甘酒は小分け冷凍すべし|麹甘酒と酒粕甘酒の違いをレクチャー!冷凍麹で発酵を楽しむ

麹から作られる甘酒は「飲む点滴」と呼ばれるように、栄養豊富な反面、太りやすい一面もあります。一度にたくさん飲むよりは、少量ずつ継続して飲むことが、健康的に取り入れるコツです。そのためには、小分けして冷凍しておくことが賢い保存方法です。また、麹甘酒と、酒粕甘酒の違いなども詳しくご紹介しますので、参考にしてください。

麹甘酒の冷凍

ご家庭で甘酒を作る際に材料となる麹は、冷凍保存が便利です。また、出来上がった麹甘酒は冷凍保存しておけば、便利な使い方ができます。甘酒は、作る時も作った後も、冷凍保存と相性の良い食品なのです。

冷凍の麹

麹甘酒を作るときに使う米麹には、生のものと、乾燥させたものがあります。生は香りや味わいが濃厚ですが、冷蔵保存して3週間ほどのうちに使い切る必要があります。

また、冷凍保存なら3か月ほどの期間、使う事ができます。どうしても発酵力は下がってしまいますが、使い切れない時や、すぐに使わない時の保存方法として便利ですから、ご参考にしてください。

一方の乾燥麹は日持ちが長く、常温でも4か月程度は安心して使うことができます。

火入れと冷凍保存

麹菌が繁殖しやすい温度は55℃〜60℃で、70℃を越す高い温度では活性を失ってしまいます。甘酒を作る際には60℃をキープして発酵を待ちますが、出来上がってからは「火入れ」という工程を行います。これは、ひと煮立ちさせる作業のことで、高温によって麹菌の活動を止めるのが目的です。そのまま発酵を続けると、酸味が強くなり、ガスを発生させることから、ほとんどの市販品は「火入れ」済であり、麹菌は死滅しています。

ご家庭で作る甘酒なら、「火入れ」を行わずに、麹菌が生きたまま飲むことができるのが嬉しいポイントです。温度を低く保てば麹菌の活動が穏やかになり、発酵は進みません。さらに低温の冷凍でも菌が死滅することなく、休止したまま残っています。ただし、温かい場所に置いておくと容器が膨らむこともありますから、注意が必要です。

どちらにせよ、市販品・手作りに関わらず、麹甘酒は冷凍保存することで長く保つことができます。

甘酒の適量とは?

麹甘酒のカロリーは100g で81kcal です。白いご飯なら1膳分で140〜150kcal ですから、200g でご飯1膳分のカロリーを超えます。水分補給の代わりとして飲んだり、おやつも食べながら一緒に飲んだりするのは、カロリーオーバーのもとです。

「飲む点滴」といわれるだけに、朝や小腹のすいた時に、1日200cc程度ずつ取り入れるのが適量といえます。

冷凍方法

使いやすく、簡単にできる冷凍の方法をみていきます。

小分けにする

ストレートタイプの麹甘酒です。原液タイプの場合は、あらかじめブレンダーやすり鉢などでなめらかにしておくと、米粒が消えます。

 

【1】一杯分ずつ小分けします。冷凍用保存袋を使いますが、半分に折ると少量ずつ取り出せます。

万が一漏れた場合を考えて、トレイごと冷凍庫へ。

 

【2】甘酒を砂糖の代わりとして使う際には、製氷皿を使った冷凍が便利です。

砂糖の代用として使う場合の目安となる量は、「砂糖の倍」です。つまり、「砂糖大さじ1杯」は、「原液タイプの麹甘酒、大さじ2」で代用ができます。離乳食用の製氷皿があると、小分けしやすくて簡単です。

保存期限

1か月くらいを目安にお召し上がりください。

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解凍方法

冷凍保存した麹甘酒の使い方を確認します。

自然解凍

冷凍した麹甘酒を、常温や冷蔵庫に入れてゆっくりと解凍すると戻すことができます。

常温なら1時間程度、冷蔵で3時間程度です。

電子レンジ

【1】耐熱容器に入れ、電子レンジのオート機能「解凍」を使うと、ほどよい温度で解凍することができます。

【2】温かい飲み物として飲みたい時はオート機能の「あたため」を使ってください。

鍋で

鍋で温める時は、水と一緒に入れて加熱してください。

シャーベットとして

解凍せずに、そのままシャーベットとして食べてもおいしいですよ。

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冷凍甘酒でおいしい発酵生活

冷凍した甘酒を活用するレシピをご紹介します。

麹甘酒ヨーグルト

麹甘酒とヨーグルトの組み合わせは、甘さが弱まり、腸の働きを高める作用も期待できます。

材料

冷凍した甘酒 50cc
ヨーグルト 150cc

作り方

【1】冷凍した甘酒を取り出し、10分ほど自然解凍させてフォークなどで潰します。

【2】シャーベット状になった【1】とヨーグルトを混ぜ合わせて完成です。

麹甘酒の葛湯

温かい葛湯を食べると、胃の中にホカホカの塊を感じます。

材料

冷凍した麹甘酒 100cc
溶かすための水 大さじ1

【A】
葛粉 小さじ2
葛粉を溶く水 大さじ1

作り方

【1】鍋に、溶かすための水を入れて温め、冷凍庫から出した甘酒を加えて溶かします。

【2】【A】を合わせてよく練り、塊がないように溶かします。

【3】【1】の鍋は火を止めて、【2】を加えてよく混ぜます。再度、弱火で加熱しながら塊になるまでよく混ぜます。

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酒粕の甘酒とは

甘酒というと、2種類あるのはご存知でしょうか。1つ目はここまでご紹介してきた、お米を麹で発酵させた「麹甘酒」です。お米のデンプンが発酵作用によりブドウ糖に代わっているために甘く、「飲む点滴」と呼ばれるのはこちらです。

ここからは、もう一方の酒粕から作る「酒粕甘酒」についてご紹介します。

酒粕とは

酒粕は、お酒を作る時に副産物として出た「絞りかす」のことです。麹菌と酵母によって2段階の発酵を経ており、粕汁や粕漬の材料としても使われます。6〜8%程のアルコールを含みますから、体質に合わない方もおられます。

この酒粕をお湯に溶いて砂糖を加えたものが、「酒粕甘酒」です。酒粕の持つアルコール分や独特の旨味がありますから、お子さんが飲むには味が複雑すぎるかもしれません。もし、子どもの頃に飲んだ記憶で苦手意識がある方は、おそらくこの「酒粕甘酒」を口にしていたのではないでしょうか。大人になってから飲んでみると、まろやかな飲み物として感じられるかもしれませんよ。

麹甘酒との違い

「酒粕甘酒」には砂糖が含まれており、微量とはいえアルコールも含みます。栄養成分も「麹甘酒」よりも種類が豊富な分、味も複雑で大人向けの飲み物と言えるでしょう。

ちなみに、缶入りで市販されている「酒粕甘酒」に含まれるアルコールは1%未満です。これは清涼飲料水の扱いになるため、お子さんが飲むことは禁止されていませんが、ジュースの代わりにゴクゴクと飲むような飲み方は避けてください。アルコールに敏感な方や、運転する際、妊娠・授乳中も念の為控えます。

酒粕甘酒の作り方

詳しい作り方はこちらのページでご紹介しています。酒粕は冷凍もできますから、その方法もぜひご覧ください。

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どちらの甘酒もたくさん飲むものではありませんから、少量ずつ取り出せる冷凍保存はピッタリの保存方法といえます。特に難しい点はなく、おいしい飲み方ができますから、ぜひ試してみてくださいね。

構成・文・写真(一部を除く)/もぱ(京都メディアライン)

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