離乳食初期のおすすめ食材は? 進め方や人気レシピを離乳食インストラクターが解説

こんにちは。離乳食インストラクターの中田馨です。
離乳食が始まって疑問に感じることはいろいろあると思います。「どう進めればいいの?」「どんな食材を食べられるの?」「どの順番で食べればいいの?」など、離乳食初期のママ・パパからよくいただく疑問にお答えしますね。

離乳食 初期レシピ 食材のやわらかさの目安は?

「ヨーグルト状」または「ポタージュ状」に

離乳食初期のメニューは食材を「トロトロにする」のが基本。これ意外に「どれくらいのトロトロなの?」と皆さんが悩むところ。ポイントは「ヨーグルト状」または「ポタージュ状」にすること。

食材によって裏ごししただけでは、モッタリして飲み込みにくい物もあります。例えば、じゃがいも・さつまいも・かぼちゃなどですね。「ヨーグルト状になっていないな」と感じたら、煮汁や湯冷ましをヨーグルト状になるまで加えます。

離乳食 初期のおすすめ食材は?

まずはアレルギーも比較的少ない「お米」から

離乳食初期、最初に与える食材は「おかゆ」です。米はアレルギーになりにくいので、おススメされています。

おかゆを1週間ほど食べたら、次に野菜にチャレンジ。おかゆと野菜中心の離乳食で最初の1ヶ月を過ごしてみましょう。

2カ月目からはタンパク質に挑戦です。最初は豆腐。その次に白身魚です。離乳食初期の2か月間で食べられる食材を、少しずつ増やしていきましょう。また、野菜に慣れたらだしも使い始めましょう。だしと食材のうま味がかけ合わさって、更に離乳食が美味しくなります。離乳食初期は、昆布だしを使えます。

離乳食 初期のおすすめ食材 一覧

離乳食初期におすすめする食材の一例です。△は初期の後半以降にチャレンジしてほしい食材です。

●炭水化物

10倍つぶしがゆ、じゃがいも、さつまいも
△10倍がゆ、食パン、うどん、そうめん

●ビタミン/ミネラルがとれる食材

にんじん、大根、カブ、玉ねぎ、ほうれん草、かぼちゃ、小松菜、白菜、キャベツ、トマト、なす、冬瓜、ブロッコリー、カリフラワー、バナナ、イチゴ、スイカ、りんご、みかん

●タンパク質がとれる食材

△絹豆腐、しらす、白身魚(真鯛、ヒラメ、カレイ)

離乳食 初期の食材の進め方、増やし方は?

新しい食材は「1日1種類1さじずつ」というのが離乳食の食材を増やすときの鉄則です。「1日1種類1さじずつ」を2・3回食べて順調ならまた次の新しい食材にチャレンジです。

どうして1日1種類1さじずつかというと、体調に異変が起きたときに何が原因かが分かりやすいからです。見極めるポイントはこちらになります。

離乳食 初期の赤ちゃんの変化を見極めるポイント

・機嫌が悪い

・下痢や嘔吐がある

・皮膚に赤みや発疹がある

体調面が普段と違わないかをしっかり見てあげてください。

2,3回食べたら次の食材を試してもいいの?

「あまり食べてくれないけれど2・3回食べたら新しい食材にチャレンジしていい?」と聞かれることがあります。食べた量が少しでも、次の食材にチャレンジしてOKです。嫌がって食べてくれない場合は、その食材はいったん休憩して食べてくれる食材を食べ、後日再チャレンジしてみましょう。

新しい食材の増やし方は、離乳食初期に限らず中期・後期・完了期になっても同じです

離乳食初期 食材をあげる順番ってあるの?

こちらが離乳食インストラクター協会でのおススメの順番です。参考にしてみてくださいね。

●最初の1カ月の順番

最初の1週間(主食)10倍つぶしかゆだけ

2週間目以降(主食)10倍つぶしかゆ (野菜)裏ごして舌触りの良い野菜

(例)かぼちゃ、にんじん、玉ねぎ、キャベツ、じゃがいも、さつまいも、大根、かぶなど

●2カ月目の順番

(主食)10倍かゆ

(野菜)ブロッコリー、トマト、小松菜、白菜、ほうれん草など

(豆腐/魚)最初の2週間 絹ごし豆腐 3週間目以降 しらす、白身魚(鯛、ヒラメ、カレイ)など

離乳食 初期、2ヶ月に入ったときの献立の立て方は?

タンパク質も入れた献立の立て方を意識して

1回食の時はおかゆと野菜が中心の献立でしたが、2カ月目からはタンパク質(豆腐、魚)も入ってきます。ですので、「おかゆ、野菜、豆腐(魚)」が1献立に入るように心がけてみてくださいね。また、離乳食が2回食になります。1回目と2回目に食べる食材に少し変化があるといいですね。

離乳食初期の2大人気レシピを教えます!

まず最初は、赤ちゃんが食べやすい食材を選んであげましょう。甘みのある野菜を好む子も多いので、こんなメニューはいかがでしょうか?

離乳食初期レシピ1 かぼちゃと玉ねぎのペースト

<材料>

  • かぼちゃ 10g
  • 玉ねぎ 5g
  • 昆布だし 200ml

<作り方>

  • かぼちゃは、種、ワタ、皮を取り除き、1㎝にスライス
  • 玉ねぎは、皮をむいて1㎝のスライス
  1. 昆布だしにかぼちゃと玉ねぎを入れて、軟らかくなるまで煮る
  2. 裏ごし器で裏ごしし、煮汁を加えてトロトロになるまでのばす

離乳食初期レシピ2 にんじんと豆腐和え

<材料>

豆腐 15g

にんじん 5g

昆布だし 200ml

<作り方>

  • にんじんは、皮をむき1㎝幅に切る
  1. 昆布だしでにんじんを煮る
  2. にんじんが軟らかくなったら豆腐も煮る
  3. 裏ごし器で裏ごしし、煮汁を加えてトロトロになるまでのばす

その他の離乳食 初期のレシピ

使用している食材によって、1か月目・2か月目にふりわけながら、少しずつ多様な食材にトライしてみましょう。

かぼちゃの豆乳風味

<材料>

かぼちゃ 20g

豆乳 10ml

<作り方>

・かぼちゃの皮、種、ワタを取り除き茹でやすい大きさに切る

1.かぼちゃを軟らかくなるまで茹でます

2.豆乳は小鍋に入れて小鍋を傾けて優しく沸騰させる

3.かぼちゃを裏ごしして豆乳を入れ滑らかにする

離乳食初期以降 かぼちゃと玉ねぎのおだしポタージュ

<材料>

かぼちゃ 10g

玉ねぎ 10g

昆布だし 150ml

<作り方>

1.かぼちゃの種、ワタ、皮を取り除き一口大に切る

2.昆布だしで1をクタクタになるまで煮る

3.2のゆで汁を残しつつ、ミキサーに入れて拡販する

4.鍋の煮汁(昆布だし)を取り出し、3を鍋に入れ、様子を見ながら煮汁を加えて食べやすいトロトロに仕上げる。

ポイント

このレシピは、かぼちゃに限らずじゃがいも、さつまいも、にんじんなどでも作ることができます。離乳食分を取り分けた後、塩やブラックペッパーなどをつけ足せば大人も美味しく食べられます。

桃ピューレ

<材料>

桃 5g
水 30~50ml

<作り方>

1.鍋に水を沸かし、切った桃を入れて2分程度湯がく

2.1を裏ごししてペースト状にする

豆腐ペーストだしあんかけ

<材料>

豆腐 15g

昆布だし 30ml

水溶き片栗粉 小さじ1/21

<作り方>

1.耐熱容器に豆腐と豆腐と同じ分量の水(だし)を入れ、ふんわりとラップをかけて電子レンジで30秒温める

2.1を裏ごしし、1の煮汁を加えて滑らかにしてペースト状にする

3.残っただしに水溶き片栗粉を入れてよく混ぜてから、電子レンジで10秒温め混ぜて、とろみをつける

4.3を2にかける

離乳食初期 豆腐とかぼちゃペースト

<材料>

豆腐 15g

かぼちゃ 15g

昆布だし 30ml

<作り方>

1.かぼちゃは、種、ワタ、皮を取って5㎜幅に切る。

2.耐熱器に豆腐と1を入れて、ふんわりとラップをかけて電子レンジで30秒温める。豆腐を取り出し、更に1分温める(様子を見つつ何回かに分けて加熱)。

3.裏ごし器で2を裏ごしし、煮汁でなめらかにする

にんじんのとろっとスープ

にんじんのスープを食べやすくするために米粉でとろみをつけます

<材料>

にんじん 15g
米粉 小さじ1/2
昆布だし 100~150ml

<作り方>

・にんじんは皮をむき、煮やすい大きさに切る

1.昆布だしでにんじんを弱火でやわらかくなるまで煮る

2.1を裏ごしする

3.鍋の煮汁を50~80mlにして、2と米粉を入れて火にかけ、とろみがついたら火を止める

2色のコーンスープ

<材料>

茹でたとうもろこし 15g
にんじん 15g
昆布だし 100ml

<作り方>

1.にんじんは1㎝厚さに切る

2.昆布だしににんじんを入れ沸かし、ふたを閉め弱火で煮る

3.茹でたとうもろこしと2を別々に裏ごしし、煮汁を加えて滑らかにする。器に盛る

にんじんと大豆のペースト

<材料>

ゆで大豆 5g
にんじん 15g
昆布だし 150ml

<作り方>

1.にんじんを1cm幅に切る。ゆで大豆は薄皮をむく。

2.昆布だしに1を入れて軟らかくなるまで煮て、大豆を加える。

3.2を裏ごしして煮汁を加えて滑らかにする。

育児用ミルクでポテトサラダ

<材料>

じゃがいも 15g
にんじん 5g
育児用ミルク 10ml

<作り方>

1.じゃがいも、にんじんは1㎝厚さに切る。じゃがいもは水につけ、あくを取る。

2.鍋に水を入れ、じゃがいもとにんじんをやわらかくなるまで茹でる

3.2を裏ごしし、粉ミルクを混ぜ滑らかにする

焼き芋のミルクペースト

<材料>

焼き芋 15g
育児用ミルク 10ml

<作り方>

1.焼き芋を裏ごしして育児用ミルクを加えてトロトロにする

ほうれん草とバナナ

<材料>

ほうれん草 3g

バナナ 15g

<作り方>

1.ほうれん草の葉の部分を取り、湯がいてアクを取る

2.1とバナナを裏ごしする

カレイとほうれん草のペースト

<材料>

カラスカレイ 5g
ほうれん草(葉) 5g
昆布だし 100ml

<作り方>

1.カレイは皮と骨を取り除く。ほうれん草は下茹でする。

2.昆布だしに1を入れてしっかり加熱する

3.2を裏ごしする

しらすとじゃがいものペースト

<材料>

しらす 5g

じゃがいも 30g

<作り方>

1.しらすは湯で湯がく。じゃがいもは皮をむき1㎝幅に切る

2.じゃがいもをお湯でゆでる

3.1と2を裏ごしして、煮汁や湯冷ましでなめらかにする。

しらすと玉ねぎの混ぜご飯

<材料>

10倍かゆ 40g
しらす 5g
玉ねぎ 10g

<作り方>

1.しらすは塩抜きして裏ごしする。たまねぎは1㎝厚さに切って軟らかくなるまでゆがき、裏ごしする

2.10倍かゆに1を混ぜ合わせる

ヒラメとにんじんのペースト

<材料>

ヒラメ 5g

にんじん 15g

昆布だし 150ml

<作り方>

1.にんじんを1cmの厚さに切る。

2.鍋に昆布だしを沸かし、にんじんを入れ煮ます。

3.にんじんが軟らかくなってきたらヒラメを加えて白くなるまで煮る

4.それぞれ裏ごしして煮汁でなめらかにして、器に盛りつける

豆腐かぼちゃとブロッコリーのマッシュ

なめらかな豆腐とかぼちゃ、ブロッコリーで色鮮やかで見た目も楽しめるメニューです

<材料>

豆腐 30g

かぼちゃ 15g

ブロッコリー 10g

昆布だし 100ml

<作り方>

・かぼちゃは種、ワタ、皮を取って煮やすい大きさに切る

・ブロッコリーは花蕾の部分を使う

1.昆布だしでかぼちゃ→ブロッコリー→豆腐の順に煮る

2.豆腐とかぼちゃ、ブロッコリーと別々に裏ごしする

3.器に盛る

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記事執筆

中田馨|離乳食インストラクター

一般社団法人 離乳食インストラクター協会代表理事。中田家庭保育所施設長。現在13歳の息子の離乳食につまづき、離乳食を学び始める。「赤ちゃんもママも50点を目標」をモットーに、20年の保育士としての経験を生かしながら赤ちゃんとママに寄り添う、和食を大切にした「和の離乳食」を伝えている。保育、講演、執筆などの分野で活動中。自身が開催する離乳食インストラクター協会2級・1級・養成講座はこれまで2500人が受講。

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