Q:お小遣いをあげないと手伝いをしなくなってしまいました。
夏休み中から、食事の際にお皿やおはしを並べるなど、娘に簡単な手伝いをしてもらっています。2学期からは、種類によって10円、20円と金額を決めて手伝いをしてもらうようにしました。娘はお小遣いをもらったことがとてもうれしそうでした。ところが最近、手伝い以外のことを頼んでもやってくれなくなってしまったのです。「お小遣い、もらえないんだよね」というのです。お小遣いと手伝いを一緒にしてしまったのはよくなかったのかと悩んでいます。 (S・Y さん)
A:手伝ってくれて「ありがとう」と伝えていますか?
手伝いと小遣いを結びつけるのは、賛否分かれるところです。そもそも小遣いは、子どもがお金の価値を理解できるようになってから。私はそれが3~4年生くらいかなと思っています。とはいえ、最終的には、各家庭の方針によって異なるでしょう。
S・Yさんは、すでに「手伝ったら、お小遣い」というシステムを取り入れています。子どもは率先して手伝いますし、計算の練習にもつながるといったメリットがある一方で、ご相談のような事態に陥ることも珍しくはありません。
気になるのは、お母さんは娘さんに、「手伝ってくれて、ありがとう」ときちんと伝えているのかな、ということ。子どもはお母さんにほめてもらうのが何よりうれしいもの。「小遣いを与えているから、手伝いは当たり前」ではないのです。しっかりとお母さんの感謝の気持ちを伝えてくださいね。
それでもうまくいかないようでしたら、一旦、このシステムを解消してもいいのかなと思います。その際は、しっかりと娘さんと向き合い、納得してもらうようにしましょう。
\私がお答えしました/
藤田 敦子 先生
ほめて認める独自の「ぺたほめ®子育て術」を提唱し、テレビ出演・出版・講演などで大活躍の子育てアドバイザー。「ぺたほめ®子育て術」によって成長した二人の息子は、最難関大学・京都府立医科大学医学部医学科に現役合格。著書に『母親が変わればうまくいく 第一志望校に合格させた母親がやっている子育て39』(講談社)。藤田敦子オフィシャルブログ https://ameblo.jp/petahome/
1925年創刊の児童学習雑誌『小学一年生』。コンセプトは「未来をつくる“好き”を育む」。毎号、各界の第一線で活躍する有識者・クリエイターとともに、子ども達各々が自身の無限の可能性を伸ばす誌面作りを心掛けています。時代に即した上質な知育学習記事・付録を掲載し、HugKumの監修もつとめています。
『小学一年生』2022年2月号別冊『HugKum』 イラスト/やまのうち直子 構成/天辰陽子