目次
胎動カウントとは
妊娠中のママは、お腹の中の赤ちゃんが健康なのかどうかいつも気になるものです。そんなとき、赤ちゃんが元気に過ごしているかどうかを観察する方法として「胎動カウント」があります。
胎動は、激しかったり、回数が少なかったり、その日によってさまざまな変化があります。そんな胎動を観察して、赤ちゃんの様子を知ることができるのです。
胎動カウントの目的
胎動カウントの目的やメリットを見ていきましょう。
赤ちゃんが元気かどうかわかる
胎動カウントの目的と最大のメリットは、赤ちゃんが元気かどうかがわかることです。胎動の記録をとり、変化を見ることで、赤ちゃんが元気に過ごしているかどうかを知ることができます。
健診で記録を見せることができる
胎動カウントの記録をとっていれば、それを妊婦健診のときに医師に見せ、気になることがあればアドバイスを受けることができます。
ママにとって幸せな時間
胎動を感じる時間は、ママにとって赤ちゃんが育っていることを感じられる幸せな時間といえるでしょう。胎動を通して赤ちゃんの存在を感じることで、少しずつ赤ちゃんを迎える準備が整っていくといえます。
胎動カウントはいつからできる?
胎動カウントはいつ頃から始められるのでしょうか。
妊娠後期から臨月
赤ちゃんの胎動を感じることができる時期には、大きな個人差があります。早い人なら妊娠16週前後から、一般的には22週頃には胎動を感じられるようになります。
「産婦人科診療ガイドライン 産科編2020」では、胎動カウントは28週以降に行うという報告が多いと記述されていますが、出産が近づいてくる30~34週前後から始めるとよいでしょう。
なお、赤ちゃんがママの骨盤の位置まで下りてくる臨月になると胎動は少なく感じる人が多くなります。
カウントされる赤ちゃんの胎動
胎動カウントでは、胎動10回に何分かかったかを記録します。
赤ちゃんが続けて動いているときは、動き出してから止まるまでを1回と数えます。カウントする胎動には、次のような種類があります。
手足の曲げ伸ばし
赤ちゃんが肘や膝を伸ばしたり縮めたりして、手や足が子宮壁にぶつかると、ママは胎動として感じます。赤ちゃんが大きくなってくると、肘や膝を伸ばす十分なスペースがなくなるため、このような動きはできなくなります。
体の回転
赤ちゃんは子宮の中で回転したり、向きを変えたりします。赤ちゃんが成長してくると、上下の回転は減り、左右に回る動きが増えます。
指の開閉
赤ちゃんは手のひらを開いたり、握ったりします。やせ型のママの場合、妊娠後期になると、お腹の外から赤ちゃんの手や足の形を感じられるようになることもあります。
しゃっくり様運動
ママのお腹の中で、赤ちゃんは時々しゃっくりのような動きをするようになります。このときの小さな振動がママに伝わることがあります。
呼吸様運動
赤ちゃんが呼吸するように肺を膨らませたりする運動です。
胎動カウントの方法と手順
胎動カウントの方法で簡単なのが、10回の胎動を数える「10回胎動カウント法」です。やり方と手順を見てみましょう。
方法・手順1:楽な姿勢で座る・寝る
無理のない楽な姿勢で座るか、横になります。胎動を感じやすい状態になり、ママがリラックスすることが大切です。
方法・手順2:1回目の胎動から、時間を測り始める
赤ちゃんの胎動を感じたら、それを1回目として時間を測り始めます。
方法・手順3:10回目の胎動までカウントする
連続した胎動は1回としてカウントして、間があいた胎動は別の回数として数えていきます。
例えば、「ポコポコ」と連続して胎動を感じたら1回としてカウントし、「ポコ」と1回動いてから、次の「ポコ」まで間があいていた場合は、2回として数えます。
方法・手順4:10回目の胎動までの時間をチェックする
10回目の胎動まで何分かかったか、時間をチェックします。
方法・手順5:毎日同じ時間帯に繰り返し行う
手順1~4を、できるだけ毎日同じ時間帯に続けて、記録をつけていきます。
胎動カウントの結果の見方と目安
10回目の胎動までにかかる時間は、だいたい20~30分程度です。大切なのは、この時間が「早い」「遅い」ということではなく、いつも同じくらいかどうかということ。
いつも20分前後なら、毎日そのくらいの時間なのかどうかを確認していきましょう。
胎動カウント結果がいつもと違うときの対処法
胎動カウントを続けていき、普段とは違うことに気づいたときは、どうしたらよいのでしょうか。
慌てないためにも、胎動カウントでどんなことが起きたらすぐに連絡したほうがよいのかなどを、医師に事前に聞いておくとよいでしょう。
いつもより多い・少ない
胎動の多い・少ないは、赤ちゃんの性格によります。胎動カウントでチェックすることは、胎動カウントの時間や胎動の強さがいつもと同じかどうかです。
もしも、いつもより多い、少ないなど、違いを感じたら、医師に相談してください。
胎動を感じない
赤ちゃんはママのお腹の中で、20~30分おきに睡眠と活動を繰り返しています。胎動がないときは、赤ちゃんが眠っている可能性があります。その場合は、赤ちゃんが動き始めてから胎動カウントを行いましょう。
60分以上動かず、再度胎動カウントを始めてみても胎動を感じない場合は、病院に連絡するように指示しているところもあります。
なんとなく違和感がある
ママの体やお腹の中にいる赤ちゃんに違いがあれば、ママ自身が一番に気づくでしょう。「なんとなくいつもと違う…」と感じたら、病院を受診してください。
胎動カウントアプリのおすすめ
胎動カウントができるおすすめのアプリを紹介します。胎動を感じたらタップするだけで、自動的に時間や回数を測り、記録も自動的につけてくれるので便利です。
「ninaru」
胎動の回数を測定して、記録として残せるシンプルな機能のアプリです。妊娠日数や妊娠週数のカウンターなど、妊活中から使えて、出産まで毎日変わるメッセージが届きます。
陣痛がきたときに陣痛間隔を測ることができる陣痛カウンターもあります。
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「胎動〜陣痛時計」
妊娠32~34週頃からの胎動カウントに使えるアプリです。胎動を感じたときにボタンを押して、10回押すと操作は完了。赤ちゃんが10回動くまでに、何分かかったかを記録します。
また陣痛間隔も同じように計測できます。
App Store ダウンロード
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「胎動Plus」
シンプルなデザインで、視覚的にもわかりやすい、胎動カウントに特化したアプリです。測定するたびに、気づいたことなどを日記のようにメモとして残すことができます。
計測中に他のアプリを起動させても、計測を続けることができます。
App Store ダウンロード
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目安のひとつとして、胎動カウントを活用
胎動カウントは、赤ちゃんが元気に育っているかどうかの目安とすることができます。ですが、数値を気にしすぎて神経質になると逆効果です。あくまでも普段と比べて違いがあるかどうかをチェックするためのものです。
胎動カウントを計測して記録できる便利なアプリもありますので、それらをうまく使ってみて、あまり気負わずに胎動カウントを行ってみてください。
文・構成/HugKum編集部