問題を解決する力や創造力を育むと言われるプログラミング教育。幼い頃から挑戦させたいと思っているママ・パパにおすすめなのが、NTTドコモが企画開発し、タカラトミーがおもちゃとして製造・販売している【e-Craft シリーズ】『embot(エムボット)』。通称エムボットは、プログラミングで実際に動かすことができる段ボールロボットです。子どもの大好きな工作とプログラミングを組み合わせた、他にはない教材エムボット。その魅力を取材しました!
目次
幼児期~10歳、ものづくりやプログラミングが育む力とは?
エムボットの対象年齢は6歳以上。プログラミング教材の中では比較的幼い時期から遊べるのが特徴です。では、この時期にものづくりや新しい学びにチャレンジすることで、どんな力が育まれるのでしょうか。デジタル技術を用い「つくって表現する遊びと学び」のワークショップを全国で開催しているCANVAS代表の石戸奈々子さんに聞きました。
Q.つくって表現することで、子どもにはどんな力が育まれますか
アイディアがあるのと、それを実現することには大きな隔たりがあります。社会に出て求められることは、アイディアを出すことではなくそれを実行することです。頭で考えるだけではなく形にする。「つくる」体験は子ども達にとってとても大事なことです。造形、サイエンス、身体表現、電子工作、デジタル……是非様々な分野の「つくる」体験をして、その中で見つけた自分の好きなものを探求し続けてほしいですね。
Q.幼児~10歳くらいの子どもに、オススメのプログラミングの学び方は?
まずは「楽しい」と思う体験をして欲しいと思います。自分がつくったものが動く体験は別格。「すごい!」という感動体験が学びのモチベーションとなります。プログラミング教材を選ぶ際に、私は子ども達が想像&創造できるものを選ぶのが良いと考えています。エムボットは身の回りのものを活用して自分だけのロボットをつくり、それに命を宿らせる体験が簡単にできますよね。自分がつくったからこそ、いつもそばにいる友達のような存在になるのではと思っています。
エムボットが小さな子どもでも遊びやすい理由は?
プログラミングを難しいと感じる前に、「楽しい!」と思う体験から興味を広げてあげたいですね。エムボットが、小さな子どもでも楽しく取り組める理由は3つあります。
その1. 段ボールだから、組み立てが簡単でカスタマイズも楽しい
プログラミング教材には、画面の中でゲームをつくるタイプや、ロボットなどを動かすタイプがあります。後者の場合、これまでは複雑なものが多かったため小さな子どもが挑戦するにはハードルの高いものでした。エムボットは、そんなハードルを低くして、子どもが親しみやすい段ボール素材に。扱いやすいうえ、色紙やペン、シールなどを使って自分らしい表現を楽しめることも魅力です。また、山折り、谷折りは記号で表記されており、文字の読めないお子さまでも組み立てられるよう工夫されています。
その2. 遊び感覚で本格的なプログラミングが学べる
エムボットのプログラミング用アプリは、子どもが直感的に操作できるインターフェイス。初めてでも楽しめる初級レベルから、乱数や変数を使って高度なプログラミングができる上級レベルまで5段階あり、小さなお子様から小学校高学年まで長く楽しむことができます。
さらに注目したいのが、手を動かしたり音を鳴らしたりするだけでなく、角度・緯度経度・時間・照度・温度・湿度など、タブレットや別売りのセンサーが取得した数値をプログラムに利用できること。年齢が上がると、これらのセンサーを利用してゲームを作るお子さんも多いのだそう!
その3. 子どもが安心して遊べる
エムボットは基盤がむき出しではなく、ケースに入っているため小さなお子さまのいるご家庭でも安心して遊ぶことができます。「コア」と呼ばれるケースには、コードを差し込む位置をコードと同じ色で表示。どこに差せば良いか一目瞭然です。もし間違えて差してしまっても、壊れにくいつくりになっているのも嬉しいポイントです。
学校や民間スクールでも採用されています
プログラミング教育の必修化に伴い、現場では取り組みやすく、信頼できる教材が求められています。エムボットは、既に学校や民間スクールなど、さまざまな現場で導入されています。東京の葛飾区では区内すべての小学校や特別支援学校で採用。その理由は、プログラミング学習の他、音楽や理科、算数など様々な教科で活用できるから。このほか、マルチプラットフォームなので様々な機種やOSで動かせることも、導入しやすい理由です。
修吾くん(小2)とエンジニアパパが親子でエムボット作りに挑戦
今回は、小学2年生の修吾くんと、ロボットに詳しいエンジニアのパパがエムボットづくりに挑戦。どんなロボットができるのでしょうか。エムボットの魅力とあわせて詳しくレポートします!
エムボットの本体づくりからスタート
プログラミングを始める前に、まずはエムボットの本体からつくっていきます。
▼エムボットのスターターキット、中身はこちら。
段ボールで体を組み立てる
まずは、段ボールの台紙からパーツを切り離し、ロボットの体を組み立てます。パパが手を出さなくても、ダウンロードした組み立てマニュアルを見ながら組み立てていく修吾くん。山折りや谷折りがマークになっていて分かりやすいようです。
コアにコードをつないで、体の中へ
ライトやブザーに使用するコードをエムボットの心臓部であるコアに差し込みます。
パパ 「どこにどのコードを差し込めばいいか、わかる?」
修吾くん 「うん。コードの色がコアにも書かれているから、こうだよね」
コードがつながったら、コアを体の中に入れて固定します。
手を好きな向きに取り付ける
腕のサーボモーターに、手を取り付けます。腕を取り付ける位置は横と縦の2通りあり、バイバイの様に横に振るか、前習えのように縦に振るか、自分の動かしたいイメージに合わせて選びます。
パパ 「どっち向きにつける?」
修吾くん 「手を縦に振りたいから、横向きにつける!」
腕のサーボモーターは腕用のダンボールで巻いて、本体の差し込み口にしっかりと取り付けます。
少しパパにもサポートしてもらいながら、腕の取り付けが完了。
腕の先に手のパーツを取り付けて、本体の体部分ができあがりです。
頭をかぶせて本体が完成
最後に頭のパーツに好きな耳を選んでつけていきます。
作った頭を体部分の本体にかぶせれば…
embotの完成です!
「手を付けるところがちょっと難しかったけど一人でできた!」と修吾くんも満足そうです。
プログラミングでエムボットを動かそう
いよいよ、修吾くんが楽しみにしていたプログラミングです。タブレットにインストールしたエムボットアプリからプログラミングをしていきます。Bluetooth機能でエムボットとタブレットを接続すれば準備完了。今回は最も簡単なレベル1からスタートすることにしました。
手を動かしてみる
プログラミングは、使いたい機能のアイコンを「スタート」の後ろににつなげていくだけで完成する仕組み。まずは説明書に従って、手を動かす角度を設定してみると……?
エムボットの右手が動きました!
条件分岐(if)に挑戦
レベル1は簡単ということで、レベル2へ。次は、パパに教えてもらいながら条件分岐(If)に挑戦! 「もし、スイッチがonなら手を振る、スイッチがoffならライトが光る」という設定にしました。
画面の右上でoffを選択したので、エムボットが光りました! 修吾くん、これも余裕!
『かえるのうた』を演奏♪
修吾くんが一番ハマっていたのはブザーの機能。鳴らしたい音と長さを一つずつ設定することで、曲を演奏することができます。音楽が好きな修吾くんは「ドレミファミレド」とスラスラ入力して、あっという間に『かえるのうた』の演奏に成功しました。
「音楽をつくるのが一番面白かった!」という修吾くん。動きや音楽をプログラミングすることで自分で作ったロボットが動いたり音を奏でたりしたことが嬉しかったそうで、達成感を感じた表情を見せてくれました。
最後に、シールやポンポンを使ってエムボットをちょっぴりおちゃめにカスタマイズ。ますますエムボットに愛着が増したようです。
親目線で感じたエムボットの魅力
今回ロボット作りにチャレンジしてくれた修吾くんのパパは、大学時代にロボットの開発を専攻し、現在もロボットに関わるお仕事をされています。専門的な知識を持つパパに、エムボットを使ってみた感想をお聞きしました。
自分でロボットを動かしたと実感できる
エムボットは外装が段ボールで、子どもが自分で作った満足感を得られるのが良いですね。モーターは2つでシンプルですが「自分で動かした」という実感があると思います。アプリケーションは直感的で、息子も「わかる」と言っていました。今日はレベル3までを使いましたが、段階的にレベルを選べるところも良いですね。
この価格で遊べるのはイイ!
プログラミングをお試ししてみたいという方には、価格も魅力的だと思います。我が家にある教材は4~5万円程するのですが、エムボットが1万円以下とは驚きました。部品だけ買ってきてプログラミングで動かすこともできますが、子どもはあまり楽しくないんです。ロボットの形になっているところが、子どもも楽しめるポイントだと思います。
今後はエムボットを使った改造をして遊ばせてみたいですね。息子も車をつくりたいと言っていましたが、車輪をつけて車にしたり、モーターを増やして目をぐるぐる動かしたりしても面白そうだと思います。
プログラミングの入門~発展にピッタリ
取材をしてみて、エムボットはプログラミングの入門編としてとてもバランスの良い教材だと感じました。筆者もプライベートでは小学生の母なのですが「高い教材を買って子どもが興味を示さなかったら……」「子どもにプログラミングの質問をされたら答えられるだろうか?」など、プログラミングに興味があっても一歩踏み出すのは難しいと感じます。その点、エムボットは子どもだけでなく大人にとっても分かりやすいので一緒に楽しめそうですし、かと言って物足りなさはなく、深めたい場合はどんどん深めていける奥深さがあります。そして、修吾くんのパパも言っていた通り、購入しやすいお値段は魅力。プログラミングを勉強と思わず、遊びの延長で取り組める低学年のお子さんに、特にオススメしたいと思いました。
無料アプリでプログラミング体験をしよう!
エムボットが気になった人は、まずは無料で使えるエムボットアプリでプログラミング体験をしてみませんか。アプリは、エムボットを購入していなくても、お試しいただけます。
さらに詳しい遊び方は、こちらのユーザー向けサイトにたくさん掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。
入学祝いにもおすすめ! エムボットスターターキット
本体用ダンボール(3枚) / embotコア(1個)ブザー(1個) / LEDライト(2個) /サーボモーター(2個)モーター用パーツ(1式) / 説明書(1枚)
価格 6600円
- 専用アプリをダウンロードしていただき、アプリからプログラミングを行うことで、embotを動かせます。
- アプリ対応OS: Android5.0以上、iOS10以上、Windows10(1803以降)
- タブレットでの操作を推奨(タブレットは別売りです。)
- 販売元、タカラトミー
▼「ピカいちCHANNEL」でもエムボットのおもしろ動画を公開中!ぜひチェックしてみてください!
撮影/羽田 徹(biswa) 文/寒河江尚子
構成/HugKum編集部