子どものおもちゃのお片付けQ&A!こんな場合はどうしたらいい?【整理収納アドバイザーママが教えます!】

子どものおもちゃの「困った!」にお答えします!

「家事育児に追われて家の中がゴチャゴチャ!」「本当はスッキリ暮らしたいのに…」という悩みを抱えていらっしゃる方は多いのではないでしょうか。子どもとの暮らしに“整理収納のコツ”を取り入れると、親の負担やストレスが減り、子どもの生活力を育むことができます。

7歳、4歳、2歳の3児の母である整理収納アドバイザー・水谷妙子が隔週でお届けする「整理収納のコツ」シリーズ。
今回のテーマは、「子どものおもちゃのお片づけQ&A」です。

在宅時間が増える中、これまで手をつけてこなかった家の中のお片づけをされている方も多いのではないでしょうか。以前も「子どものおもちゃ」の整理収納7つのコツをご紹介しました。

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「やってみたけど、うまくできない…」「この場合は、どうしたらいい?」
今回は、子どものおもちゃのお片づけの過程で生まれる、パパママの疑問にお答えします。

Q.おもちゃの見分けができません!どうしたらいい?

「うちの子は、おもちゃを見分けようとすると、全部いる!となります。そのため、いつも親がこっそり捨てていますが、これでいいんでしょうか?」

家の中のおもちゃがあまりにも多すぎる場合は、子どもが把握できる量=片付けられる量に見分ける必要があります。「子どもと一緒に見分けましょう」とお伝えしていますが、それがなかなかできません…というお悩みですね。

そもそも「全部いる!捨てないで!」という反応は、人として正常です。どんなモノでも、一度手に入れば「財産」です。それを失うことを嫌だ!と感じる気持ちは、大人も子どもも一緒。「コレは自分に必要ないです」ということは、とても理性的な判断。かなりの大きなエネルギーと訓練が必要です。

子どもの発達には細かく段階がありますが、おもちゃの見分けも、ある日突然できるようにはなるわけではありません。
また、親が勝手に捨ててしまうと、子どもは判断の機会すら与えられないことに。自分の意見や想いを聞かれることなく勝手に捨てられてしまうと、恐怖心や不信感から、逆にモノ固執する場合もあります。

今日、おもちゃの見分けができなかったからといって、どうか諦めないでください。1週間後、1ヶ月後、少し経った頃にまた問いかけてみてください。その時に、たったひとつでも「これは必要ない」と見分けることができたら、それはとても大きな成長です。長い目で見守っていきましょう。

Q.小学生です。今からでもお片づけできるようになりますか?

「子どもが小学生ですが、いまだに片付けができません。今からでもできるようになりますか?」
「赤ちゃんがいます。今はお片づけ全般を親が行なっていますが、何歳からすべきでしょうか?」

これも、よくいただくご質問です。私の答えは、お片づけに早すぎる、遅すぎるということはなく、思い立ったらその時がスタートです。

例えば、私自身が、片付けられない歴30数年。長年、苦手意識やコンプレックスを抱えて生きてきましたが、今こうしてプロとして活動しています。

自分自身がお片付けサービスを受けたのが4年前。そこで劇的に生活が変わり、整理収納について勉強しはじめました。その後、暮らしの中で試行錯誤し、自分なりの理論を構築してみなさまにお伝えするようになったのが、約2年前です。

わが家には7歳、4歳、2歳と3人の子どもがいます。一番下の2歳の子は、赤ちゃんの頃からお片づけしやすい仕組みで育っていますが、上の2人は私の試行錯誤に付き合わされながらも、現在は片付けられる子になっています。

どうでしょうか。安心していただけましたでしょうか。大人も子どもも、思い立ったらその時がスタートです。今日から少しずつ、やってみてくださいね!

Q.おもちゃ置き場が2箇所に分かれているのですが…?

「おもちゃ置き場が1階と2階、2箇所に分かれています。子どもが片付けてくれないのですが、どうしたらいいでしょうか?」

戸建に住まいの方からよくいただくご質問です。マンションで、同じフロアでも離れた2箇所に収納されている方も、お悩みの点かと思います。

まず、収納の大原則は「その行動をする場所に収納する」です。つまり、おもちゃの場合は「遊ぶ場所に収納する」ことを基本とします。遊ぶ場所と収納場所が離れていると、お片付け初心者のお子様にとっては、「お片づけ=おもちゃを元に戻す」ことが難しく感じることがあります。一歩でも、1メートルでも遊ぶ場所と収納場所は近づける必要があります。

そもそも、遊んでいる場所から収納場所が見えないと、どこに向かって何をすれば良いのかわかりません。収納場所が遠いと、それだけでお片づけの途中で嫌になってしまいます。2箇所に分けること自体が、ハードルが高いのですね。

まだお片付けが身についていない初心者のうちは、ひとまず1箇所にまとめてみましょう。ある程度お片づけの基礎を身につけることができるようになれば、2箇所に分けたとしても、お片づけできるはずですよ!

いきなりゴールを目指さずに、お子様の様子を見ながら少しずつステップアップしていきましょう。

Q.片付けの時、どんな風に伝えたらいい?

「それまで元気に遊んでいたのに、お片づけして~!と言うと急にテンションが下がります。どんな風に伝えたらいいでしょうか?」

漠然と「片付けて~」と言っても、遊びをやめたくない子どもは聞いてくれなかったり、動かなくなるということ、ありますよね。その場合、まずは「今、なんで片付けてほしいのか」という理由を考え、伝えるようにしましょう。

「おもちゃが転がっていると怪我をして危ないから」「掃除機をかけたいから」色々な理由があると思います。

そして、親が片付けてほしい理由があると同じように、子どもにとっても遊び続けたい理由、片付けたくない理由があると思います。どちらにも事情や想いがあるので、話し合いながら折り合いをつけていくといいですよ。

とはいえ、それが難しい時もありますよね。わが家でよく試すのが「お片づけに遊びの要素を加えること」です。

「これは、どこに片付けるのでしょうか?ママを連れて行ってください~!」とクイズ形式にしてみる。「床におもちゃが落ちていないか、パトロールをお願いします!」とおもちゃパトロール隊に任命してみる。

ほんのささいなことですが、意外と効きます。伝え方を工夫しながら、親も子もストレスをためずに楽しくお片づけができるといいですね!

Q.分類した通りに片付けてくれません。どうしたら?

「おもちゃを整理して、分類しましたが、子どもがその通りに片付けてくれません。どうしたらいいでしょうか?」

まずは、分類の数が多すぎないか、見直してみましょう。お片づけ初心者のお子様にとっては、選択肢が多ければ多いほどハードルが高く、混乱してしまいます。オススメは36個分類。細かくすることはいつでもできますので、まずは少ない数から確実に片付けられるようにしましょう。

大人の感覚だと、おもちゃは商品名ごとに分けた方がいいのではと思い込みがち。でも、それにこだわっているとあっという間に10分類ぐらいになってしまいませんか?同じようなカテゴリはひとつにまとめて、ざっくり分類にしてみましょう。

また、45歳ぐらいになると、本人の意思やこだわりが出てくるので、ぜひお子様にインタビューしながら分類を決めていきましょう。「コレとコレは分けたい」「コレとコレは一緒がいい」など、本人が決めたルールを取り込むと、一気にお片づけが進む場合があります。

様子を見ながら、少しずつ試してみてくださいね!

 

いかがでしたか?

「子どものおもちゃのお片づけQ&A」でした。ストレスが溜まりがちな日々のお片づけが、少しでもラクになったり、今日からやってみよう!と思っていただけたら嬉しいです。みなさんの暮らしの中にも取り入れてみてくださいね!

 

記事監修

水谷妙子|整理収納アドバイザー

無印良品で商品企画&デザインを13年間務める。手がけた商品は500点超。調べた他社商品は5,000点超。2018年「ものとかぞく」を起業し、個人宅や店舗などの整理収納サービスやお片づけ講座を行うかたわら、雑誌やWebでも活動中。フォロワー5.1万人を超えるInstagramでは、マネしやすい整理収納アイデアやモノ選び情報を発信中。7歳4歳2歳の3児の母。

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