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ウチの子は、いつになったら片付けられるようになるの?
「家事育児に追われて家の中がゴチャゴチャ!」「本当はスッキリ暮らしたいのに…」という悩みを抱えていらっしゃる方は多いのではないでしょうか。子どもとの暮らしに“整理収納のコツ”を取り入れると、親の負担やストレスが減り、子どもの生活力を育むことができます。
7歳、4歳、2歳の3児の母である整理収納アドバイザー・水谷妙子が隔週でお届けする「整理収納のコツ」シリーズ。
今回のテーマは「子どものお片付けスイッチを入れるコツ」です。
たくさん遊んで、おもちゃ&絵本が散らかった部屋。子どもはわれ関せずで、全く片付けない。「コラ~!片付けなさい!」と叱ったり、子どもが寝た後にママがイライラしながら一人でお片付けしていませんか?
子どもにとって片付けやすい仕組みが整えられていることが第一ですが、タイミングや声かけを工夫するとうまく片付けられることがあります。
今回はわが家で実践している子どものお片づけスイッチを入れるコツをご紹介します。
① 毎日でなくてもいいので、少しずつ
これからお片づけを習慣化していきたいと思っている方。「1日5分、子どもとおもちゃのお片付け!」などと聞くと、スゴイ!と憧れますよね。
ただ、ストイックなルールを先に作ってしまうと「せっかく決めたのにできなかった…」と落ち込んでしまったり「何でできないの?」と子どもにイライラしてしまうことも。
それが続くと、子どもはお片付け=嫌なこととして刷り込まれてしまったり、取り組みにくくなってしまいます。
また「どうせウチの子はできないから無理」と諦めて、毎日親が片付けてしまうのも残念な話。子どもの「片付ける機会」や「できないことへのチャレンジ」を奪ってしまうことになります。
はじめのうちは「毎日やろう」と意気込みすぎず、長い目で見て、無理せず少しずつできるようにしていきましょう。
② 親子ともに機嫌がよく、余裕がある時に
親子どちらかの機嫌が悪い時、時間的、精神的余裕がない時にお片付けをしようとしても、スッキリ気持ち良く終わることは難しいです。
これは、わが家の子ども達がまだお片付けに慣れていない頃の話です。「寝る前に1日のリセット!」と意気込んでお片付けをスタートするも、子どもが「もう眠い~!」と愚図ってしまい、私もイライラしてしまい、散々でした。
その経験を踏まえ、思い切ってお片付けタイムを朝にすることに。当時は一番下の子の育休中。朝、夫を送り出してから保育園に行くまでにゆとりがあったので、登園前の時間を使ってお片付けをするようになりました。
毎日ではありませんが、お互いに調子が良い時を見計らって少しずつ。はじめはできなかったのですが、徐々にできるようになってきました。その時に余裕を持って取り組んだ経験が、今の子どもたちのお片付けの基礎になったと感じています。
お片付けのタイミングは、ご家庭の生活習慣によってそれぞれ。寝る前、出かける前、掃除機をかける前、ご飯やおやつなどの「お楽しみ」の前など。色々と試してみるといいですよ。
オススメは、時間に追われずゆっくり過ごす週末。親も子も余裕がある時に、ぜひ取り組んでみてくださいね!
③ やることを具体的に伝える
漠然と「片付けて~」と伝えても、子どもが理解していない可能性があります。
片付けるとは、別の言葉で言い換えると「元の場所に戻す」ということ。
そのため、元の場所がハッキリ決まっていない場合は戻すことができません。例え決まっていても、子ども自身が理解していない場合は戻すことができません。おもちゃ&絵本の量が多すぎると、覚えきれない場合があります。
まだお片付けに慣れていない時は、具体的に「何を・どこに戻すか」をハッキリ伝えるようにします。伝えるだけでなく、ボックスや棚にラベルをつけておきます。このラベルは、慣れてきた頃に親の声かけのかわりとして働いてくれます。
やるべきことが具体的になっていると子ども自身も行動に見通しがつき「お片付けって意外とカンタン!」と嫌がらずに取り組むようになりますよ!
④ お片付けの中に楽しみを見つける
子どもによっては、お片付け=大好きな遊びの終了サインとして「嫌だな…」とネガティブな印象を持っている場合も。そんな時は、お片付けをした先の楽しみを一緒に見つけてみましょう。
例えば「こんなに綺麗で広いと ○○ができそうだね!」と片付いている広い空間での楽しい遊びを考えたり、「お片付けができた記念」に綺麗なお部屋の様子を写真を撮ってパパに送ってみたり。
わが家の子ども達は掃除用のマイクロファイバーのフワフワしたモップが大好きで、私が使っていると争奪戦になります。「片付けができていないと、掃除はできないよ~!」と伝え、お片付けが終わったら順番に使わせています。掃除もできて、一石二鳥です。
特別なことでなくても、お片付けが楽しくなるコツは身近にたくさんあります。ぜひ、子どもと一緒に探してみてくださいね!
⑤ リアル・お片付けスイッチ
最後は、本当に「お片付けスイッチ」を作ってみたというエピソードです。元の商品はコモライフから発売されている「火の元・戸締りチェッカー 」という高齢の方向けのキーホルダーです。
わが家の場合は、おもちゃのボックスと同じ表記にしてカスタム。お片付けをスタートして、それぞれのボックスに集めて棚に戻したら、その項目のスイッチを×から◯に切り替えるという、とっても単純なもの。
「カチッ」という切り替え操作をしたいがために、子ども達が競うようにお片付けをします。毎日ではありませんが「今日はちょっとダラダラしているな」と感じたら使っています。
子ども達が好きなゲーム要素を取り入れると、親も子も楽しんでストレスなくお片付けができますね!
いかがでしたか?
「子どものお片付けスイッチを入れるコツ」のご紹介でした。お片付けは、はじめはうまくいかなくても、繰り返すうちに必ずできます。 少しずつでも必ず変化は芽生えてくるので、どうか焦らずに。今日から少しずつ取り入れてみてくださいね!
記事監修
無印良品で商品企画&デザインを13年間務める。手がけた商品は500点超。調べた他社商品は5,000点超。2018年「ものとかぞく」を起業し、個人宅や店舗などの整理収納サービスやお片づけ講座を行うかたわら、雑誌やWebでも活動中。フォロワー5.1万人を超えるInstagramでは、マネしやすい整理収納アイデアやモノ選び情報を発信中。7歳4歳2歳の3児の母。