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赤ちゃんも寝言を言うの?泣くのは寝言?
赤ちゃんは寝ているときに、「あー」「うー」などの言葉を発することがあります。これは、赤ちゃんの寝言の可能性があります。赤ちゃんはまだ言葉を話せませんが、寝言を言うことがあります。
Q.赤ちゃんが寝言を言ったり、寝言泣きすることはありましたか?
0~2歳までのお子さんがいるママやパパに、赤ちゃんの寝言や寝言泣きについてアンケート調査してみました。
62.3%が寝言や寝言泣きが「あった」と回答しました。赤ちゃんの寝言や寝言泣きの様子について、ママパパの体験談もご紹介します。
体験談
「すやすや寝ていたのに、急に『いやいやいやー!』と叫んで泣き出して、驚いて飛び起きました」(30代・兵庫県・子ども2人)
「突然ヒクヒク泣き出して、抱っこしようとしたが、泣き声の馬力が小さかったのでそっとしておいたら泣き止んだ そのまま泣き出すこともあるので、見極めが難しかった」(20代・青森県・子ども1人)
「目をつむったまましばらくギャン泣きするので、普通の夜泣きなのか、どこか痛かったり体調が悪くて泣いているのか、わからないことがあった」(30代・岐阜県・子ども2人)
「寝てる時に急に『あーー』と大声で泣き出したと思ったら数秒で泣き止んでまた寝た」(20代・愛知県・子ども2人)
「起きてるのかと思うくらいのはっきりとした口調で喋っていましたが、なにもなかったようにすやすや寝てました」(20代・兵庫県・子ども1人)
赤ちゃんの寝言泣きとは?原因はストレス?
赤ちゃんが寝ながら突然泣き出すことを「寝言泣き」と言います。寝言のときと同じように寝ぼけた状態となっている可能性があり、眠りの浅いレム睡眠時に起きると考えられています。
赤ちゃんはまだ言葉を話せないので、寝言を言う代わりに、「ううう」とうなったり、「ギャー」と泣き出したりすることがあるのです。
寝言泣きと夜泣きの見分け方や、寝言泣きの詳細については、以下の記事でも解説しています。
赤ちゃんの寝言泣きはいつから始まる? いつまで続く?
赤ちゃんの寝言泣きは、生後何か月ころから始まり、いつまで続くのでしょうか?
生後4ヶ月~6か月ころから
赤ちゃんの寝言泣きは、生後4ヶ月~6ヶ月ころに始まることが多いようです。体や脳が発達していくこととあわせて、寝言泣きが始まると考えられます。
1歳~1歳半ごろまで続く
寝言泣きがおさまってくるのは、だいたい1歳~1歳半ごろ。睡眠サイクルが少しずつ整ってくると、寝言泣きが無くなっていくようです。ただし、寝言泣きが始まる時期やおさまる時期は個人差があります。
赤ちゃんの脳が発達している証拠
赤ちゃんの体や脳が発達していくと、大人と同じように、赤ちゃんの睡眠にも「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」が繰り返し表れるようになっていきます。
これが寝言泣きにつながっていると考えられています。寝言泣きは赤ちゃんが成長している証拠とも言えるのです。
赤ちゃんの寝言・寝言泣きの例
赤ちゃんの寝言泣きは、夜泣きと見分けるのが難しいこともあります。寝言泣きには、具体的にどんな特徴があるでしょうか?
寝てる時に一瞬泣く、突然泣く
寝ている間に、一瞬だけ泣いたり、突然泣き出したりしたら、寝言泣きの可能性があります。
寝言でしゃべる
「あ~」「う~」など、目を覚ましているときに同じように言葉を発している場合、寝言泣きの可能性が高いでしょう。
寝言で笑う
大人は寝言で笑い出すことがありますが、それと同じように赤ちゃんも寝ながら笑うことがあります。
寝言でうなる
笑うことと対照的に、「うぅぅ」などと、うなることがあります。
寝ながらヒックヒック
赤ちゃんが泣いた後、ヒックヒックとなることもあります。
寝言や泣くことを繰り返す
寝言を言ったり、泣いたりすることを、1時間くらいの周期で繰り返すことは、寝言泣きの特徴です。これは、レム睡眠とノンレム睡眠が、だいたい40~60分の周期で表れることに関係しています。
寝言泣き、夜泣き、夜中の覚醒とはどう違う?昼寝で寝ながら泣く理由は?
では、寝言泣きと、夜泣きや夜中の覚醒はどう違うのでしょうか。
寝言泣き
赤ちゃんが寝ているときに泣き出しても、体を優しくさすったりすると、すぐに静かに眠るようなら、夜泣きではなく寝言泣きと言えるでしょう。
また、寝言泣きは赤ちゃんが眠ってから数十分から1時間後から始まり、繰り返し起こることが多く、泣き方も、ハッキリと泣いたり、うなったり、奇声のような声をあげることが特徴です。
夜泣き
寝言泣きはすぐに静かに寝つくことが多いのに対して、夜泣きはどんどん本気泣きになっていきます。
昼寝で寝ながら泣く
夜ではなく昼寝の最中に、赤ちゃんが寝ながら泣くこともあります。寝ぼけながら泣いていたり、すぐにおとなしく寝るようなら、寝言泣きかもしれません。
夜中の覚醒
夜中に赤ちゃんが目を覚まし、複数回起きてしまうのは、夜間覚醒と考えられます。これは体内時計のズレなどが関連していると考えられています。
赤ちゃんの寝言泣きが長い、激しい、どう対処すればいい?
赤ちゃんの寝言泣きが長く、激しいときは、ママ・パパも心配になることでしょう。寝言泣きが起きたときは、赤ちゃんを起こすべきなのでしょうか。
寝言泣きの対処法を見ていきましょう。
様子を見る
寝言泣きの場合、しばらくするとおさまって、静かに眠り出すことがほとんどです。寝言泣きが始まっても刺激を与えず、様子を見るようにしてください。
もし5~10分経っても泣き止まないなら、寝言泣きではないので、授乳やおむつ交換などをして寝かしつけてください。
すぐ抱っこしない
赤ちゃんが寝ているときに泣き出したら、抱っこしてあやしたくなりますが、少し待つようにしてください。しばらくすると、そのまま寝始めるかもしれません。
授乳しない
すぐに抱っこしないことと同じように、赤ちゃんが寝ているときに泣き出したからといって、すぐに授乳するのではなく、5~10分くらい様子を見るようにしましょう。
それでも泣き止まないときは、お腹が空いている可能性がありますので、授乳してあげてください。
優しく触れる、トントンする
赤ちゃんが夜泣き出したときは、まず様子を見ながら、お腹に優しく触れたり、トントンと撫でてみましょう。ママパパの温かい手のぬくもりと心地よいリズムで、そのまま安心して眠ってくれることもあります。
赤ちゃんの寝言泣きを軽減するための工夫
毎日の生活の中でちょっとした工夫をすることで、赤ちゃんの寝言泣きを減らすことができます。
お昼寝は午後の早い時間に
夜にぐっすり深い眠りに入るためには、昼寝は12時~14時頃の午後早めの時間がベスト。こうすることで、夜寝る前の3~4時間は赤ちゃんを起こしておくことができ、夜によく眠ってくれるようになります。
授乳は寝る直前に
授乳やミルクをあげる時間も大切です。寝る前の3時間は授乳せず、寝る直前に授乳すると、赤ちゃんはお腹がいっぱいになって、ぐっすり眠れるようになります。
昼間の刺激を減らす
赤ちゃんは日中にさまざまな刺激を受けると、夜、深い眠りにつけず、寝言泣きにつながることがあります。寝言泣きがあまりにもひどい場合は、昼間に多くの刺激を与えないように気をつけるとよいでしょう。
具体的には、赤ちゃんにとって初めての場所に行かない、大勢の知らない人と会わないといったことがあげられます。
疲れすぎないようにする
大人も疲れた日は深く眠れなかったりすることがあります。それは赤ちゃんも同じこと。寝言泣きがひどいときは、日中、疲れすぎるようなことはさせないよう、気をつけましょう。
眠る環境を整える
部屋を暗くして、快適な温度の中で、赤ちゃんを寝かせてあげましょう。暗くなって眠る時間だと、赤ちゃんも認識しやすくなり、スムーズに眠りにつけるようになるでしょう。
体調不良に注意
赤ちゃんの体調が優れないときは、寝ているときに泣き出しても、すぐに寝言泣きと判断しない方がよいでしょう。
赤ちゃんの様子がいつもと違うときは、体の不調が理由で泣いている可能性があります。
寝言泣きは赤ちゃんの成長の証
夜、寝ているときに赤ちゃんが泣き出すと、ママ・パパは心配なうえに、自身の眠りが妨げられて辛いと感じることもあると思います。
赤ちゃんの寝言泣きは、赤ちゃんの脳や体が発達してきた証拠。成長過程のひとつと言えます。日中、寝言泣きを減らす工夫をしながら、優しく見守ってあげてください。
記事監修
河井恵美
看護師・助産師の免許取得後、大学病院、市民病院、個人病院等に勤務。様々な診療科を経験し、看護師教育や思春期教育にも関わる。青年海外協力隊として海外に赴任後、国際保健を学ぶために兵庫県立大学看護学研究科修士課程に進学・修了。現在はシンガポールの産婦人科に勤務、日本人の妊産婦をサポートをしている。また、助産師25年以上の経験を活かし、オンラインサービス「エミリオット助産院」を開設、様々な相談を受け付けている。
文・構成/HugKum編集部