夏休みの宿題といえば、自由研究。時間に余裕のある夏休みだからこそ、じっくり取り組めたら学びが深まり、子どもの自信にもつながりますよね。とは言え、子ども任せにできないというのも本音です。HugKumでは、小学生のママ・パパに自由研究に関する調査を実施。 そこから浮かび上がってきたお悩みを解決すべく、15年以上子ども達の自由研究を見続けてきたこの道のプロ『小学8年生』の齋藤編集長に、お悩み解決のアドバイスやこの夏におすすめしたいネタを教えてもらいました!
目次
子どもの自由研究に関するお悩みを調査
HugKumでは、小学生のお子さんを持つママ・パパに、自由研究に関する状況やお悩みを調査しました。
(期間 2021年6月5日(土)~2021年6月26日(土)・調査対象 全国/小学生の子どものいるHugKum WEB会員(男女) 有効回答数300)
自由研究の情報は「ネットで探す」が半数以上!
今年のテーマは何にしよう? どんなキットがある? など、自由研究は情報取集が重要ですよね。アンケートでは半数以上のご家庭がインターネットで情報を探していました。内訳を見ると、HugKumをはじめ自由研究を特集したメディアやブログ、YouTubeなどで探す方が多いようです。その他、教育関連の本や雑誌から情報収集をするご家庭も多く見られました。
取り組み時期は遅め
親としては、早めに終わらせて安心したいのが本音。しかし、後半に取りかかるご家庭が大半という結果となりました。次に多かったのが、夏休み中頃。これは、お盆休みなどで親が一緒に取り組みやすい時期でもあるようです。
完成日数は3日程
夏休みを通して大作に取り組むご家庭もありますが、多くは2~3日、または1週間程度で仕上げているという結果でした。簡単すぎず、大変すぎない、皆さんちょうどいい難易度のテーマを選んでいるようです。
子どもの自由研究の悩みトップ3は?
自由研究に関するお悩みでは、
1位 テーマ探し
2位 親がどこまで関与するか
3位 子どもが自主的にやらない
という結果になりました。やはりテーマ設定は一番の難所。 親が関わらなくても子どもが自分で興味を持って取り組みたくなるテーマ設定ができたら理想なのですが…。
教えて小8・齋藤編集長! 自由研究お悩みQ&A
アンケート調査でわかったHugKum読者のお悩みを、これまで多くの子ども達の自由研究を見つめてきた『小学8年生』の齋藤編集長にぶつけてみました!
齋藤 慎 編集長プロフィール
株式会社小学館 児童学習局 『小学8年生』編集長。入社以来、『小学一年生』をはじめとした学年誌に長年携わる。その後、学年誌の休刊が相次ぎ、全学年の子ども達に広く楽しんでもらえるようにと『小学8年生』を発刊。自由研究のコンテストなども主催し、コンテストでは200点以上集まるすべての作品を審査するなど、多くの子ども達の作品を見つめてきた自由研究のプロフェッショナル!
Q1 子どもが自主的に取り組まないのですが、親はどこまでサポートすべき?
齋藤編集長 私は、親は関与してもいいと思っているんです。自由研究は、お子さんが満足し、達成感を感じるのが一番大切です。親が手伝ったとしても、本人が「やりきった!」と感じられたらそれで良いと思います。
手伝う際は上から目線で「あれをやれ、これをやれ」と指示するのではなく、一緒に楽しんでみてください。「あなたの研究のお陰で、パパやママも新しい発見があったよ。ありがとう!」と伝えることで、良いスパイラルが生まれますよね。
Q2 学年ごとに適切な難易度が分からないのですが、目安はありますか?
齋藤編集長 1年生はこれ、2年生はこれ、という目安は考えなくて良いのではないでしょうか。『小学8年生』で主催したコンテストで大賞になった作品に、納豆の研究がありました。その子は4年生でしたが、実は2年生の時から納豆の研究をしていて、3年間の研究の成果をもってコンテストに応募してくれました。興味のある研究を続けるというのも、いいじゃないですか。ちなみに、その子は、大賞になった翌年の5年生でも、同じ納豆をテーマに自由研究に取り組んだそうです。
本人が一生懸命やることが重要なので、この学年なのにこのテーマはおかしい、ということは考えなくて良いと思います。
Q3 テーマ選びに毎年苦労します…
齋藤編集長 テーマはベタなもので全く問題ありません。自由研究の本を見て、気になったものに挑戦するも良し、キットを買ってみるも良し。また、理科でなくても、歴史好きなら武将やお城について調べたり、算数が得意なら円周率を100桁調べて暗記したり、身近で面白いテーマはたくさんあります。何度も言いますが、子どもが達成感を得ることが重要ですから。
コンテストに出すなら奇をてらったものが良いこともありますが、そうでない場合は子どもが満足できるものなら何でもいいのです。
我が家の例ですが、数年前に子どもと潮だまりで生き物を捕って遊んでいた際「これを自由研究にしよう!」と思いつきました。写真を撮って帰り、図鑑で調べたところ、実は捕った生き物が毒を持っていることが分かったんです。親子共に新しい発見があって、思い出深い経験になりました。
自由研究のテーマを探さなくては!と思うと親もプレッシャーを感じますよね。このように、自由研究を日常の中に溶かしてしまえば、親のプレッシャーも小さくなるのではないでしょうか。
Q4 今年のおすすめテーマがあれば教えてください。
齋藤編集長 それはもちろん『小学8年生』の付録です(笑)。現在発売中の2021年8・9月号は、そのまま自由研究にもなる付録がついています。
齋藤編集長 魔法の粉(尿素)が結晶となり、朝に仕込んでおくと、夕方までにどんどん育って大きな結晶になります。これを時間の経過とともに写真で撮影したり、タイムラプスで撮影したり、これがなかなか面白いんです!
それからもう一つ、『小学8年生』でも読者から反響の大きかった、プログラミング教材「エムボット」もオススメですね。
齋藤編集長 エムボットは段ボールで外装を作るので、これだけでも立派な工作の作品になります。プログラミングの内容もシンプルなので、低学年のお子さんには入門用にピッタリですし、モーターを変えるなどしてレベルアップさせれば、高学年のお子さんも充分満足できると思います。
何といっても、とっつきやすくて、自由度が高いのが「エムボット」の良さですね。プログラミングを初めて体験する親御さんも、ぜひ自由研究をきっかけに一緒になって楽しんでみてください。
【学年別】齋藤編集長おすすめのエムボットで自由研究してみよう!
エムボットとは、NTTドコモが企画開発し、タカラトミーがおもちゃとして製造・販売しているプログラミング教材。6歳以上のお子様から使えるシンプルな作りでありながら、乱数や変数を使って高度なプログラミングもできるので、お子さまの理解度ややりたいことに合わせた使い方ができるのです。
今回は、エムボットを使った自由研究のテーマを、学年別にご紹介します!
【1・2年生向け】エムボットでオリジナルワールドを作ろう
動く水族館
魚を動かしたり、光らせたりできる水族館。動き方や光り方を自由に変えることで、プログラミングの楽しさを体験できます。好きな魚を選んで、自分だけの水族館を作ってみましょう!
プラネタリウム
光るタイミングや回転の仕方を、思い通りに設定できるプラネタリウム。明るさセンサーを組み合わせ、 “明るいときには待つ”、 “暗くなったら動く”など、明るさの強弱に応じて動きを変えることができます。この作品を通じて星座について調べれば、理科への興味のきっかけにも!
【3・4年生向け】エムボットでおもちゃを作ろう
ボール投げマシン
プログラムの一番基本のルール「順次処理」を使い、「①ふりかぶる→②止まる→③投げる」 という順番でプログラムします。角度の値を変えてボールの飛距離を図ってみると、もっと楽しくなりますよ!
たまごの中からエムボット!?
エムボットは、スターターキットに加え、オプションのIoTセンサーを追加することができます。これは、温度感知をプログラミングとかけ合わせ、温度に応じて色んな動きをさせることが可能。温かくなったら、たまごがパカッと割れるかな?
“たまごの中からエムボット!?”の工作とプラミングの作り方はこちら≫
【5・6年生向け】エムボットで本格的なゲームを作ろう
ゴルフゲーム
ボールを打つスイングの強さを、タブレットを傾ける角度で調節できる本格的なゴルフゲーム。ゴルフロボットや、ゴルフコースをオリジナルで作る工作部分も楽しめるので、達成感も大きい作品です!
ロケット発射
宇宙に興味がある子におすすめのテーマが、こちらのロケットを発射させるプログラムです。「wait」ブロックを設定し、条件が合うまでロケットを止めておきます。そして、タブレットをかたむければ、プログラムがスタートして、ブザーが鳴り、ロケットが発射! ワクワク感も大きい作品ですね。
まだまだある!学年別でエムボットの楽しいアイディアを動画で紹介
このほかにも、エムボットの特設サイトでは自由研究のアイデアを学年別に紹介しています。簡単なものから、プログラミングでここまでできるの?と感心するものまで、気になる作品が満載!動画で作り方を解説してくれているので、とてもわかりやすいのも魅力です。きっと作ってみたくなる作品が見つかりますよ。
わかりやすく解説!エムボットの学習マンガも発売中
『超わかる入門マンガ ひらめき!プログラミングワールド embotで世界をすくえ!!』
著/狩野さやか 著/狩野祐東 著・まんが/もりちかこ 監/embot開発チームe-Craft
『embot』を使ったプログラミングが楽しく学べる学習マンガがついに発売されました。「こんなものをつくりたい!」というアイディアを形にするためのプログラミングがストーリー内でいくつも登場するので、プログラミング方法や学ぶ姿勢が自然と身につきます。また、本の中で紹介されているプログラムで実際に『embot』が動く様子は、QRコードから動画がチェックできる仕組みに。「子どもに教えるのに自信がない」「できるだけ楽しく学ばせたい」、そう考えている人にぴったりの一冊です!
子どもが満足できれば100点! ママやパパも力を抜いて楽しもう
自由研究は、テーマを決めてから取りかかり、作品が完成するまで、ヤキモキしてしまうママやパパも多いのではないでしょうか。でも、齋藤編集長の話にもあったように、子どもが満足でき、親も楽しんで取り組めたら万歳なんです。 せっかくの機会に、大人も初めてのことに挑戦して、子どもと一緒にワクワクしてみませんか。
エムボットは、6歳から遊べて入門編にピッタリのプログラミング教材。パパやママも初めてのプログラミングに気負うことなく、子どものアイデアを大事にしながら取り組めそうです。
今年の自由研究。まだテーマが決まっていない方は、ぜひエムボットで楽しい作品を作ってみてください!
本体用ダンボール(3枚) / embotコア(1個)ブザー(1個) / LEDライト(2個) /サーボモーター(2個)モーター用パーツ(1式) / 説明書(1枚)
価格 6,600円
- 専用アプリをダウンロードしていただき、アプリからプログラミングを行うことで、embotを動かせます。
- アプリ対応OS: Android5.0以上、iOS10以上、Windows10(1803以降)
- タブレットでの操作を推奨(タブレットは別売りです。)
- 販売元、タカラトミー
▼「ピカいちCHANNEL」でもエムボットのおもしろ動画を公開中!ぜひチェックしてみてください!
撮影/黒石あみ(小学館)
文/寒河江尚子
構成/HugKum編集部