モードな装いでインタビューに応じてくれたのは、建築家の安田綾香さん。スタイリッシュでかっこいい綾香さんは、才くん(9歳)、そらちゃん(7歳)、成くん(4歳)の3人のママ。明るいトーンの語り口からは、次々と楽しそうなアイデアが出てきます。
建築家として活躍されている綾香さんの現在取り組まれている活動に加えて、子どものいるご家庭に嬉しい片づけアイデアも、教えていただきました!
人が集まることで生まれる魅力的な空間
「2006年から、正式に建築デザイン部門を立ち上げ建築家としての仕事をしています。私が大切にしていることは、『人が集まることで生まれる空間作り』。建築家という仕事をしていて、そこでしかできない空間というのが必ずあると気づいたんです。その魅力を、たくさんの方と分かち合えるようにと、今もこれからも仕事や活動を続けていきたいと思っています。」
手がけたマンションの外観
Q.綾香さんの、ご自宅を見せて!
誰もが見てみたい、建築家のご自宅。今回、特別に綾香さんのご自宅のお気に入りスポットを見せていただきました!
「今までマンション住まいだったので、階段のある空間に住むのははじめて。憧れの想いもあって、階段のあるエントランススペースを魅力的にデザインすることに注力しました。家族が帰宅した時に楽しくなるような空間を目指して。 特に、階段下の収納スペースの扉と隣のミラーとを一体でデザインしたポイントは、とても気に入っています。」
Q.インテリアを楽しくしてくれる、お気に入りアイテム
クリエイティブな綾香さんのご自宅には、可愛いインテリアアイテムもいっぱい!中でもお気に入りのアイテムを教えてもらいました。
「まずは、リビングの黄色いソファ。テレビを見るとき、人が集まるとき、子供が遊ぶときなど、シーンに応じてリビング空間を柔軟に変化させるためには、ソファが自由に簡単に移動できることがポイント。このソファは大きくて座り心地も良く、しかもすごく軽くて!子供でも簡単に移動できるんです。自宅のデザイン当初から、もう、このソファと決めていました。ファブリックの素材やカラーバリエーションが豊富なのも決め手です」
-黄色いソファ:SANDRA (ligne roset)
「これは、キッチンアイテムですが、建築型のパーティー皿なんです。1段1段取り外して、小皿にできるんですよ。SELETTIというブランドの「PALACE(パレス)」という食器シリーズで、イタリアの歴史的建築物をイメージしてデザインされたもの。プレートを積み重ねることで一つの建築が出来上がります。 一目ぼれして買いました。パーティの時に使っています」
「これは、オーストラリアのもので、フラワーベース。今は、子どもたちのメダルホルダーになっています。表情もあって、可愛いでしょう?」
「ワークデスク上の建築型ペンホルダーです。子どもたちのアートワーク用に置いています。小さな街並みを見ているみたいで、いつも楽しい気持ちになります。」
-ペンたて:ARCHI Pencil Holder Classic Series(bitplay)
Q.お部屋がとってもきれい!お片づけアイデア教えて!
かわいいインテリアアイテムも際立つ、とてもきれいなご自宅。どのご家庭でも簡単に取り入れられる、綾香さん流のお片付けのアイデアを教えていただきました。
●定期的にモノを減らす
「家族が多いのでどんどんモノが増えていきます。定期的にモノを減らさないと収納しきれないので、意識してモノを減らすことを心がけています」
●モノの居場所を固定する
「こどもでもわかるようにモノの居場所を固定してつくり、家族全員が片付けやすい収納を予め作っておきます」
現在、注力されている、岐阜県養老のアートプロジェクト【Made in YORO!】ってなんですか?
「築170年の古民家や蔵、茶室や日本庭園からなるアートスペース養老町旧佐竹家を拠点に『アートとまなび』をテーマにしたユニークなワークショップやイベントをおこなっています。それが、【Made in YORO!】メイドイン・ヨーロー!です。」
Q.子どもたちや親御さんの反応は?
「ちょうどこのエリアにはおしゃれなスポットがないので、クリエイティブな拠点ができたことを大変喜んでくれています 」
「お子さんだけでなく、親御さんもメイドイン・ヨーロー!のファンになってくださっていて、色々な面で本当に支援をいただいています。 特に今年は、夏休みの自由研究のテーマとして、「メイドイン・ヨーロー!」を選んでくださったお子さんもいて感激しています。」
Q.活動されているクリエイターの反応は?
「今年は、全部で4つのプログラムを用意しましたが、述べ90名近いお子さんに加えて親御さんもかなりの数見学にいらっしゃいました。教育熱心な方やデザインに興味のある方も多く見受けられました。」
「町にフィットする形でイベントをご提供することで、町の魅力について改めてご理解いただけたら嬉しいですね。そして、町の未来を担う若い人材育成に少しでもお役に立ていただけたらと思っています。私たちクリエイターの間では、そういう思いが伝わり始めている、と手応えを感じているところです。」
Q.今後、取り組みたいことは?
「岐阜 養老に続いて、東京の青山にあるギャラリーでも、この夏から『アートとまなび』をテーマにしたプロジェクトをスタートさせました。養老での活動とシンクロさせながら、青山ならではのクリエイティブ拠点を作りあげていきたいと考えています。 」
「私自身が建築家ですから、”人が集まることで生まれる魅力的な空間づくり”を大切にしたいという想いは変わりません。養老でも青山でも、そこでしかできない空間があるはずで、その魅力をたくさんの方と分かち合えるような活動を、今後活発に取り組んでいきたいと思います。」
取材・文/太田さちか