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100秒カウントのお片づけに幼児が大笑いする絵本
『おうさまが かえってくる 100びょうまえ!』
作/柏原佳世子
1,400円(えほんの杜)
今日は王様がおでかけの日です。けらいたちは、王様の豪華な部屋で遊んだり寝転んだり、飲んだり食べたりとやりたい放題。ところが、王様は予定よりずっと早く帰ってきたのです。さあ大変! この部屋に着くまでの100秒間で部屋を元通りに片づけなくてはなりません。右往左往のドタバタが100までのカウントとともに繰り広げられます。最初のページにあるきれいな部屋と、最後のページにある片づけたはずの部屋を比べて、おかしなところを見つける楽しみも。
ママパパの口コミ
小学生への読み聞かせにも。絵とのギャップが面白い絵本
『大名行列』
作/シゲリカツヒコ
1,300円(小学館)
「したに~、したに~」、露払いが行列を先導します。お殿さまを乗せた籠がしずしず通り、町民たちは道端で頭を垂れています。と思ったら、おやおや? 行列の中に変な人たちが……。きんぎょ売りや弁当売りまで混ざっています。あ、お豆腐屋さんも焼きイモ屋さんまで来ました。さらに行列は時空を超えてマンモスや恐竜まで出てきます。一体、どうなっているのでしょう? 絵を見ているだけでも楽しいへんてこな御一行様です。
絵がない!?話題の絵本は面白おかしく読み聞かせを
『えがないえほん』
作/B・J・ノヴァク
訳/おおともたけし
1,300円(早川書房)
裏表紙の注意書きを見てください。「お子さんがこの本を選んだなら、あなたは、オバカなことを言わされるハメになります。事前に忠告しましたよ」とあります。この本のルールはたった1つ。書かれていることは全部声に出して読むこと。「ぶりぶりぶー」とか、「サルだよ ウッキー!」とか。その時点で子どもたちは大笑いです。読みきかせが苦手な人にこそおすすめの本書。なぜって、イヤイヤ読まされている感が出ているほど、子どもたちにはウケるからです。
ママパパの口コミ
家族みんなでゲラゲラ楽しめる新タイプの絵本
『おでこはめえほん1 けっこんしき』
作/鈴木のりたけ
1,200円(ブロンズ新社)
ページを開くと、おでこに当たる部分が半円形に切り取られているボードブックです。文金高島田のお嫁さん。今日は結婚式のようです。披露宴にお呼ばれした人たちも次々と現れます。ちょんまげ頭のおさむらいさんや、ターバンを巻いたインド人、お姫様、音楽家、海賊もいます。あれれ、宇宙人まで。親子で順番に、パッと開いたページの人物に成りきって、お祝いのスピーチごっこをすると、大盛り上がり間違いなし。シリーズ2作目の「はくぶつかん」もおすすめです。
ママパパの口コミ
予想もつかないストーリー展開に驚きと笑いが
『バナナじけん』
作/高畠那生
1,300円(BL出版)
車からバナナが1本落ちました。そこへサルが歩いてきて、バナナをパクっと食べます。そして皮をポイ。次にウサギが走ってきました。ウサギはバナナの皮に気づかずに、つるんとすべってどしん! しばらくして通りかかったのはワニです。ワニはバナナの皮をひょいと背中に乗せて、のそのそと立ち去りました。この絵本は、パク→ポイ→つるん→ひょい→のそのその繰り返し。それで、最初にバナナを落とした車はどうなったと思いますか?
ママパパの口コミ
子供と一緒に、心あたたまる絵本との出合いを
一緒に笑った楽しい思い出の絵本が、子供が大きくなっても記憶に残る一冊となってほしいものです。
本の世界に浸ることは子どもの心の奥行きを広げます。それがママの読み聞かせだったら、子どもは本の世界にぐんぐん引き込まれ、本の中でいろいろな経験を積んでいくことでしょう。「子どもの心をもっと育てたい!」そう思っているけれど何を選んでいいのか迷ったときは、『この本読んで!』から選んでみてはいかがでしょうか。
読み聞かせや絵本についてもっと知りたい方はこちら!
絵本と読みきかせの情報誌『この本読んで!』
おすすめの本を対象別に128冊紹介、対象別おはなし会プログラム、絵本作家のインタビュー、赤ちゃん絵本・のりもの絵本などテーマによる特集など、役立つ多彩な内容を見やすいカラー誌面で構成。家庭での読みきかせはもちろん、学校の朝読の参考にもなる情報が満載。全国各地で読みきかせ活動をされているボランティア、司書、教師の方々に支持されています。
9月2日発売の最新号(80号)の特集は巻頭エッセイに長谷川義史さん、おうち時間を豊かにする絵本の紹介など見どころがたくさん。
絵本セレクト・文/「この本読んで!」編集部 構成/HugKum編集部