クマVS恐竜!【スクラッチ】で誰でもできる超おもしろゲームの作り方【今さら聞けない先端教育・基本のキvol.10】

 

前回は小学生が作ったScratch(スクラッチ)のゲーム作品を紹介しましたが、今回はプログラミング初心者の子どもでも、ちょっとアレンジするだけで完成するおもしろいゲームとその作り方の手順を紹介したいと思います!

クマVS恐竜の戦闘ゲームを作ってみよう

▼Scratch(スクラッチ)とは?

マサチューセッツ工科大学で開発されたプログラミング言語。世界150以上の国と地域で利用されており、対象年齢は8歳から16歳。ビジュアルプログラミングという難しいコードがいらず”視覚的”に理解することができる子どもに適した無料ソフトです。

今回は「戦闘ゲーム」を一緒に作っていきましょう!

▼まずはこちらのプログラムファイルをクリックしてください。クリックするとScratchのゲーム画面が開きます。

https://scratch.mit.edu/projects/395118268/

画面赤枠のリミックスというボタンをクリックするとこのような画面になったでしょうか。

まずはこの時点でどのようなキャラ、プログラミングがされているかを確認していきましょう。

 

キャラクターは【クマ】【恐竜】です。

【クマ】はDキー・Aキー【恐竜】は右向き矢印キー(→)・左向き矢印キー(←)で左右に動くようなプログラムがされています。

課題① ジャンプを作ろう!

まずはジャンプを作るプログラミングです。

▼作る手順

①ジャンプをするボタン(どこを押すか)を決める

②ジャンプのプログラミングを作る

③確認

 

まずは手順①として【クマ】はWキー【恐竜】は上向き矢印キー(↑)でジャンプができるようにします。

 

次に手順②のプログラミングを作っていきましょう。

ジャンプの動きを作るためには細かく動きを考えていきます。

ジャンプの動きを分解すると「上に動く→空中に滞在→下に動く」と分けられますね。

プログラムでは、この3つの設定を行います。

Y座標を80ずつ変える→上に動く

0.7秒待つ→空中に滞在

Y座標を-80ずつ変える→下に動く

 

この3つの設定でジャンプが作れます。

「プログラミングは難しい…」となりがちですが、作りたい動きを分解して考えれば大丈夫です。

課題② 攻撃を作ろう!

次は戦闘ゲームには欠かせない攻撃を作ります。

今回、【クマ】には体当たり【恐竜】にはビームを出せるようにします(恐竜のほうがかっこいい…笑)

【クマ】の体当たり

体当たりは先程作ったジャンプの横バージョン。今回はY座標ではなくX座標を使ってキャラを横に動かします。

Y座標やX座標など、中学校の数学で習うことを当たり前に使うのもプログラミングの特徴です。

【恐竜】のビーム

そして次にビーム。体当たりは【クマ】の動き自体を変えればよかったですが、ビームは弾をキャラとして追加し、その弾にプログラミングをしていきます。

 

ビームに関しても画像を見ると複雑なプログラムがある気がしますが、こちらも

 

ビームを出す恐竜のところに行く

恐竜から左の方向に動く

クマ、もしくは左端に当たったら隠す

 

という3つに分解して考えてプログラムを作っていることがわかります。

課題③ HPを作ろう!

戦闘ゲームではHP(体力)があり、HPがなくなったら負けというルールが基本ですね。

今回は片方のみ「ビームが当たったら【クマ】のHPが減る」というものを作りたいと思います。

 

【クマHP】の作り方

変数ブロックというところで【クマHP】というものを自分で作り、まずゲームが始まるタイミング(緑の旗が押されたとき)で【クマHP】が100になるように設定します。

 

【恐竜】ビームの設定

次にビームのプログラムを作ります。

先程作ったプログラムの中に、【クマ】に触れたらというブロックがあったので、その中に「クマHP-30ずつ変える」というブロックを付け加えることによって、ビームが【クマ】に当たったらHP30減らすというプログラミングができます。

 

以上で、『ジャンプ』『攻撃』『HP』の3つを作ることができました!

▼より高度な戦闘ゲームを作りたい方は、こちらの動画をご覧になってみてください。小学生がレベルの高い戦闘ゲームを作っています。

ゲーム作りはお家での学びに最適

ゲームを作るということは、ただ単にプログラミング技術があれば作れるものではありません。実際にゲームをする人が誰かを想定して、その人が「どうやったら楽しんでくれるかな?」をひたすら考え作っていきます。

①作品(ゲーム)の始めから終わりまで、どのようにストーリーが進んでいくかを考える構成力

②より楽しく入り込めるようなデザイン力

③ゴールから逆算して考える論理的思考力

④全て一筋縄ではいかないところを何度も失敗しながらも着実に前に進んでいく力粘り強さ

この4つの能力を育みながら、自分も楽しめて、みんなも楽しませるものが作れるのがゲーム作りの魅了です。子どもたちは、ゲームを“やる側”だけでなく“作る側”にも簡単になれる時代です。子どもと家で過ごす時間に、楽しみながら学べるスクラッチで、ぜひゲーム作りに挑戦してみましょう!

 

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記事監修

みらいい|教育メディア

「いいなぁ、みらい」をコンセプトに、子どもたちのみらいを切りひらくための機会を提供。webメディア「みらいい」やYouTube「みらいいチャンネル」を中心とした先端教育に関する情報発信や成功体験を得るプロジェクトを推進。プログラミング教育やSTEM教育、SDGsに関する情報格差の解消を目指します。

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