こんにちは。離乳食インストラクターの中田馨です。えびフライ、えびチリ、甘えびなどえびは食卓に上がるととっても豪華な食材のひとつです。今回は、えびを取り入れるときの注意点やおススメレシピを紹介します。
離乳食にえびを使っても大丈夫?
えびは、低脂肪で高たんぱくな食材。独特なうま味が美味しく、大人にも子どもにも人気の食材。なのですが、加熱すると固くなりやすいことと、アレルギーの原因になることもあるので、内臓機能が未発達な赤ちゃんには注意が必要。
えびは幼児期のスタートが安心
1歳過ぎた完了期ごろからスタートさせても良いという意見もありますが、私はあえて離乳食期には与えず、幼児期にスタートが安心と思っています。えびは傷みやすい食材ですので、子どもに与えるえびは、特に鮮度の良いものを与えるようにします。生のえびは、今日買ってきたら、その日のうちに調理して与えるのがいちばん安心です!
アレルギーにも注意
えびにはアレルギーの心配があります。消費者庁「食物アレルギーに関する食品表示に関する調査研究事業」(平成23年)によると、新規発症の原因食物として0歳の時に多いのが、鶏卵、牛乳、小麦なのですが、7~19歳の新規発症の原因食物を見るとえびなどの甲殻類が1位に来ます。えびを食べるときの注意点は、
- 背にある背ワタはアレルギー反応を起こしやすいので取り除く
- 初めて食べるときは子どもが欲しがったとしても極少量だけ与える
- 食べた後は、皮膚や便の様子を見る
えびを与えるときは、慎重に与えることが大切です。万が一のためにも、病院が空いている午前中に食べるようにします。また、えびと同じ甲殻類のカニもアレルギーが心配です。カニも離乳食期には使わないようにします。
市販のえび入りベビーフードやえびせんべいは?
えび入りのベビーフードやえびせんべいなども、幼児期以降が安心です。えびせんべいは、大人用だと味が濃いものが多いため、子ども用に作られたものを与えます。初めて食べるえび入りベビーフードやえびせんべいの場合は、少量からスタートさせ、食後の身体観察も行いましょう。
えびの進め方と量の目安
前にも書いたように、えびはアレルギーの原因になることもあります。ですので、美味しそうに食べるからと言って最初の日から一度にたくさんの量は与えず、少量からスタートさせます。食べる経験を積み重ねるごとに少しずつ量を増やしていきます。まずは15g~30gを目安にします。
また、えびは加熱すると固くなりやすいので、まずは年齢の目安の大きさよりも小さくすることが大切。たたいて、細かく切って食べやすく調理しましょう。
子どもに使えるえびの種類と選び方
えびはブラックタイガーや車えびなどの大きめなえびやむきえび、甘エビなど小さいえびも使えます。甘えびは、大人は刺身で食べることが多いですが、赤ちゃんに刺身は厳禁です。甘えびは車えびよりも身が軟らかく子どもにとっては食べやすい種類のえびでもあります。また、えびフライ、天ぷらなどの油で調理されたものもNGです。子どもに使うえびは、新鮮なものを選びましょう。
えびの下処理方法
えびは背ワタを取り除いてから調理をスタートします。背ワタを取り除くと、アレルギーの心配の軽減、臭みが取れるので食べやすいなどあります。背ワタの取り方は、以下です。
・背ワタは殻のすき間から爪楊枝(竹串)を差し込んで引っ掛けて取る
下処理をすることで、食べやすく美味しくなります。
えびを使ったおすすめレシピを紹介
幼児食 えび団子のあんかけ
昆布だしとエビのだしが合わさってうま味が増しています。調味料を入れる前に一度味見をして美味しければ調味料はなくてもOK!
材料
Aむきえび 20g
ねぎ 少々
片栗粉 小さじ1/4
にんじん 10g
昆布だし 200ml
しょう油 1ml
水溶き片栗粉 小さじ1/2
作り方
・えびを細かくつぶす
・ネギは小口切り
・にんじんは千切り
1.Aをよく混ぜ合わせ団子を作る
2.昆布だしににんじんを入れて沸かし軟らかくなるまで煮る
3.2にAを入れてしっかり火を通す
4.しょう油を加え水溶き片栗粉でとろみをつける
揚げないえびフライ
材料
甘えび 30g
パン粉 少々
オリーブ油 少々
ブロッコリー 20g
作り方
・甘えびは、浅く全体に切り込みを入れる
・ブロッコリーは食べやすい大きさに切って湯がく
1.甘エビの表面にオリーブ油を薄く塗りパン粉をまぶす
2.耐熱皿に入れてトースターで焼く
えびを食べられるようになると、メニューの幅がさらに広がります。えびメニューは、えびのお出汁も出て美味しいものです。家族で、美味しくえび料理を楽しんでください。
記事監修
一般社団法人 離乳食インストラクター協会代表理事。中田家庭保育所施設長。現在13歳の息子の離乳食につまづき、離乳食を学び始める。「赤ちゃんもママも50点を目標」をモットーに、20年の保育士としての経験を生かしながら赤ちゃんとママに寄り添う、和食を大切にした「和の離乳食」を伝えている。保育、講演、執筆などの分野で活動中。自身が開催する離乳食インストラクター協会2級・1級・養成講座はこれまで2500人が受講。
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