季節を感じる二十四節気を子供にも伝えたい
二十四節気とは、太陽の公転周期を分割して一年を二十四の季節に分けたもの。春分、夏至、秋分、冬至など、季節を表す言葉として、暮らしの中のさまざまな場面に登場します。そんな二十四節気は、忙しい毎日の中で忘れてしまいそうになる豊かな季節の恩恵を思い出させてくれるとてもいい機会。ぜひ、子供と一緒に季節の巡りを感じるひとときをもってみてください。ささやかだけれどゆるぎない幸せの経験は、子供たちの“いのちの根本”を長きに渡り支えてくれることでしょう。
今月12月7日は二十四節気「大雪」です
大雪 たいせつ
冬もいよいよ本番を迎える頃になりました。寒さが厳しくなってきて、雪も多くなる、という意味。暖かくした部屋の中で手仕事に集中したり、じっくりと自分の心を見つめるのによい季節。雪は空からの白い手紙。雪うさぎや雪だるまを作って、冷たさや白さなど、冬ならではの感覚を楽しみましょう。
柚子の香りが冬をほっこり「柚子のはちみつ漬け」
庭の青柚子もすっかり黄金色に色づきました。気温の変動が激しいこの時季は、体調をくずされる方も多いかもしれません。
そんな方には、レモンよりもビタミンCが多い、といわれている柚子がぴったり。冬は柚子のはちみつ漬けが重宝します。
ゆずのはちみつ漬けの作り方
ざくざくとスライスして種をとり、瓶に入れ、好みのはちみつを流し込んで1週間から10日ほどででき上がり。大さじ1~2に熱湯を注げば柚子茶が楽しめます。そのほかにもパンにジャムのようにして塗ったり、ヨーグルトに混ぜたり使い方はいろいろ。暖かい部屋で頭がのぼせたらソーダ割りもおいしいですね。
まるで木に灯りをともしてくれているようになる柚子の実を、もう少しながめていたいところですが、山から下りてくるリスに全部食べられてしまわないうちにと目をこらす毎日です。
柚子チョコ作りのやり方
広田千悦子さんの『口福だより』には、季節を楽しむヒントが満載!
広田千悦子(ひろたちえこ)
日本の文化・歳時記研究家。文筆家。新聞や雑誌、WEBにてコラム・挿絵を執筆。企業アドバイザー。ラジオ、TVなどのメディアに出演。ライフワークは季節のしつらいと祈りのかたちづくり。築80年の日本家屋スタジオ秋谷四季、東京、鎌倉、名古屋などで、季節のしつらい教室を開催。日本の行事の源流に触れつつ、現代のくらしや世代に合わせて提案。中日新聞、東京新聞の連載「くらし歳時記」は11年目。著書は、ロングセラーの『おうちで楽しむにほんの行事』(技術評論社)など25冊。
撮影/広田行正 イラスト/広田千悦子 構成/神崎典子