赤ちゃんの名前で使われる「優」。親しみのある漢字で分かりやすく、またイメージの良さとやわらかな音の響きで、名付けにおいて長い間人気のある漢字です。名前に「優」を使いたいとお考えのママパパに、名付けに役立つ情報をお届けします!
「優」の意味や読み方は?漢字を解説!
人気の漢字「優」には、どのような意味があるのでしょうか。姓名判断に役立つ、画数などもあわせてチェックしてみましょう。
漢字解説 参考文献:小林 信明 編著「新選漢和辞典 第八版」小学館
字画数・読み方
字画数は「17画」、音読みは「ユウ」、訓読みは「やさ(しい)・すぐ(れる)」です。名前に用いる場合は「かつ・ひろ・まさ」が主な読み方です。
意味
①多い。厚い。②のびやか。ゆるやか。③なごやかである。調和する。④優(すぐ)れる。優(まさ)る。⑤役者。芸人。など。
「優」は、優しさ・思いやり・知的・聡明・気品・才能・学芸優秀などをイメージさせる漢字です。「優れた才能を持ち、温かい心を持った穏やかな人に成長してほしい」という願いを込められます。
成り立ち
優は形声文字で、「イ(にんべん)」が形を表し、「憂(いう)」が音を示します。イは「人」の意で、憂は「ゆるやかで和らぐ」の意味です。転じて、「優」は、人の心がゆったりとすること、しなやかな動作をする役者を表すとともに、人より優れることを意味します。
「優」に組み合わせる漢字とのバランス
どの漢字と組み合わせても相性が良い「優」ですが、17画で画数が多いため、極端に字画数の多い漢字は避けたほうが良いでしょう。
また、同じ「イ(にんべん)」が付く漢字を組み合わせる場合は、バランスを取るのが難しくなります。候補を考える際は、これらを考慮した上で組み合わせを考えるのがおすすめです。
【男女別】「優」を使った名前の例
「優」は男の子・女の子ともに使える漢字です。そこで、2015年からの5年間でランキングに入った人気の名前を調査。最も多かった名前から順に紹介しますので、字画数や最近の傾向を参考に、お子さんにぴったりな漢字を探してみてくださいね。
「優」を使った男の子の名前例
男の子の読み方では、「ユウ」と呼ぶのが近年の傾向です。一文字の「優」もランクインし、組み合わせ漢字には、誠実さなどを感じさせるものもありました。
1位 優斗(ゆうと)
字画数(17・4画) 計21画。「斗」は宇宙やロマンをイメージさせる漢字です。また、北斗七星を連想させ、神秘的なイメージもあります。星空のように壮大で、広い心を持つ人になってほしい、という願いが込められます。
同率1位 優翔(ゆうと)
字画数(17・12画) 計29画。「翔」は自由・行動力・未来・希望などをイメージさせる漢字です。鳥が羽を広げ大空を飛び舞う様子から、スケールの大きな人になれるようにと願うことができます。自由にのびのびと成長するように、という願いも込められます。
3位 優真(ゆうま)
字画数(17・10画) 計27画。「真」は聡明・健康・活発・誠実・正直・無邪気・素直などをイメージさせる漢字です。誠実で飾り気のない、ありのままの自分を信じ、前向きに生きることができるよう想いを込められます。純粋で真心のある人になれるように、という願いを込めることもできます。
その他の「優」を含む人気名前例
優太(ゆうた21画)、優心(ゆうしん21画)
「優」を使った女の子の名前例
女の子の読み方では、「ユウ」または「ユ」と読ませるのが近年の傾向です。「優」の一文字も、男の子同様ランクイン。組み合わせ漢字としては、音の響きがやわらかく、かわいらしさや、温かく包み込むような優しげな雰囲気を感じさせるものがありました。
1位 優奈(ゆうな)
字画数(17・8画) 計25画。「奈」は、おおらか・植物をイメージさせる漢字です。もともとの漢字の意味であるカラナシは赤林檎の古名または花梨の別称。縁起物としても扱われる花梨にあやかり、穏やかで幸せな人生を歩めますようにと願いを込められます。
2位 優月(ゆづき)
字画数(17・4画) 計21画。「月」は、かわいい・宇宙・秋などをイメージさせる漢字です。やわらかに差し込む月の光のように、優しく穏やかな魅力がある人に育ってほしいと願いを込められます。また、幸運の多い人生が送れるようにと願うこともできます。
3位 優花(ゆうか)
字画数(17・7画) 計24画。「花」は、かわいらしさや華やかさ、花々が美しく咲く春をイメージさせる漢字です。華やかさや美しさが咲き溢れるような、可憐な子に育ちますようにとの願いを込めることができます。
その他の「優」を含む名前例
優衣(ゆい23画)、優愛(ゆあ30画)、美優(みゆ26画)、心優(みゆ・ここね21画)、茉優(まゆ25画)、優芽(ゆめ25画)
名前の響きに注目!「優」の音に宿る力
漢字の読み方を検討する際は、「名前の響き=名前の第一音」を参考にすることもできます。日本では古来、五十音にはそれぞれの意味が込められていると考えられています。「言霊(ことだま)」や、姓名判断でお馴染みの姓名学においては「音霊(おとだま)」と呼ばれ、画数同様に姓名判断の一要素とすることもあります。繰り返し名前を呼ばれることで、性格形成にも影響すると言われており、名前の第一音に考え方や性質の基本、順に第二音、第三音と、表に出る性質が薄まるとされています。
例えば、「優」の代表的な読み方「ゆう」の第一音である「ゆ」では、言霊において以下のようなパワーが宿っていると考えられています。
「ロマンチストで自分だけのストーリーを持ち、夢の実現のために我慢強く努力する力を持っています。おっとりしているように見えますが、内面に情熱を秘めた人です。」
出典:一般社団法人ことだま協会「水蓮流ことだま五十音表」
姓名判断と同じく、流派によって解釈が異なる場合がありますが、読み方で迷う場合は、名前の音の響きから考えてみるのも良いですね。
「優」に願いを込め、素敵な名前を付けてあげよう
名付けにはさまざまな考え方がありますが、ママパパの願いがこもった素敵な名前を見つけてくださいね。
文・構成/HugKum編集部