インドネシアってどんな国?
東南アジアの南部にあるインドネシア。赤道をまたぐようにして、大小の約18,000もの島を抱えています。島の正確な数は、インドネシア政府ですらきちんと把握できていないといわれているほどです。
国土面積はすべて合わせると約192万平方キロメートルと、日本の約5倍。東から西にのびる距離は約5,000キロメートルと、アメリカの東西海岸に匹敵するほどになります。

インドネシア基本情報
ではインドネシアの首都や人口、面積などの基本情報を見ていきましょう。
国名
インドネシア共和国
首都
ジャカルタ(ジャワ島)

場所
東南アジア。赤道をまたぐように、大小の島々があります。
日本との時差
2時間(日本のほうが2時間進んでいます)
面積
約192万平方キロメートル(日本の約5倍)
エリア
地理的にはスマトラ・ジャワ・カリマンタン・スラウェシ・小スンダ列島・マルク諸島に分けられます。
地方行政区としては38の州があり、このうち9州は特別州とされています。
人口
約2億7000万人
世界では4位の人口です。日本の人口は約1億2570万人ですから、およそ2倍以上の人々が暮らしていることになります。またインドネシアの人口の半数以上は、ジャワに集中して住んでいます。
言語・公用語
インドネシア語
インドネシアにはおよそ300の民族が暮らしていて、300以上の言語があるといわれていますが、公用語はインドネシア語です。
民族としてはジャワ人・スンダ人・マドゥーラ人等マレー系・パプア人等メラネシア系・中華系・アラブ系・インド系等があげられます。
通貨
インドネシアルピア(Rp)
1インドネシアルピアは、0.0096円(2024年2月時点)。
宗教
イスラム教86.69%、キリスト教10.72%(プロテスタント7.60%、カトリック3.12%)、ヒンズー教1.74%、仏教0.77%、儒教0.03%、その他0.04%

歴史
ヨーロッパが香辛料の貿易を目的にインドネシアを訪れたことがきっかけとなり、インドネシアはかつてオランダの植民地でした。
その後、第二次世界大戦中には日本軍によって日本の占領下にもなりました。しかし日本がオランダを含む連合国軍に降伏すると、インドネシアの独立を願った独立戦争が発生。4年間に及ぶ戦争の結果、インドネシアの独立が認められました。
年表であらわすと以下のようになります。
7世紀後半 スマトラ島に仏教国のスリウィジャヤ王国が栄える
8世紀 ジャワ島に仏教国シャイレンドラ王朝が栄える
1292年 マルコポーロがジャワ島を訪れる
1799年 オランダによる植民地支配がはじまる
1942年 第二次大戦中に日本の占領下になる
1945年 インドネシア独立戦争
1949年 ハーグ協定でオランダがインドネシアの独立を承認
天気・気候
インドネシアは赤道直下にあるため、高温多湿の熱帯気候。年間の平均気温が27〜28℃、湿度は60〜90%と、蒸し暑い日が続きます。
季節は4月から9月の乾季と、10月から3月の雨季があります。乾季はほとんど雨が降らず、湿度は比較的低めで過ごしやすいですが、雨季になるとスコールのような大雨が降ってくることもあり、カビが発生しやすくなります。
インドネシアの治安・住みやすさ

インドネシアの治安面はどうでしょうか?
治安は比較的良好
インドネシアの治安は、比較的良好です。しかしスリ、ひったくりのような軽犯罪が多く、とくに旅行者を狙った犯罪が頻発しています。
インドネシアを旅行するなら、昼間なら女性がひとりで歩いても問題はありませんが、人通りの少ない道は避け、夜間は男性でも女性でも外出は控えるほうが安全です。
また外務省海外安全ホームページによると、インドネシアの一部地域にはレベル2「不要不急の渡航はやめてください」、レベル1「十分注意してください」の危険を知らせるエリアがありますので、事前に確認するといいでしょう。

住みやすさは良好
比較的治安が良いインドネシアは、住みやすさも良好です。日系スーパーでは日本食が簡単に手に入り、物価が安いこともあり、多くの日本人が暮らしています。
ただし現地で暮らしていても、ひったくりや詐欺などのトラブルに巻き込まれる可能性があるため、海外であることを忘れずにいることが大切です。
インドネシアの見どころ・観光
インドネシアに行くならぜひ訪れたい観光スポットや見どころをチェックしましょう。
バリ島

インドネシアの島々の中でも、海外から訪れる人々に人気の島がバリ島です。
美しい自然があふれるビーチリゾートでありながら、世界遺産に登録されている寺院や絶景スポットも多彩。絵葉書で見るような美しい寺院も多く、独特の世界観に浸れます。
ジャカルタ

ジャカルタは、インドネシアの首都です。とくにおさえておきたい観光スポットは、インドネシアの独立を記念して作られた記念碑「モナス」、ジャカルタの歴史がわかる「ジャカルタ歴史博物館」などです。都会的な街並みの中にも、ジャカルタの歴史を感じられるスポットが数多くあります。
ジョグジャカルタ

ジョグジャカルタは、ジャカルタから飛行機で約1時間の距離にある、ジャワ島中部の南岸にある州です。
世界遺産に登録された、9層の階段ピラミッド状になった「ボロブドゥ-ル遺跡」、ヒンズー教の遺跡「プランバナン寺院群」などがあります。
コモド国立公園

26の小さな島々からできる「コモド国立公園」は、多種多様な生物が生息する広大な公園です。
目玉は、世界最大のトカゲであるコモドドラゴン。ビーチで寝そべる個体など、ありのままの生き物の姿を観察できます。
インドネシアの特徴・有名なもの
インドネシアで有名なものには何があるか見てみましょう。
伝統舞踊

インドネシアを象徴するのが、さまざまな伝統舞踊です。
鮮やかな衣装を身に着け、豪華な冠をかぶり、音楽にあわせて華麗で優美な舞を見せてくれる様子はインドネシアならでは。特にバリ島は神々が住まう島といわれ、神秘的な舞踊を楽しめます。
イスラム教
世界4位の人口を誇るインドネシア。その人口の86.99%がイスラム教徒です。イスラム国家ではなく信教の自由が認められていますが、人々の大多数がイスラム教の国です。
そのため1日に5回礼拝を行い、1年に一度は4週間の断食が行われるなど、イスラム教ならではの風習があります。
バドミントン
インドネシアの国民的スポーツで、国技ともいわれるのがバドミントンです。オリンピックで、インドネシアが初めて金メダルを獲得した種目もバドミントンでした。
1990年代には男子、女子ともさまざまな世界大会でインドネシアが表彰台を独占してきました。近年は日本や中国、韓国などが実力を上げてきており、インドネシアが敗れることもありますが、依然としてインドネシアではバドミントンの人気が高いまま推移しています。

多民族国家インドネシア
政府も把握しきれないほどの多数の島々で構成されているインドネシア。およそ300もの民族が存在し、さまざまな言葉もあり、まさに多民族国家といえる様相をみせています。
そのためインドネシアではそれぞれの宗教や価値観を尊重しあう人々が多く、おおらかで前向きな人が多いといわれています。日本から近いインドネシアに興味を持ったら、ぜひこれらの情報をチェックしてみてくださいね。
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文・構成/HugKum編集部