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子どもの衣類の「困った!」にお答えします!
「家事育児に追われて家の中がゴチャゴチャ!」「本当はスッキリ暮らしたいのに…」という悩みを抱えていらっしゃる方は多いのではないでしょうか。子どもとの暮らしに“整理収納のコツ”を取り入れると、親の負担やストレスが減り、子どもの生活力を育むことができます。
7歳、4歳、2歳の3児の母である整理収納アドバイザー・水谷妙子が隔週でお届けする「整理収納のコツ」シリーズ。
今回のテーマは、「子どもの衣類の整理収納Q&A」です。
おうちの中で過ごす時間が長いですが、気がつけばそろそろ衣替えの時期ですね。以前も「子どもの衣類」の整理収納7つのコツをご紹介しました。
「やってみたけど、うまくできない…」「この場合は、どうしたらいい?」
今回は、衣類の整理収納の過程で生まれる、パパママの疑問にお答えします。
Q.子ども服がいつの間にか増えてしまいます。どうしたらいい?
「子ども服が、いつの間にか増えてしまい、引き出しの中がいつもパンパンです…!大量にあるので、衣替えの時期が憂鬱です…。」
1枚1枚は小さいですが、子ども服はちょっと油断すると増えてしまいがちですよね。ひとつの解決策としてご提案します。まずは、パンパンになっている引き出しから全部だして、枚数を数えてみましょう。Tシャツは何枚、ズボンは何枚。実はこれは、とても大切な作業です。
モノがたくさんあると、全体量を把握することを避けてしまいがち。そして厄介なことに、衣類はぎゅうぎゅうに詰め込めば、いくらでも収納できてしまうのです。はじめは大変かもしれませんが、この機会に重い腰をあげてやってみましょう。
全体量を数えたら、今の暮らしに本当に必要な枚数を出してみましょう。子どもの月齢や、生活環境、ご家庭の洗濯頻度によっても異なりますが、ひとまず最小限の数字を出します。今お持ちの全体量と、どのぐらい差がありますか?
この差が多いほど「管理しにくいなあ…」と感じ、この差が少ないほどストレスが少なくなります。
大人が管理できない服の量は、もちろん子どもは管理できません。本人が着たい服を選ぶ時も、選択肢が多すぎて困難になります。引き出しを開けて一覧できる量、そして、服を取り出す時にストレスなく取り出せる量がベストです。
毎日の管理が辛くない、そして衣替えの時に憂鬱にならない量を見つけ、それをキープできるといいですね!
Q.ついつい、お下がりをもらってしまいます…!
「ママ友や親戚からたくさんお下がりをもらいます。正直、趣味ではないものもあるけど、断るのも悪いかなと思って、ついついもらってしまいます…。」
子どもの衣類は、あげる、もらうが頻繁に行われるアイテムですよね。「子ども服は、いくらあっても困らないから!」なんて言葉とともに。………本当に「困らない」ですか?
大量のモノ、それも自分が意図して手に入れていないモノを見分ける作業は、意外と大変です。サイズはどうか、穴や汚れはないか、デザインはどうか。今すでにある子ども服の管理だけでなく、もらった服まで見分け、管理、そして手放す時間と労力を割けるかどうか、冷静に判断してみてください。
現時点で未整理の紙袋がいくつもある方は要注意。思い切って「もらわない」という選択もアリです。相手との関係性で、もらわないと角が立つような場面では、ひとまずもらっておきます。ただし、その後は「お気持ちだけ」受け取って、そのまま手放すことをオススメします。
「でも、せっかくもらったのに悪いなあ…」と思われるもいらっしゃると思います。でも、お下がりをくれた方は「絶対あなたの子に似合うと思うの!着て欲しいの!」と思っているでしょうか。ほとんどが「着れたら、着てね」程度で、服自体に想いや念がこもっているわけではない、と私は思います。
ちなみにわが家では、子ども服のお下がりはもらいません。我々夫婦にとって、子ども達の服を自分たちで選んで買うことが、育児において、そして人生の楽しみになっています。お下がりをもらうことは、その楽しみが減ることになるのです。
逆に、人にお下がりをあげることもしません。もし、我々と同じように、本当は自分で選びたい人だったら?もし、整理が苦手な人で、モノが溢れてほとほと困っている人だったら?そんな風に考えるので、あげる、もらうのサイクルを断ち切っています。
まずは、今すでにあるモノと、ご自身の時間を大事にしてくださいね。
Q.赤ちゃんの頃の思い出の衣類、なかなか捨てられません。
「赤ちゃんの頃の衣類。思い出があって、なかなか捨てられません。もしかしたら、今後もう一人生まれるかもしれないし…!」
赤ちゃんの頃の衣類って、小さくて愛らしいですよね。ちょっと成長してからでも、特別に思い入れがあるアイテムはありますよね。もちろん、無理に捨てなくて大丈夫です。
ただし、今シーズンのモノや、これから着るモノ(ちょっと先のサイズや、シーズンオフの衣類)とは分けておきましょう。これらと混ざってしまうと、毎日の衣類の管理や衣替えの度に「これ、どうしよう…」と悩むことになるからです。
赤ちゃんの頃の衣類を次のお子さん用に取っておくのであれば、漠然と全てを取っておくのではなく、シミや劣化などもチェックした上で「次の子に着せたいか」をシビアに判断しましょう。わが家も3人おりますので、何回かこの見分けをしています。毛玉や吐き戻しの染みがひどくて「あまりにも次の子が不憫だな…」というモノは手放しています。
見分けをしたら、他の赤ちゃんグッズと合わせて、時がくるまで保管しておきます。収納場所は、すぐに手が届く場所ではなく、普段使わない部屋や、収納の奥の方でOKです。
それ以外の、赤ちゃん時代の特別なアイテム。わが家にもあります。3人が冬にかぶった小さな帽子。かわいらしいオーバーソックス…。他にも色々あります。これらは、実用品ではなく、思い出の品です。もしどこかで飾ることがなければ、思い出ボックスに保管しておきましょう。私も、たまに眺めては子ども達が赤ちゃんの頃を思い返します。
居住スペース的に、育児にまつわる全てのモノを取っておくことは難しいので、見分けをすることは必要不可欠だと思います。手放す、取っておくという判断を繰り替えすことで、ご自身にとっての「大切なこと」が見えてくるかもしれません。少しずつ、やってみてくださいね。
Q.正直、子ども服を畳むことが苦手です!
「洗濯物が多いので、子ども服を畳むことまで手が回りません。正直言うと、子ども服は小さくて畳むことが苦手です!」
そうですよね、私は畳むことがストレスであれば、畳まなくてよいと思っています。時間がない時、しんどい時。そんな時は無理せずに!時間と心に余裕が生まれて「畳めるな、畳みたいな」と思ったら畳む、と思っておけば、ちょっとラクになりませんか?
例えばわが家は、ハンガーで吊るせる衣類はなるべく吊るすようにしています。7歳長女のワンピース、スカート、ブラウスなどは、洗濯用ハンガーと収納用ハンガーを共用にしているので、洗濯場所から収納場所まで移動させるだけ。
また、パンツや肌着は畳みません。このような小さいものをキッチリ畳んでしまうと、収まりはいいかもしれませんが、低年齢の場合は子どもが着るときにほどきにくいかもしれません。適当にポイポイ入れるだけです。
この時のポイントは、量を最小限にしておくことと、仕切りを入れておくことです。こうすると、畳まずに入れても中身が一覧できて、アイテムが混ざることがないので、子どもが目的のモノを見つけやすく、着替えがスムーズになります。
畳むことに限らず、何か苦手な家事があれば「こうあるべき」とこだわらずに「どうしたらラクになれるのか」を考えて、積極的に取り入れていきましょう!
Q.子どもがよく忘れ物をします。ガミガミ言いたくない!
「子どもが自分で身支度をするようになったのですが、いつもハンカチやティッシュなどを忘れてしまいます。毎日ガミガミ言いたくないのですが…」
わが家も、全く同じ悩みを抱えていました!長女が小学校に上がってから、ハンカチとティッシュを頻繁に忘れる、という問題が勃発。衣類収納の引き出しにハンカチセット(ハンカチ、ティッシュ、移動ポケットの3点)が入っているのに、その場所を開かずに着替えを完了、登校してしまうのです。
ある時ふと「靴下は、毎日忘れずに履いていくな…」と気がつきました。靴下は元々、衣類収納棚の一番下の段にあったのですが、試しにハンカチセットの隣に移動してみました。すると、娘は毎日必ず靴下を探すので、そのついでに目に入るハンカチセットを持っていくようになりました。
わが家の場合はこのように靴下とセットにすることで忘れ物がなくなったのですが、他にもランドセルとセットにしたり、玄関扉のウラにセットしたり、それぞれの行動パターンに合わせて、収納場所を変更することで解決するかもしれません。お子さまを観察しながら、工夫してみてくださいね!
いかがでしたか?
「子どもの衣類の整理収納Q&A」でした。在宅時間が長いこの時期。衣類の整理収納に取り組み、少しでも日々の管理がラクになるために仕組みを整えていきましょう!
記事監修
無印良品で商品企画&デザインを13年間務める。手がけた商品は500点超。調べた他社商品は5,000点超。2018年「ものとかぞく」を起業し、個人宅や店舗などの整理収納サービスやお片づけ講座を行うかたわら、雑誌やWebでも活動中。フォロワー5.1万人を超えるInstagramでは、マネしやすい整理収納アイデアやモノ選び情報を発信中。7歳4歳2歳の3児の母。