移し替えて冷凍保存してみました。
冷凍自体は問題なくカチカチに。
手作りの場合もそうですが、市販の場合も、おいしく食べるために大事なのは、冷凍より解凍のプロセスです。次からポテトサラダの上手な解凍方法を見ていきましょう。
ポテトサラダの解凍方法
ここでは、市販のポテトサラダを冷凍した場合の解凍方法を検証します。
レンジで解凍する方法
カチカチに凍った冷凍ポテトサラダを解凍してみました。
電子レンジ加熱対応の容器のフタを外したらラップをし、解凍モードをオン!
ポテトサラダを温めて食べるということに抵抗のある方もいるかもしれませんが、作り立てのポテトサラダは温かい状態ですよね? その理屈でいえば、冷凍後に電子レンジで解凍したポテトサラダも美味しく食べることができます。
きちんと溶かすため、電子レンジから一度取り出します。全体を混ぜて再び、解凍モードを押した後の状態です。
すぐに食べてみましたが、市販のポテトサラダでも美味しく解凍できました!
自然解凍するとどうなる?
電子レンジで加熱しないで、自然解凍だけで食べることはできないものか…。素朴な疑問がわいたため、さっそく試してみました。
食べる日の前夜に冷蔵庫に入れておいたのが下の写真。黄色い液体は、マヨネーズが分離した様子です。
ちょっと食べるのも躊躇したのですが、試食してみたところ、油っぽいし、素直にマズイ(笑)。
この結果から、前出のシリコンカップに詰めたポテトサラダをお弁当に入れる場合も、必ず電子レンジ加熱してから詰めることをおすすめします。
以上が、ポテトサラダを美味しく冷凍&解凍するためのリアルレポートでした。ポテトサラダを常備したい方は、ぜひ試してみてくださいね♪
撮影・文/川越光笑(たべごとライター・栄養士)
冷凍にもおすすめなポテトサラダのレシピ
ここからは冷凍保存したポテトサラダを活用できるアレンジレシピを、HugKum編集部がご紹介します。
【1】ひき肉入りポテトサラダ
いつものポテトサラダにひき肉を入れてボリュームアップ! 食べごたえのあるサラダなら、お腹も大満足です。
◆材料
(大人2人分+子ども2人分)
じゃがいも 3個
豚ひき肉 120g
ブロッコリー 1/2個
ゆで卵 1個
マヨネーズ大さじ 2と1/2
塩 適量
◆作り方
【1】 じゃがいもは皮をむいて一口大に切り、ブロッコリーは小房に分ける。
【2】熱湯を沸かしてじゃがいもをゆで、途中でブロッコリーを加え、次いで豚ひき肉を加え、火が通ったら一緒にザルにとって水けをきる。
【3】【2】をフォークなどでつぶし、殻をむいたゆで卵を加えて崩し、マヨネーズ、塩を加えて味を整える。
教えてくれたのは
尾田衣子さん
「ル・コルドン・ブルー」 やイタリアにて料理を学び、料理研究家に。現在、「料理教 室Assiette de KI NU」を主宰。男の子のママ。
『ベビーブック』2015年2月号
【2】ポテトサラダのにんじんカナッペ
にんじんに乗ったポテトサラダがかわいらしい。にんじんはやわらかくて甘く、食べやすい。
◆材料
(大人2人+子ども2人分)
にんじん 6~7cm
じゃがいも 小1個(100g)
ツナ(缶詰) 大さじ2
コーン(缶詰) 大さじ2
【A】
マヨネーズ 大さじ1
酢・塩・こしょう 各少々
◆作り方
【1】にんじんは5~6mm厚さの輪切りにして、塩少々(分量外)を加えた熱湯で5~6分ゆでて、冷ます。
【2】じゃがいもは洗って水けがついたままラップに包み、電子レンジ(600Wの場合)で1分30秒、上下を返して1分加熱する。皮をむき、ボウルに入れてフォークでつぶし、缶汁をきったツナ、コーン、【A】を加えて混ぜる。
【3】【1】に【2】を等分にのせる。
教えてくれたのは
市瀬 悦子さん
フードコーディネーター、料理研究家。テーマは「おいしくて、作りやすい家庭料理」。NHKEテレ「すすめ!キッチン戦隊クックルン」の料理も監修。
『ベビーブック』2013年12月号
【3】昆布巻きで 和風ポテトサラダ
余った昆布巻きの有効利用のはずが、昆布のうまみが加わり普段より深い味わいに。「わが家のポテサラ」の定番になること間違いなし!
◆材料
(大人2人分+子ども2人分)
昆布巻き 70g
じゃがいも 中2個(250g)
ほうれん草 2株
にんじん 3cm(30g)
マヨネーズ 大さじ2弱
しょうゆ 小さじ1弱
白すりごま 小さじ1
◆作り方
【1】ほうれん草はゆでて水にとり、よく絞って2cm長さに切る。にんじんは薄い半月切りにしてサッとゆでる。昆布巻きは粗く刻む。
【2】じゃがいもは皮をむき、4等分にしてゆで、湯をきる。ボウルに移してフォークなどでつぶし、粗熱がとれたら、マヨネーズと【1】を加えて混ぜ、仕上げにしょうゆで味を調える。器に盛ってごまをかける。
*昆布巻きの味によってはしょうゆが必要ない場合も。
教えてくれたのは
上田淳子さん
ヨーロッパや日本のレストランなどで修業後、料理研究家として雑誌、書籍、テレビなどで活躍。双子の男の子の母。近著に『共働きごはん』(生活の友社)など。
『めばえ』2014年1月号
構成/HugKum編集部