エリンギは冷凍するとメリットいっぱい! 冷凍方法や保存期間、便利な使い方を解説

独特の歯ごたえが人気のエリンギ。冷凍保存のメリットとコツ、アレンジレシピをご紹介します。

エリンギは冷凍がオススメ! メリットを解説

きのこ類は、冷凍向きの食材です。特にエリンギは、コリッとした食感が美味しいきのこ。冷凍してもその食感は、全く変わりません。しかも!  冷凍することで嬉しいメリットがたくさんあるんです。

冷凍エリンギの魅力をまとめてみました♪

・栄養がアップする
・うま味が増量
・食感が変わらない
・冷凍のまま調理できる
・長期保存が可能

いかがですか? きのこ類は、冷凍することで細胞壁が壊れて酵素が働きやすくなります。その酵素パワーで、きのこ共通のうま味成分であるグアニル酸がアップし、栄養素もより摂取しやすくなるというわけです。冷凍しなくちゃもったいないくらいですよね。安売りの時には、多めに買って冷凍保存がおすすめです。

エリンギの冷凍保存方法

では、さっそく冷凍保存をしていきましょう。

エリンギは、他のきのこ類と同様に、生のまま冷凍が基本。丸ごとで冷凍することもできますが、料理によって切り分けて保存しておくほうが使いやすいです。冷凍のポイントは、“洗わないこと”。エリンギは水溶性のビタミンB群が多いため、洗わずに切って保存が正解です。

生のまま冷凍保存

用途によって、スライスと粗みじん切りの2種類ほどあると便利。

冷凍の仕方は、スライスは冷凍用保存袋に入れるだけ。みじん切りは、ラップで小分けにしてから冷凍用保存袋に入れておくと、少量から使えます。

エリンギのスライスは、炒め物や揚げ物に、みじん切りは、チャーハンやスープの具などに大活躍です。

加熱して冷凍保存

エリンギは、生だけではなくソテーなど加熱してから冷凍も可能です。お好みで塩、こしょうで味つけしておくと解凍後の調味の手間がなく時短調理につながります。

水分を飛ばすように炒め、しっかりと焼き色をつけましょう。

 

余分な油は、キッチンペーパーの上にのせて取ります。粗熱がなくなったらラップに少量ずつ小分けにしていきます。

 

次に、冷凍用保存袋に入れて冷凍庫へ保存しておきましょう。

冷凍したエリンギの解凍方法

冷凍したエリンギの解凍法は、とても簡単です。火を通す料理に使う場合は解凍の必要がなく、凍った状態で調理にどんどん使いましょう!

凍ったまま調理OK

一般的に冷凍食材は、解凍をしてから使いますが、きのこ類はその必要がありません。冷凍庫から取り出して、凍ったまま加熱調理をするのがポイントです。

逆に解凍してしまうと、うま味や栄養素が流れ出てしまい、食感もなくフニャフニャに。…。その後に調理をしても美味しくありません。

凍ったままの冷凍エリンギを袋ごとザザッと加え、一気に加熱するのがコツです。

 

冷凍エリンギがあれば、ボリュームのある一品が完成します。かさ増しにも◎

電子レンジで加熱

ソテーしてから冷凍保存したエリンギは、電子レンジで加熱すればすぐに食べられます。600Wの電子レンジで、30~40秒で十分です。

使い方としては、カレーのトッピングなどにしてもボリュームが出ておすすめ。ダイエット中には、肉の代わりにもなります。

冷凍エリンギをラップに包んだまま、600Wの電子レンジで加熱します。

 

たった30~40秒で、ソテーした直後のようなふっくら状態に復活!

冷凍したエリンギの保存期間

生のまま冷凍用保存袋で密閉した場合、1~2か月ほど冷凍保存可能(保存状態により異なる)。加熱後に冷凍保存した場合は、1か月ほど保存できます。

 

エリンギは、きのこ類の中でもクセがないので和洋中の料理を選びません。冷凍エリンギを常備して、幅広く活用していきましょう。

撮影・文/川越光笑(たべごとライター・栄養士)

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冷凍エリンギを使ったおすすめレシピ

ここからはHugKum編集部厳選の、冷凍エリンギを活用できるおすすめレシピをご紹介します

【1】キャベツときのこの青椒肉絲

子どもの苦手なピーマンをキャベツに代えてやさしい味わいに。

◆材料

(大人2人分+子ども2人分)
牛薄切り肉 300g
キャベツ 1/4個
玉ねぎ 1/2個
エリンギ 2本

【A】
しょうゆ 大さじ1
ウスターソース 大さじ1
みそ 大さじ2
砂糖 大さじ1

サラダ油 適量

◆作り方

【1】キャベツは3cm幅に切り、玉ねぎとエリンギは薄切りにする。
【2】フライパンにサラダ油を熱して【1】を炒め、しんなりしたら取り出す。
【3】【2】のフライパンにサラダ油を足し、牛肉を加えて炒め、肉の色が変わったら【2】を戻し、混ぜ合わせた【A】を加えて調味する。

教えてくれたのは


尾田衣子さん

「ル・コルドン・ブルー」やイタリアにて料理を学び、OLから料理研究家に転身。現在、「料理教室Assiette de KINU」を主宰。男の子のママでもある。

『めばえ』2014年2月号

【2】カラフル野菜のトマトチキン丼

トマトと鶏もも肉の相性ピッタリな一品。冬キャベツやきのこも加えて一緒に煮込めば栄養バランスもバッチリ!

◆材料

(大人2人分+子ども2人分)
鶏もも肉 小2枚(350g)

【A】
にんにく(すりおろし) 小さじ1
塩 小さじ3/4
プレーンヨーグルト 1/2カップ
トマトケチャップ 大さじ2
カレー粉 小さじ1

玉ねぎ 1/2個
黄パプリカ 1/2個
キャベツ 2枚
エリンギ 1パック
トマト(カット缶詰) 1/2缶
バター 大さじ2(30g)

【B】
塩 小さじ1/2
砂糖 大さじ1
顆粒スープの素 小さじ1

牛乳 1/4カップ
塩 少々
ご飯 茶碗3杯

◆作り方

【1】鶏肉は一口大に切り、【A】をもみ込んで20分ほどおく。玉ねぎはくし形に切り、パプリカとキャベツ、エリンギは一口大に切る。
【2】鍋にバターを入れて中火で熱し、玉ねぎ、エリンギ、鶏肉を入れて炒める。全体がなじんだらトマト缶を加え、煮立ったら【B】を加え、ふたをずらしてのせ、10分ほど煮込む。
【3】【2】にパプリカ、キャベツ、牛乳を加えてひと煮立ちさせ、塩で味を調える。ご飯にかける。

教えてくれたのは


みないきぬこさん

女子栄養大学を卒業後、料理研究家のアシスタントを経て2007年独立。料理家、フードコーディネーターとして料理雑誌や広告、メニュー開発など、幅広い分野で活躍中。女の子のママでもある。

『ベビーブック』2014年2月号

【3】さばとなすの黒酢炒め

黒酢でパンチを効かせた甘酸っぱいしょうゆ味がさばにピッタリ!中華味で子どもたちにも大人気メニュー。

◆材料

(大人2人分+子ども2人分)
さば(半身) 2枚
なす 2本
エリンギ 1パック
玉ねぎ 1/2個

【A】
黒酢 大さじ3
しょうゆ 大さじ1と1/2
砂糖 大さじ1

【B】
水 大さじ1
片栗粉 大さじ1/2

サラダ油 大さじ1

◆作り方

【1】さばは3cm幅に斜めそぎ切りにし、なすは縦半分にして斜め薄切りにする。エリンギは3cm幅に切り、玉ねぎは薄切りにする。
【2】フライパンにサラダ油を熱して、なす、エリンギ、玉ねぎを炒め、しんなりしたら、さばを皮を下にして入れて焼く。
【3】【2】に混ぜ合わせた【A】を加えてサッと混ぜ、煮立ったら混ぜ合わせた【B】を加えてとろみをつける。

教えてくれたのは


尾田衣子さん

「ル・コルドン・ブルー」やイタリアにて料理を学び、OLから料理研究家に転身。現在、「料理教室Assiette de KINU」を主宰。男の子のママ。

『めばえ』2014年11月号

【4】筑前煮

フライパンで作れば炒め煮もくっつかず、火の通りも早い!多めに作っておけば常備菜としても◎。

◆材料

(大人2人+子ども2人分)
鶏もも肉 1枚
にんじん 1/2本
エリンギ 2本
大根 4cm
れんこん 4cm
サラダ油 大さじ1/2

【A】
水 150cc
酒 大さじ2
みりん 大さじ1
しょうゆ 大さじ4
砂糖 大さじ3

◆作り方

【1】鶏肉とにんじん、エリンギは一口大に切り、大根とれんこんは1cm幅のいちょう切りにする。
【2】【A】を合わせる。
【3】フライパンにサラダ油を熱して【1】を炒め、【2】を加え、弱火で20分ほど煮る。

◆ポイント

鍋で炒めるより、具材がくっつかないからラク。そのまま水と調味料を入れて煮込めば、面積が広いぶん火の通りが早く、味も早く染み込みます。

教えてくれたのは


尾田衣子さん

「ル・コルドン・ブルー」やイタリアにて料理を学び、OLから料理研究家に転身。現在、「料理教室 Assiette de KINU」を 主 宰。男の子のママでもある。

『ベビーブック』2011年2月号

【5】野菜たっぷりみそ汁

いろいろな野菜を子どもと一緒に“遊び感覚”で調理するのにもおすすめ。

◆材料

(小ぶりのお椀4杯分)
キャベツ 1枚
エリンギ 小1本
にんじん(薄い輪切り) 4枚
だし汁 300㏄
みそ 30g

◆作り方

【下準備】
にんじんは下ゆでする。
【1】キャベツをちぎる
洗って芯を除き、葉を手で一口大にちぎる。芯はスライスする。
【2】エリンギを裂く
サッと洗って食べやすい長さに切り、手で縦に細く裂く。
【3】にんじんを型抜きする
好みの型で抜く。

※鍋にだし汁とエリンギを入れ、 ひと煮立ちしたらキャベツを入れ る。材料が柔らかくなったらみそ を溶き入れ、下ゆでしたにんじん を型抜きして飾る。

教えてくれたのは

こんぺいとさん

今回取材に協力してくれたのは「台所 のある幼児教室こんぺいと」。作って、 食べて、遊んで知力を育てるのがコンセ プトで、1歳から料理体験ができます。

『ベビーブック』2017年9月号

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構成/HugKum編集部

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