慶事、慶祝などお祝いでもよく目にする「慶」。「祝」「喜」よりも重厚感があり、華やかさもある漢字ですよね。また、「慶」は男女問わず名前にも使える漢字です。本来の意味からわかるように、名前でも良い意味やイメージが込められます。
今回は「慶」の成り立ちや意味、込められるイメージに加え、「慶」を使った名前について解説します。お子さんの名前の漢字候補に「慶」を考えている人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
「慶」の成り立ちと由来
まずは、「慶」の成り立ちと由来から解説していきます。
「慶」の成り立ちと由来
「慶」は鹿の一部「廌」と「心」から成る漢字です。その由来には諸説あり、古来、お祝いごとに鹿の皮を贈ったことがはじまりであるとも、古代の裁判で用いられた神獣「廌(たい)」がもとになっているとも言われています。
これらのことから、「慶」は喜びをあらわす漢字として使われるようになりました。「けい」「きょう」「ちか」「のり」「やすし」などさまざまな読みがある漢字です。
「慶」の意味
「慶」の意味は祝いごとにまつわるポジティブなものばかりです。「慶事」「慶祝」といった言葉が代表するように、豊かさ、祝福といった意味をはじめ幸運、幸福、優しさ、思いやりといった意味も持ちます。
古来よりめでたい場面で使われてきた「慶」は、縁起の良い漢字として名付けでも好まれてきました。
「慶」を使った名前はどんなイメージ?
続いて、「慶」を使った名前についても見ていきましょう。
優しく思いやりにあふれた人
先ほども触れたように「慶」の意味の一つとして、優しさや思いやりがあります。このことから、「慶」を使った名前には優しい心を持った思いやりにあふれた人という意味が込められます。
「慶」は重厚な雰囲気の漢字なので、軽々しくない、品のあるニュアンスになるのもポイント。幅広い世代に好まれる名前になりますよ。
幸運に恵まれた人
「慶」には幸運や幸福といった意味もあります。このことから、「慶」を使った名前には幸運が多く訪れる人、幸せな人生を歩むといったイメージが込められますね。
古来より祝いの言葉や喜びを表す漢字として用いられてきたため、重みのある印象に。表面的ではない、真の意味での幸福をつかんでほしいと願う人にもおすすめの漢字です。
生まれてきてくれた喜びを込めて
喜び、祝いといった「慶」の意味から、「生まれてきてくれてありがとう」「あなたと出会えて嬉しい」といったママパパの喜びの気持ちも込められます。
お子さんへのありったけの愛情や喜びの気持ちを込めて、「慶」を使った名前を考えてみてはいかがでしょうか。
「慶」を使ったおすすめの名前(女の子)
それでは、「慶」を使ったおすすめの名前を見ていきましょう。まずは、女の子の名前から紹介します。
一慶(いちか)
漢数字の「一」は数だけでなく「唯一無二」「一番大切」といったニュアンスでも使われる漢字です。また、名付けにおいては長子に使われることもしばしば。
あなたは唯一無二の存在、生まれてきてくれて嬉しいというママパパの思いを込めましょう。
慶香(きょうか)
「香」はかぐわしさ、華やかさといったイメージを持つ女の子の名前でも人気の止め字です。
豊かさ、優しさ、美しさを持つ人という意味を込めて。品よく華やかな印象の名前を探している人にもおすすめです。
咲慶(さちか)
「咲」は花が咲くときのようなかわいらしさや華やかさを持つ漢字で、女の子の名付けで好んで用いられます。
花が咲くような美しさと「慶」が持つ優しさ、豊かさを兼ね備えた人に。
慶乃(ちかの、よしの)
古風な雰囲気を持つ「乃」もまた、女の子の名前の止め字として人気の高い漢字です。もともとは弓の弦が垂れているさまをあらわし、しなやかさや美しさといった意味が込められます。
しなやかさ、品の良さを持った優しい人になってほしいという願いを込めて。
慶葉(よしは)
名前ではフレッシュさや生命力をイメージさせる「葉」。名前に瑞々しい印象をプラスします。
喜びのあふれた人生になりますように、元気でポジティブな人に育ってほしいという願いを込めて。
参考:赤ちゃん命名ガイド
「慶」を使ったおすすめ文字の名前(男の子)
次に、「慶」を使った男の子におすすめの名前も見ていきましょう。
明慶(あきちか、あきのり)
「明るい」「明らか」といった言葉でおなじみの「明」は、名前では性格の明るさや物事を明確に見すえる洞察力を願って用いられる漢字です。
明るく喜びのあふれた人、本質を見抜く賢さを願う人に。
一慶(いっけい、かずちか など)
女の子の名前で紹介した「一慶」は、読み方を変えれば男の子の名前にも使えます。
唯一無二の大切な子、恵み豊かな人生を歩んでほしいというママパパの願いを込めて。
慶介(きょうすけ、けいすけ)
男の子の名前で人気の止め字の一つが「介」。人を守り、助けるといった意味を持ちます。
優しく力強い人、人の役に立つ人物になってほしいという願いを込めて。
慶輔(きょうすけ、けいすけ)
ポピュラーな男の子の名前の止め字には「輔」もあります。「介(すけ)」と読み方は同じで、人に寄り添い助けるという似た意味を持ちます。
「介」と迷ったときは、字の見た目や姓名判断で重要な字画などを判断材料にするのがおすすめです。
慶士(かずし、けいし)
「弁護士」「司法書士」などの単語があるように、「士」はある分野のスペシャリストを指す言葉によく用いられます。名前でも同様に、何かを極める人、また「戦士」などの言葉から力強さ、勇ましさなどを意味することも。
才能に恵まれた人、一つのことをやり通す人になってほしいという願いを込めて。
慶治郎(けいじろう)
古風な雰囲気な名前は近年流行の傾向にありますが、「慶治郎」もまたレトロな雰囲気を持つ名前です。
「治」が乱れたものを治す、整えるといった意味を持つことから、「慶治郎」には優しく人を癒せる人物、導ける人といった意味が込められます。
慶佑(けいすけ)
先述の「介」「輔」とやや似た意味を持つのが「佑」です。人を助けるという意味を持ち、男の子の名前によく用いられます。
人を助けられる優しく思いやりのある人物に育ってほしいという願いを込めて。
参考:赤ちゃん命名ガイド
名付けのポイント・注意点
最後に、子どもの名前を考えるときに気を付けたい、ポイントや注意点について解説します。
名前の響き
名前は書くだけでなく、自ら名乗ったり人に呼ばれることも多いものです。そのため、字の意味や見た目だけでなく、響きの持つ印象も大切。名前だけでなく、姓名とつなげて実際に声に出して呼んでみて、感覚を確かめてみましょう。
また、漢字の意味は良くても、響きがネガティブな意味の言葉を連想させるようならば読み方を変えたり、別の漢字を検討してみるのがおすすめです。
名前の意味
先述の通り、漢字にはさまざまな由来や意味があります。名前に用いる漢字によって、名前のイメージや意味も大きく変わるものです。
候補の漢字についてしっかりと調べ、ママパパの願いに合うものを選んでみましょう。
姓名判断
日本では古来より、名前の字画からその人の性格や運勢を占う姓名判断が行われてきました。
気にしすぎる必要はありませんが、一応知っておきたいという場合や、いくつかの名前で迷っているという場合には一度調べてみましょう。Webサイトで手軽にできるものから、お寺や神社で行う本格的なものまであるので、自分に合った方法を探してみてください。
「慶」を使った名前を名付け候補に!
喜びや祝いごとを意味する「慶」。名付けに使えば、幅広い世代に好まれる名前になりますよ。今回紹介した内容を参考に、「慶」をぜひ名前に使う漢字の候補に入れてみてくださいね。
※ HugKum の記事から「名づけ」に関する記事をピックアップしました。参考にしてみてください。記事はこちら。
文・構成/HugKum編集部