お子さんが将来つきたいと考えている仕事はなんでしょうか? 将来の夢を考え中なのであれば、これからご紹介する仕事一覧をぜひ参考にしてみてください。男の子、女の子、それぞれがつきたい仕事一覧をランキングで紹介するほか、文系・理系の仕事一覧、世の中の面白い仕事・特殊な仕事一覧も紹介しています。
ひとことで仕事といっても、世の中にはたくさんの仕事があります。どんな仕事があるのか、見ていきましょう。
男の子がつきたい仕事一覧
大手化学メーカーのクラレが、小学6年生の「将来就きたい職業」と、親の将来就かせたい職業」のアンケート調査を行いました。そこからまずは、男の子がつきたい職業と、どのようなトレンドがあるのかをチェックしましょう。
参考:2020年版 小学6年生の「将来就きたい職業」男の子編(株式会社クラレ)
男の子がつきたい仕事トップ10
小学6年生の男の子の「将来就きたい職業」トップ10は以下のとおりです。
1位 スポーツ選手
2位 医師
3位 大工・職人
4位 研究者
5位 エンジニア
6位 警察官
7位 会社員
8位 ゲームクリエイター
8位 建築家
10位 教員
やはりスポーツ選手が1位
かっこいい憧れの職業であるスポーツ選手が1位。スポーツが得意な子はとくに「スポーツ選手になりたい!」と考えるでしょう。
ちなみにスポーツ選手は2018年、2019年も1位でした。スポーツの内訳で見ると、野球、サッカー、バスケットボール、eスポーツの順になりました。eスポーツは2019年のアンケートから登場。子どもたちの間で、eスポーツ人気が高まってきていることがわかります。
医師がランクアップ!
アンケートの発表時期を見ると、新型コロナウイルスの影響があったのかどうかはわかりませんが、医師が去年よりもランクを1つあげています。身近に接する職業であり、病気で弱っている人を救い、ときには命を救う職業。今も昔も憧れの職業であることに変わりありません。
「手に職」系の仕事が急上昇!
大工や職人、エンジニアなどの「手に職」系の仕事も人気です。「手に職をつければ、自分の腕で勝負していける」、子どもは、そんな風に考えているのでしょうか。
女の子がつきたい仕事一覧
男の子と同じく、株式会社クラレのアンケート調査から、女の子がつきたい職業と、どのようなトレンドがあるのかをチェックしましょう。
参考:2020年版 小学6年生の「将来就きたい職業」女の子編(株式会社クラレ)
女の子がつきたい仕事トップ10
小学6年生の女の子の「将来就きたい職業」トップ10は以下のとおりです。
1位 保育士
2位 看護師
3位 パティシエ・パン屋
4位 医師
5位 薬剤師
6位 教員
7位 漫画家・イラストレーター
8位 美容師
9位 獣医師
10位 動物園・遊園地
教育関係・医療系の仕事が半分
保育士や教員といった教育関係、看護師、医師、薬剤師などの医療系の仕事が人気です。小学6年生の女の子は、人とかかわる仕事に興味を持っていることがわかります。特に昨年は14位だった薬剤師がトップ10入りしています。
動物にかかわる仕事も人気
獣医師、動物園などの動物と関わる仕事も上位にトップ10入しています。ちなみに、12位にはペットショップ・トリマーが入っています。
動物の命を守る仕事、動物のお世話をする仕事にも高い関心があるようです。
女の子ならではの「手に職」系もランクイン!
「手に職」系の仕事は男の子にも人気でしたが、男の子と女の子でその内容は大きく違っています。
女の子のトップ10の中には、パティシエ・パン屋、漫画家・イラストレーター、美容師が入っています。一方、男の子は大工・職人、エンジニアなどでした。
いずれにせよ、手に職系の仕事の人気は根強いようです。
文系の仕事一覧
文系は、基本的に「人」や人の活動をテーマとした学問分野を言います。具体的には、文学、社会、経済、法律、文化、芸術などが対象です。これらを学んだのち、どのような仕事につくケースが多いのか、文系の仕事を見ていきましょう。
文系の仕事の特徴
文系の仕事は、幅広く、業種も職種も多種多様なことが特徴といえます。
たとえば、外語学を学んだ場合、その語学力を生かして、通訳やツアーコンダクター、航空会社、翻訳家、英語教員、ホテルマンなどさまざまな職業につくことができます。もちろん、グローバル化が進む今では、どんな仕事でも語学力は必須になってくるといえます。
法律の仕事
法律系の仕事は、法律を生かして、社会の秩序と公正を保つ仕事です。多くの場合、国家資格の取得が必要となります。法律に関心があり、正義感が強い人が向いている仕事です。
法律系の仕事には、次のようなものがあります。
・弁護士
・社会保険労務士
・司法書士
・行政書士
・検察官
・企業内の法務
金融系の仕事
金融系の仕事内容は、子どもにはなかなか理解が難しい面もありますが、お金を使って、さらにお金を生み出したり、新しい仕事を生み出すなど、生きていくために欠かせないお金を「よりうまく生かす」仕事といえます。
金融の専門知識はもちろん、世の中の動きを把握している人、几帳面で信頼感のある人が適しています。文系の仕事ですが、算数や数学が得意な人にもおすすめです。
金融系の仕事には、次のようなものがあります。
・銀行員
・証券会社
・保険会社
・フィナンシャルプランナー
・証券アナリスト
販売の仕事
販売は、スーパーやコンビニ、デパート、ショップなどで物を売る仕事です。専門的なものを販売する場合には、専門知識が必要になります。
また最近ではインターネットを使って物を販売することが当たり前になってきています。パソコンやインターネットの知識も必要になります。
マスコミ系の仕事
マスコミの仕事としては、出版、放送、広告などがあります。そして専門的な知識や技術が問われる仕事が多くなっています。
たとえば、出版社や新聞社の編集者や記者であれば、文章を書く力、読む力、情報を整理する力が必要となります。
マスコミ系の仕事には、次のようなものがあります。
・出版社:編集者、営業など
・新聞社:記者、校閲者など
・テレビ局:アナウンサー、プロデューサー、ディレクター、カメラマンなど
・広告会社:アートディレクター、コピーライター、プランナーなど
経理・営業
経理とは、会社の経営において、利益や資産を生み出すためにお金の管理を行い、給与の計算などを行う仕事です。会社のお金の管理するため、正確さ、責任感のある人が向いています。
営業は、お客さんに自分の会社のサービスや商品を紹介したり、新しい仕事の契約を結ぶ仕事です。コミュニケーション能力が長けている人が適しています。
理系の仕事一覧
理系とは、自然界を研究の対象とする学問のことです。例えば、数学、物理、機械、コンピューター科学、化楽、医学などが該当します。これらを学んだことを生かした仕事には、どんなものがあるのか見てみましょう。
理系の仕事の特徴
理系の仕事は、専門性の高い知識や技術を用いることが多いことが特徴といえます。たとえば、医療系や研究職、技術職などです。
医療系の仕事
医療系の仕事は、病院や保健機関などが職場となります。医師や看護師、薬剤師などがその代表例。人の命を扱う仕事であるため、ほとんどの場合、国家資格が必要となります。
医療系の仕事には、次のようなものがあります。
・医師
・看護師
・薬剤師
・助産師
・心理カウンセラー
・理学療法士・作業療法士
・保健師
・レントゲン技師
・救急救命士
研究職
研究職は、企業では新しい製品やサービスの研究・開発に取り組む仕事です。大学では、まさにさまざまな学問のいろいろな領域を研究していきます。
大学の研究室や、民間企業の研究部門、国の研究機関などが職場となります。
研究には大きくわけて「基礎研究」と「応用研究」の2つがあります。基礎研究は、まだ見つかっていない物質や原理などを発見・解明していきます。応用研究は、基礎研究の成果をもとに、製品やサービスとして実用化するための研究を行います。
IT系の仕事
IT系の仕事は、今、一番広がっている仕事のひとつです。業界でいえば、「ハードウエア業界」「ソフトウェア業界」「情報処理サービス業界」「インターネット業界」などがありますが、変化が激しい仕事でもあり、区別は難しくなっています。
コンピューターやスマートフォンなどの機械(ハードウェア)そのものを作ったり、コンピューターやスマートフォンで動くシステムやサービスをつくる仕事です。最近話題のAI(人工知能)もIT系の仕事です。
IT系の仕事には、次のようなものがあります。
・システムエンジニア
・プログラマー
・WEBエンジニア
・セールスエンジニア
・ITコンサルタント
・AIエンジニア
・WEBデザイナー
生産技術・管理
生産技術や生産管理は、おもに製造業において製品をつくる現場の設備や生産ラインにかかわる仕事です。ものづくりに欠かせない大切な仕事で、機械や電気といった工学系や、ものづくりのプロセスについて学んだ人がこの仕事につくことが多いようです。
生産技術・管理の仕事があるおもな企業は、以下のような企業があります。
・機械・電気系のメーカー
・化粧品メーカー
・医薬品メーカー
・食品メーカー
建設系の仕事
建築の仕事は、建物をつくることです。肉体労働のイメージがあるかもしれませんが、設計などデスクワークが中心となる仕事もあります。建築、工業デザイン、都市デザインなどを学んだ人にチャンスがある仕事です。
建設系のおもな仕事には、次のようなものがあります。
・建築士
・インテリアデザイナー
・大工
・重機オペレーター
・照明デザイナー
・左官工
世の中の面白い仕事・特殊な仕事一覧
世の中には、あまり知られていない面白い仕事、ちょっと変わった特殊な仕事もあります。
職人の仕事
職人の仕事は、基本的にはものをつくる仕事です。伝統工芸や食べ物系、建築・建設系など、いろいろな領域に広がっています。伝統工芸の職人には、指物、家具木工、ガラス、陶芸、和紙、まき絵、漆など、ここで紹介しきれないくらい多くの種類があります。
食べ物系には、寿司、和菓子、パティシエなどの仕事があります。さまざまな料理のシェフや料理研究家も職人の仕事です。
建築・建設系は、大工、左官、庭師、表具師などです。また、珍しい職人の仕事としては、楽器職人、花火師などがあります。
体を動かす仕事
体を動かす仕事には、以下のようなものがあります。
・スポーツインストラクター
・スポーツ選手
・ダンサー
・テーマパークのステージアクター
運動が得意な人や、体力がある人におすすめです。
人を守る仕事
人を守る仕事には、
・警察官
・自衛官
・消防士
・救急救命士
・弁護士
などがあります。それぞれ人の命にかかわる、とても重要な仕事です。責任感の強い人が向いています。
家に関わる仕事
家に関わる仕事は、
・建築家
・大工
・住宅メーカー
・測量士
・建築施工管理技士
・CADオベレーター
・土木施工管理技士
・インテリアコーディネーター
・電気工事士
・ガス配管工事の仕事
などがあります。家は何十年と使う、大切なもの。家にかかわる仕事は、住む人が快適に暮らせるように考える仕事です。
こんな仕事も!そのほかの特殊な仕事
「えっ?そんな仕事があるの!」というような変わった仕事もあります。
・ひよこ鑑別士:生まれたばかりのひよこの性別を判別する仕事。海外での仕事も多くなっています。
・eスポーツキャスター:eスポーツの実況を行うキャスター
・切手デザイナー:切手をデザインする仕事
・ゴルフボールダイバー:ゴルフ場の池に入ったボールを集める仕事
なりたい職業を親子で話してみよう
今回紹介した職業のなかに、なりたい職業はありましたか? 医師や大工、パティシエのように昔から変わらずに存在する職業もあれば、AIエンジニア、eスポーツキャスターなど、新しく生まれた職業もあります。世の中の進化のスピードは早く、これからもまだ、いろいろな新しい職業が登場するでしょう。お子さんと仕事について話をする機会があれば、この記事を参考に、本やインターネットなどで、さまざまな職業のことを一緒に調べてみるのもよいでしょう。
また、両親の仕事のことをお子さんに話してみることも、仕事について考えるいいきっかけになります。
文・構成/HugKum編集部