フランスパンは冷凍保存で美味しさキープ|美味しく焼くコツと、アレンジレシピも伝授

パン屋さんで焼きたてのフランスパンが並んでいると、つい買いたくなりますよね。しかし、どんなに美味しいフランスパンでも、1本食べ切るのは大変。そこで、おすすめなのが冷凍保存。美味しさを保つ、フランスパンの冷凍保存方法や解凍方法などを紹介していきます。

フランスパンの種類を知ろう

「フランスパン」とは、フランス発祥のパンの総称。いくつか種類があるのをご存じでしょうか。パン屋さんへ行くと、「バゲッド」や「バタール」という名前のフランスパンが並びます。これらの違いについてみていきましょう。

バゲット

フランスで主食ともいえるのが「バゲット」。日本でも、フランスパンといえば「バケット」が最もポピュラーではないでしょうか。その特徴は以下のとおりです。

・長さが70〜80cm

・重さは300〜400g

・切り込み(クープ)は5〜7本

この基準を満たすものだけが「バゲット」と呼ばれます。

バタール

「バタール」は、「中間の」という意味なんです。数あるフランスパンの中でも、太さが中間サイズのパン。やや太めで丸みを帯びているのが特徴です。そんなに大きくないため、日本では人気があるパンです。では「バタール」の特徴をみていきましょう。

・長さが40〜50cm

・重さは焼350g

・切り込み(クープ)は3本のものが多い

実は「バゲット」と「バタール」は、原材料、重量が同じ。長さと太さ、クーペと呼ばれる切り込みの本数の違いで呼び名が変わります。食感は「バゲット」のほうがパリっとしていて硬め。一方「バタール」は、中が柔らかくモッチリとした食感が特徴です。

フランスパンの賞味期限は?

フランスパンは鮮度が命です。乾燥するのが早いため、その日に食べるのが一番。しかし、買ったその日に食べられなくても、常温で2日間は保存することができます。

その場合、パン屋さんでもらえるビニールの保存袋に入れるか、ラップで包んで冷暗所で保存しましょう。フランスパンは乾燥から守ることが大切です。食べるのに2日以上かかると判断した場合は、冷凍保存がおすすめです。

フランスパンは冷蔵保存がNGなわけ

食品の保存といえば、冷蔵庫に入れがちですよね。しかし、フランスパンは冷蔵保存には向きません。そのわけは、冷蔵庫の温度にあります。

冷蔵庫内の温度は約5℃。この温度は、フランスパンに含まれるデンプン質を急激に劣化させる温度なんです。デンプン質は劣化すると硬くなってしまうため、フランスパンだけでなく、パンはなるべく常温か冷凍で保存しましょう。

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フランスパンの冷凍保存方法

すぐに食べきれないフランスパンは、冷凍保存がおすすめです。それでは実際に、フランスパンの冷凍保存方法をみていきましょう。

手順

1、フランスパンを食べやすい大きさにカットします。

2、1つずつラップで包みます。

3、さらにフリーザーバッグに入れて、冷凍保存しましょう。

保存期間

2〜3週間の保存が可能です。ただし、フランスパンは冷凍庫内の匂いが移りやすいため、なるべく早く食べたほうが良いでしょう。

解凍方法と焼き方

・自然解凍する

冷凍庫から出したフランスパンは、常温で自然解凍します。その際、ラップしたままで自然解凍してもOK。

また、ラップを外し、布巾などに包むと、ラップに付いた霜がフランスパンに付着するのを防ぐことができますよ。

・水分を足して焼く

1、オーブントースターは200℃で予熱しておきましょう。

2、自然解凍をしたフランスパンは、霧吹きで2〜3回水分を吹きかけるか、もしくは蛇口の水にサッとくぐらせます。

3、フランスパンをアルミホイルで包み、オーブントースターで2〜3分焼きます。アルミホイルに包んで焼くと、ふっくらとした食感に仕上がりますよ。

再冷凍はNG

一度、冷凍・解凍したフランスパンは、再冷凍しないでください。食感や味が変わってしまい、美味しくなくなるためおすすめできません。

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フランスパンは下味をつけて冷凍保存もOK

常温で保存しておいたフランスパンが「少し硬くなったかな? 」と感じたら、フレンチトーストにするのはいかがでしょうか。フランスパンを卵液に浸した状態で、冷凍保存が可能なんです。冷凍ストックしておけば、すぐにフレンチトーストを食べることができますよ!

材料

・フランスパン… 4切れ
・牛乳… 200cc
・砂糖… 大さじ2
・卵… 2個

手順

1、大きめのフリーザーバッグに卵を割り入れます。

2、袋の中で卵を混ぜます。

3、卵がしっかり混ざったら、牛乳と砂糖を入れます。

4、フランスパンを1個ずつ入れ、卵液を染み込ませます。

5、全部入れ終わったら、全体に卵液がまわるようにし、空気を抜いて封をしましょう。

6、冷凍庫に入れて、約2週間の保存が可能です。

解凍せずそのまま焼いてOK

冷凍しておいたフレンチトーストは、解凍せずに凍ったままフライパンで焼くことができます。

【焼き方】

1、フライパンにサラダ油をひきます。

2、凍ったフレンチトーストをフライパンにのせます。

3、蓋をして弱火で10〜13分、蒸し焼きにします。

4、片面に焼き色がついたら、バターを入れます。

5、さらに弱火で加熱していきましょう。

6、両面にこんがりと焼き色がついたら、出来上がりです。

【食べ方】

お好みでハチミツ、もしくはメープルシロップ、アイスクリームなどをトッピングして食べるのがおすすめです。

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冷凍フランスパンが美味しくなるおすすめレシピ

冷凍フランスパンを焼く時に塗ると、さらに美味しくなる「ガーリックバター」と「明太バター」のレシピをご紹介します。

ガーリックバター

【材料】

・にんにく… 3片
・バター… 45g
・オリーブオイル… 大さじ3
・乾燥パセリ… 適量
・塩… 少々

【作り方】

1、にんにくはみじん切りにし、バターは常温にもどしておきましょう。

2、フライパンに、にんにくとオリーブを入れます。

3、ごく弱火で加熱。

4、オリーブオイルににんにくの香り移ったら火を止めます。

5、ボウルに、常温にもどしたバターを入れ、軽くほぐします。

6、5に、ニンニクの香りをつけたオリーブオイルを入れ、混ぜます。

7、バターが溶け、オイルの粗熱がとれたら乾燥パセリを入れましょう。

8、冷やして固まれば、ガーリックバターの完成です。

ラップにまとめて保存することができます。

【食べ方】

自然解凍したフランスパンに塗って焼くと、ガーリックトーストの出来上がりです。

明太子ソース

【材料】

・明太子… 1腹
・マヨネーズ… 大さじ3
・おろしにんにく… 適量

【作り方】

1、明太子は包丁で切り込みを入れ、身を取り出します。

2、ボウルにマヨネーズ、明太子、おろしにんにくを入れ、混ぜ合わせたら出来上がり。

【食べ方】

解凍したフランスパン(大きめにカットしたものがおすすめ)に、バター、明太子ソースを塗り、トースターで焼けば、明太フランスの完成です。

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食べきれないフランスパンは冷凍保存が正解!

パン屋さんで買うフランスパンの多くは、保存料などか入っていません。そのため、すぐに硬くパサパサになってしまいます。食べ切れないフランスパンは、早い段階で冷凍保存しましょう。そうすることで、美味しいフランスパンを長く楽しむことができます。

構成・文・写真(一部を除く)/松田慶子(京都メディアライン)

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