子どもが小学生にもなると、親子の会話のなかで「お小遣い」が話題に上がることもあるのではないでしょうか。お子さんから「お小遣いちょうだい」とせがまれているママやパパもいるかもしれません。とはいえ、ほんとうに小学生にお小遣いは必要? あげるとしたらいくらくらい? と、やっぱりお金のこととなれば疑問やお悩みは尽きないものです。
今回は、そんな小学生のお小遣いにまつわる疑問をママやパパたちにアンケート調査! 寄せられた回答から、小学生のお子さんにお小遣いをあげているご家庭の割合や、お小遣いをあげるメリット&デメリット、学年別のお小遣いの金額・内訳をまとめてみました。また、お小遣いを報酬制にするメリットや、上手に管理させるコツもお伝えします。
目次
小学生にお小遣いは必要? あげる理由・あげない理由を調査!
小学生の子どもにお小遣いはまだ早すぎるのでは? 他のお家ではどうしているの? とお悩みのママやパパも多いはず。そんなママパパ向けに、ここでは、小学生のお子さんにお小遣いをあげている家庭、あげてない家庭、その比率がどれほどなのか、HugKumが行ったアンケートの結果をご紹介します。
Q.小学生のお子様にお小遣いをあげていますか?
集まった回答では「あげている」が52.5%、「あげていない」が47.5%。「あげている」ご家庭の方がわずかに多いながらも、なんと、ほぼ半々という結果になりました。
どのような理由から、お小遣いを「あげている」「あげていない」のか、その理由も気になるところ。回答のなかから続けてその詳細をご紹介します。
お小遣いをあげている理由は? どんなメリットがある?
お小遣いをあげるメリットとしては、主に「お金の管理の練習ができる」ことや、「お手伝いの報酬としてあげることで、お手伝いにもより精が出る」ことが挙げられました。お小遣いで自由にやりくりさせることで、「買うもの・買わなくていいものの判断にメリハリがつく」ことも期待できそうです。
お小遣いをあげていない理由は?
また、「あげていない」と回答をくださったご家庭からは、その理由として「まだ管理ができそうにない」ことや、「必要なものは親が買っている」ことなどが挙げられました。学年にもよるかもしれませんが、お金を使うタイミングや、必要かどうかの判断をお子さんに委ねることの難しさがひとつの課題になっているようです。
いくら? 使い道は? 学年別・小学生のお小遣いの金額&内訳
「お小遣い」とは一概に言っても、学年によって、その金額や使い方は異なるものかもしれません。
アンケートでお小遣いを「あげている」と回答くださったママパパに、実際にあげているお小遣いの金額をお聞きし、学年ごとにまとめてみました。さらに、気になるお小遣いの使い道も。
低学年(1・2年生)
小学校低学年(1・2年生)にダントツで多かったお小遣いの金額は「200円」でした。使い道としても、ちょっとしたお菓子や雑貨など、少額で収まるものが大半。「1000円」という回答も散見されましたが、「500円」「100円」とワンコイン以下の金額でお小遣いをあげているご家庭が多いようです。
中学年(3・4年生)
中学年(3・4年生)では「300円」と「1000円」が同数となり、票が割れた印象です。使い道も、お菓子やジュースのほかに、マンガやゲームなど、低学年の子よりもバリエーション豊かに。
高学年(5・6年生)
高学年にもなると、ご家庭ごとにお小遣いの金額は様々なようです。「500円」がもっとも多い回答だったものの、次点が「1000円」、その次が「2000円」、なかには「3000円」と高額な回答も見受けられました。使い道としても、お菓子やゲーム、マンガのほかにも、お友達へのプレゼントなど、さらにバリエーションの幅が広がった印象です。
お小遣い=対価? お小遣いを報酬制にするメリット
お小遣いは、金額だけでなく、あげるタイミングもご家庭によって異なります。月額・週額などの「固定制」であげているご家庭もあれば、お手伝いをしてくれたときにあげる「報酬制」を採用しているご家庭も。なかでも、アンケートでは「報酬制」でお小遣いをあげているという回答が目立ちました。お金の大切さを知ってもらえたり、お手伝いが習慣づいたりと、無条件にお小遣いをあげるときよりも、さらなるメリットが期待できるのだとか。アンケートに寄せられた「お小遣いを報酬制にするメリット」をご紹介します。
お金は対価であるため
働くからこそ、お金をもらうことができる。大人にとっては当たり前のことですが、子どもにはまだ想像が及ばないことかもしれません。お小遣いを「お手伝いをしてもらったときの報酬制」にすることで、働くこと、そして対価としてお金をもらうことを擬似体験することができます。社会勉強にもなり、働くママやパパの日々の大変さもわかってくれるかもしれません。
お手伝いの習慣づけ
また、お手伝いを習慣づけるためにもお小遣いの報酬制は有効なようです。お小遣いがもらえることでやりがいも生まれ、家事を手伝うことが次第に習慣づくのでは、という期待のお声もありました。お子さんがポジティブにお手伝いをしてくれれば、親子共に気持ちよく家事ができそうです。
金銭感覚を身につける
お金の仕組みを体感することでお金の大切さを知り、金銭感覚を身につけられるという声も寄せられました。一所懸命働いて貯めたお金だからこそ、欲しいものがあっても、必要か・必要じゃないかをしっかりと考えるようになるはず。
ただし、本来、家事は報酬をもらってするものではなく、家族同士で助け合いながら日々こなしていくもの。将来的に「お金をくれないならやりたくない」と考えてしまわないか心配な場合は、「ふだんのお手伝いに追加してなにかをやってもらったときにのみ、お小遣いをあげる」といったアレンジを適宜取り入れるのもいいかもしれません。
無駄遣いを防止! お小遣いを上手に管理させるコツ
「お金の管理の予行練習になる」ことは、子どもにお小遣いをあげることの醍醐味。けれども、お小遣いをただポンと渡されただけでは、お子さんは戸惑ってしまうかもしれません。お小遣いをあげたあと、上手に管理してもらうためには、どのようなことをしてあげればよいのでしょうか。
ルールを明確に!
たとえお小遣いをあげていたとしても、洋服や日用品など、実際のところはママやパパが買ってあげているもののほうが圧倒的に多いはず。
お小遣いでのやりくりを身につけてもらうためにも、ご家庭で買ってあげるものとお小遣いで買うものの線引きを明確にしておきましょう。自分で買うものの中で、必要なもの・必要じゃないもの、使う・貯めるタイミングなどをしっかり考えられるように約束できると◎。
財布&貯金箱をしっかり活用!
お財布や貯金箱は、お子さんがお小遣いを管理する上で欠かせないアイテム。大人にも財布の中に入れておく「支出用のお金」と、銀行口座に入れておく「貯金用のお金」があるように、子どもも「支出」と「貯金」のお金を分けて扱えるようにしてあげましょう。はじめは分からなくても、目に見える形で分けて管理することで、少しずつ理解できるようになります。
お小遣い帳を活用!
また、お小遣い帳もお子さんのはじめてのお金の管理に便利なアイテム。いくら貰って、なににいくら使ったのか、いまいくら残っているのかをマメに記録してもらいましょう。目標のものを買うにはあとどれくらいの貯金が必要なのか、買ったものはほんとうに必要だったのか、親子で話し合う際にきっと役立ってくれます。ふつうのノートでも問題ありませんが、市販のかわいいorかっこいい「お小遣い帳」を用意するとさらに気分が上がるかも。
お小遣いは初めての自分のお金。地道なやりくりがいずれ達成感に!
上手に見守ってあげれば、お金の管理の予行練習としてとても役立つ「お小遣い」。さらに、はじめて「自分のお金」を持ち、地道ながらも管理し、やっとの思いで欲しいものを買うことで、だれかに無条件に買ってもらうのとは一味違った充足感や達成感も得られるかもしれません。ご家族でしっかり話し合いの上、お小遣いを導入してみてはいかがでしょうか?
構成・文/羽吹理美