目次
炊飯器料理のメリット
まずは炊飯器を使って料理すると、どんなメリットがあるのかを見ていきましょう。
時間の有効活用
小さいお子さんがいるご家庭は料理も大変です。子どもの面倒を見ながら、野菜を切ったり、火加減をみたりと大忙し。でも、炊飯器料理なら、材料を入れて、スイッチを入れればOKです。さらにできあがったあとも保温してくれるので、時間を気にする必要もありません。空いた時間で思う存分、子どもと遊んだり、ゆっくりリラックスできます。
失敗が少ない
失敗がほとんどないのも炊飯器料理のメリットです。ガスコンロなどで料理をする場合は、火加減や焦げつきに注意する必要がありますが、炊飯器料理なら炊飯器にお任せ。焦げつきなどの心配もありません。
複数料理もOK
炊飯器料理は一品料理だけではなく、同時に複数の料理を作ることもできます。例えば、普通にお米を炊くようにお米と水を入れ、その上にアルミホイルや耐熱容器に具材を入れて炊飯すると、ご飯と一緒に蒸し料理ができあがります。
炊飯器料理の危険ポイント
簡単で便利な炊飯器料理ですが、油断すると危険なこともあります。安全に料理するためにもポイントをしっかり押さえておきましょう。
低温料理での食中毒の危険性
最近、雑誌やテレビなどで注目されている低温料理。食材にじっくり熱を加えることで、うま味や水分を逃がさずにしっとりと仕上げる料理方法です。低温料理は炊飯器でも保温機能を使うことで可能です。
ただし、低温料理は細菌が繁殖しやすい温度に近いところで料理するため、温度管理をおろそかにすると食中毒を引き起こす菌が増殖してしまう危険があります。温度管理に十分、注意してください。
圧力が上がりすぎる危険性
「フタが突然開いて中身が飛び出し、やけどした」などの事故が実際におきています。原因は、食材などがフタの蒸気口や調圧部をふさいでしまい、内部の圧力が上がりすぎたことです。
炊飯器料理を行うときには、豆類、葉物野菜、多量の油、ポリ袋を使ったレシピ、とろみをつけるレシピなどは危険といわれています。説明書やレシピ本に記載されている食材や量、入れる順序などをしっかり守って料理してください。
炊飯器で料理を作るときの注意点
炊飯器料理には、いくつか知っておきたい注意点があります。
匂いが残る
使う食材によっては、匂いが残ることがあります。匂いがそれほど強くなければ、すぐ釜やフタの細かい部分までしっかり洗えば、十分に匂いを落とすことができます。
匂いが強い食材を使ったときや、残り香が気になるときは、重曹を使って洗うと匂いを効果的に落とすことができます。
レシピどおりにできない
炊飯器料理は電気炊飯器を前提にしていますが、電気炊飯器にもマイコン式、IH式、IH圧力式などの種類があります。最近の高機能な炊飯器のなかには、はじめから料理機能を備えた製品もあります。
お使いの炊飯器によって得意・不得意があり、また注意事項、禁止事項が異なります。レシピどおりの食材や道具を使って料理しても、うまくいかないこともあります。ご家庭で使っている炊飯器の取扱説明書やレシピ本を確認し、さらに必要に応じて自分でレシピや時間を調節してください。
炊飯器料理中はご飯が炊けない
当たり前ですが、炊飯器料理をしているときは、ご飯が炊けません。ご飯と一緒に作るレシピもありますが、せっかくおいしいおかずができたのに、ご飯がないという悲しいことになってしまいます。事前にごはんを冷凍しておくと良いでしょう。
無理なことはしない
ご家庭でお使いの炊飯器によっては、炊飯器料理に向かないものもあります。説明書に見て、炊飯器料理が推奨されていない場合は、無理に行わないようにしてください。
うまく料理できないだけでなく、最悪の場合、炊飯器が壊れてしまうこともあります。
炊飯器で作る肉料理レシピ
炊飯器で作るオススメの料理レシピを紹介します。まずは、子どもも大人も大好きな、お肉を使ったおすすめレシピです。
肉じゃが
煮物料理の定番「肉じゃが」。育児や仕事に忙しいママパパにオススメ。煮崩れする心配もなく、おいしく作れます。
◆材料
●4人分
・牛肉 200g
・じゃがいも 3個
・玉ねぎ 1/2個
・にんじん 1/2本
・糸こんにゃく 1袋
・インゲン お好みで
・焼肉のたれ 大さじ1
・しょう油 大さじ2
・みりん 大さじ2
・酒 大さじ2
・砂糖 大さじ2
・粉末だし 小さじ2
・水 200ml
◆作り方
1.野菜を切ります
・じゃがいもは一口大に切ってから水にさらします。水気をきって置いておきます。
・にんじんは乱切り
・玉ねぎはくし型切り
・糸こんにゃくは茹でてから、切ります。
2.牛肉を切って炒めます
・牛肉を一口大に切ってからフライパンで軽く炒めて、焼肉のたれを混ぜ合わせます。
3.炊飯器に野菜を入れて、その上に炒めた牛肉、各調味料をいれてスイッチオン。
4.10分から13分でいったん止めて様子を見ながら再加熱してください。
5.炊き上がったら完成。
鶏肉と新じゃがの甘辛煮
鶏肉を使った簡単おかずレシピ。甘辛い味付けはお酒のおつまみにも最適です。
◆材料
・鶏肉(手羽元)8本
・新じゃが 400g
・ゆで卵 3個
・しょう油 大さじ3
・酒 大さじ3
・砂糖 大さじ3
・みりん 大さじ2
・水 200cc
・ニンニク 1片
・ショウガ 1片
◆作り方
1.鶏肉にフォークで穴をあけます。
2.ニンニク、ショウガをすりおろします。
3.新じゃがを皮ごとよく洗い、半分に切ります。
4.炊飯器にしょう油、酒、砂糖、みりん、ニンニク、ショウガを入れます。
5.1の鶏肉を入れて、混ぜ合わせます。
6.最後に3の新じゃがとゆで卵加えて、混ぜ合わせたら、スイッチオン。
7.炊き上がったら完成。
ヒルナンデスで人気!炊飯器料理レシピ
お昼の人気情報番組「ヒルナンデス!」で紹介された炊飯器レシピです。ご飯もの、おかず、メインディッシュなどいろいろなジャンルの料理が簡単かつ時短でできあがります。
パラパラチャーハン
お店で食べるようなパラパラ絶品チャーハンが炊飯器で簡単に作れます。
◆材料
●4人分
・お米 2合
・水 540cc
・豚バラブロック 150g
・ザーサイ 20g
・ネギ 1/2本
・玉ねぎ 1/2個
・しょう油 大さじ1
・鶏ガラスープの素 小さじ1
・塩 小さじ1/2
・コショウ 少々
・卵 2個
・ごま油 小さじ4
◆作り方
1.玉ねぎ、ネギをみじん切りにする。お米も研いでおく。
2.炊飯器に豚バラブロックを入れる。
3.上に玉ねぎ、ネギ、ザーサイ、お米、鶏がらスープの素、しょう油を入れる。
4.水を加えて、50分程度炊きます(炊飯器によって炊飯時間を調整してください)。
5.炊き上がったら溶き卵とごま油を加えてかき混ぜます。
6.保温モードで3分ほど蒸らします。
7.塩、コショウで味を整えて完成です。
カルボナーラ
炊飯器で本格パスタ。スイッチ一つで濃厚カルボナーラが完成です。
◆材料
・スパゲッティ 200g
・水 300cc
・ベーコン 4枚
・コンソメ顆粒 小さじ1
・生クリーム 150cc
・卵 2個
・粉チーズ 大さじ2
・塩 小さじ1/3
・黒コショウ 少々
◆作り方
1.炊飯器にスパゲッティを半分に折っていれます。
2.ベーコン、コンソメ顆粒、水を加えて早炊きモードで20分炊きます(炊飯器によって炊飯時間を調整してください)。
3.炊き上がったら溶き卵、生クリーム、粉チーズを加えて余熱でソースを作ります。かき混ぜて全体に絡まればOK。
4.塩、コショウで味を整えて完成です。
カボチャシチュー
炊飯器にカボチャを丸ごと入れる見た目もかわいいシチュー。中までやわらかいホクホク食感で寒い季節にオススメの一品です。
◆材料
・カボチャ 1個(炊飯器に入るサイズで)
・ウインナー 2本
・マッシュルーム 1個
・ミックスベジタブル 40g
・シチューのルー 45g(2かけ)
・牛乳 160cc
◆作り方
1.マッシュルームをスライス、ウインナーを半分に切ります。
2.カボチャを高さ1/3ぐらいのところで横に切ります(蓋部分)。
3.残りのカボチャの種をスプーンできれいに取り除きます。
4.3で取り除いた部分にマッシュルーム、ウインナー、ミックスベジタブル、牛乳、シチューのルーを入れます。
5.2で切ったカボチャの蓋部分を4の上にかぶせて、早炊きモードで30分炊きます(炊飯器によって炊飯時間を調整してください)。
6.炊き上がったら完成です。
ご飯と一緒にできる炊飯器料理レシピ
ご飯と一緒におかずも作れる2品同時料理レシピを紹介します。材料をお米の上にのせて炊くだけで、あっという間にご飯とおかずが作れてしまう一石二鳥の便利レシピ。洗いものが少なく済むのもうれしいポイントです。
ご飯とポテトサラダ
お鍋もレンジも使わない省エネポテトサラダ。ゆで卵を別に作る必要もありません。
◆材料
・じゃがいも 大1個
・にんじん 4㎝
・きゅうり 4㎝
・卵 1個
・ハム 1枚
・マヨネーズ 直径10㎝くらいの円
・塩 適量
・コショウ 適量
◆作り方
※アルミホイルが禁止されている炊飯器もあります。お使いの炊飯器の取扱説明書をよく確認してください。
1.じゃがいもと卵をきれいに洗います。じゃがいもは皮のまま。にんじんは皮をむきます。
2.1の食材をそれぞれアルミホイルでくるみます。
3.炊飯器に普通にお米を炊くようにセットして、そのうえに2のアルミホイルをのせます。
4.普通モードでスイッチオン。
5.待っている間にきゅうりを薄く輪切りにして塩もみ、水気をきります。
6.炊けたら熱いうちにじゃがいもの皮をむいて潰します。塩コショウで味付け。
7.にんじん、ハム、卵を食べやすい大きさに切ります。
8.全部の具材とマヨネーズを混ぜて完成です。
ジューシー葱チキン丼
ご飯といっしょにチキンを炊いたら、お肉はホロホロに、ご飯は鶏の旨味でつやつや。食べ応えのある一品です。
◆材料
・お米 2合
・酒 少々
・しょうが スライス3枚
・長ネギ 1/3本
・鶏モモ肉 2枚
●煮汁
・水 100cc
・はちみつ 大さじ1
・酒 大さじ2
・しょう油 大さじ2
・紅しょうが お好みで
◆作り方
1.炊飯器に水少なめでお米を普通にセットします。
2.その上にスライスしたしょうがと鶏もも肉をのせます。酒を少しふってスイッチオン。
3.炊き上がったら鶏肉としょうがを取り出します。しょうがは千切りにします。
4.お鍋に煮汁の調味料を全部入れて沸騰させます。
5.4に取り出した鶏肉としょうが、スライスした長ネギを入れ、汁気がなくなるまで煮ます。
6.炊き上がったご飯に5をのせて、お好みで紅しょうがをのせて完成です。
炊き込みご飯と鮭の包み
和食も2品同時に作れます。鮭がとてもジューシーに仕上がり、炊き込みご飯とよく合います。
◆材料
・鮭 2切れ
・しめじ 1/2袋
・じゃがいも 1個
・バター 6g
・酒 小さじ2
・塩コショウ 少々
・お米 1合
・水 180cc
・にんじん 20g
・椎茸 2枚
・油揚げ 10g
◆作り方
※クッキングシートが禁止されている炊飯器もあります。お使いの炊飯器の取扱説明書をよく確認してください。
1.にんじんは千切り、油揚げは5㎝幅で切ります。椎茸は石づきを切ってほぐします。
2.じゃがいもの皮をむいて4等分に切ります。
3.炊飯器に洗ったお米と180ccのお水、白だし、1の食材を入れます。
4.鮭の両面に塩コショウをします。
5.クッキングシートの上に鮭、しめじ、じゃがいもをのせて軽く塩コショウします。
6.5にバター3g、しょう油1/2、酒小さじ1を入れます。
7.クッキングシートの真ん中を織り込んで、両サイドをねじり、食材を包み込みます。
8.7をご飯の上にのせて、スイッチオン。
9.炊き上がったら完成です。
料理もできる! 料理機能付き炊飯器のおすすめ機種
料理機能付きのおすすめ炊飯器を紹介します。ボタン一つでおいしいおかずまでできあがる炊飯器は、忙しいママパパの強い味方になります。
象印 IH炊飯ジャー 極め炊き NP-GJ05
パンの発酵、焼き機能がついて、本格的なパン作りを楽しむことができます。付属のレシピにはさまざまなパンの作り方も載っています。料理後の臭いが気になるときに便利なクリーニング機能もあります。
タイガー IHジャー炊飯器〈炊きたて〉 JPF-A550
15分でおかずを料理してくれる時短メニューつき。メニューも豊富で、献立に悩むことが少なくなりそう。甘酒メニューやケーキづくりにも対応しているので、お子さんとのデザートづくりにも活躍してくれます。
アイリスオーヤマ 分離式IHジャー炊飯器 RC-SA30
上のお釜部分と下のIHヒーターが分離できるので、おひつとIHヒーターとして別々に使うことができます。お米の銘柄に合わせて炊き分ける「銘柄炊き分け機能」のほか、煮込み料理や発酵食品が作れる多機能炊飯器。IHヒーターは5段階の火力調整が可能です。
炊飯器を使いこなして簡単&時短クッキング
最近は、さまざまな便利家電が登場し、簡単&時短で料理が楽しめるようになっています。新しい家電はもちろん、魅力的ですが、毎日使っている炊飯器も工夫すれば、もっともっと活躍してくれます。
炊飯器料理、はじめてのときはちょっと心配かもしれませんが、一品だけでもOKな、ご飯もののレシピからはじめてみるのはいかがでしょうか。
文・構成/HugKum編集部