離乳食初期おすすめメニュー|1回食・2回食の献立の立て方&進め方、簡単レシピも

離乳食は大きく分けて、初期・中期・後期・完了期の4つに分類されます。今回は、「離乳食初期」の“献立の立て方”や“簡単レシピ”、さらに「離乳食スケジュールアプリ」まで解説します。

離乳食 初期はどんな時期?

「5、6ヶ月ごろ」の時期

個人差はありますが、離乳食初期は、月齢でいうと「5,6ヶ月ごろ」の時期を指し「ゴックン期」とも言います。赤ちゃんによって違いはありますが、5ヶ月で早すぎるということはありません。

月齢以外で「離乳食初期」開始時期の目安となる基準

下記のような様子が1つ2つ見られたらOK。

・よだれの量が増えてきた
・首が座って、5秒以上座れる
・生活リズムが整ってきた
・母乳やミルクを飲んでも満足しなくなった
・大人が食べる様子を見て興味を持っている
・赤ちゃんの口に指やスプーンを添えても押し出さない(※1)

※1「哺乳反射」が弱まると、離乳食開始の合図。その確認のため、赤ちゃんの口に指やスプーンを添えて確認してみるのもよいでしょう。強く押し出すようなら離乳食開始をもう少し待ってもよいかもしれません。

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離乳食初期の、量の目安と献立の立て方

5ヶ月(1日1回食)

離乳食量

初めて食べる食品は、「1さじ」を数日続けてください。<1さじ=約5g(軽量スプーンの小さじ1程度が目安)>

離乳食開始の時のポイント

小さじ1(※2)から始めて、それを2~3日続けてさらに1さじ増やす(それを1カ月かけて30~45g程度まで増やしていく)。

※2  もっとゆっくり始めたい方は小さじ1/2杯~でもOK。

献立の立て方

書籍によってはさまざまな進め方がありますが、離乳食インストラクター協会では下記の進め方を推奨しています。

6ヶ月(1日2回食)

離乳食量

上手にゴックンができるようになり、6ヶ月過ぎたら2回食へ進みましょう。

食べる量も食べられる食材も増えてきます。ここで気を付けてほしいことは「急に増やさない」ということ。昨日まで1回食だったわけですから、お腹がビックリしないよう、2回食にあたる2回目の食事は1回目より少なめに。

(進め方例:初日の1回目はこれまでと同量、2回目は1回目の1/4の量。赤ちゃんの体調と食べ具合を見て、日にちをかけて1回目と同量を2回目にあげるように)

献立の立て方

離乳食初期の2ヶ月目からは、「タンパク質」も入れた献立の立て方を意識してください。

32日目以降は

おかゆ 大さじ2~3
野菜 小さじ3~4

のままですが、たんぱく質(最初は絹ごし豆腐)を、上の図のように

32~34日 離乳食スプーン1
35~36日 小さじ1/2~1
37~38日 小さじ1~2
39日~40日 小さじ2~3
41~44日 大さじ1~大さじ2弱

と、2~3日ごとに徐々に量を増やして、合計大さじ2弱(25g)へとなるように進めていきます。

豆腐に食べ慣れたら白身魚に挑戦。やはり離乳食スプーン1からスタートし、最大小さじ1~2(5~10g)へと量を増やします。

白身魚にチャレンジしたら卵黄にもチャレンジします。離乳食スプーン1又は耳かき1からスタートし、最大卵黄1個弱まで量を増やします。

ポイント

離乳食初期の1回食の時は、おかゆと野菜が中心の献立を。

2回食の6ヶ月目からはタンパク質(豆腐、魚)を入れて。例としては、「おかゆ、野菜、豆腐(魚)」。1回目と2回目に食べる食材に少し変化があるといいですね。

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離乳食初期のミルクの量

6ヶ月ごろまでの赤ちゃんは、まだまだミルクでの栄養が大半です。離乳食とミルク(または母乳)の栄養の対比は5ヶ月なら1:9、6ヶ月なら2:8、とミルクメインで考えてOK。

ミルクの量は、メーカーによって違いがありますので、ミルク缶に書かれている目安量を参考にしてください。平均の量は1回200~220ml、回数は5回が目安。

離乳食スタートにおすすめの食材

離乳食初期は「食材をトロトロにする」が基本。意外と「どれくらいのトロトロなの?」と皆さんが悩むところ。正解は「ヨーグルト状」または「ポタージュ状」です。

▼下の記事を参考に、トロトロ具合をマスターしてください。

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では、赤ちゃんが一番最初に食べる食材で、おすすめなのはなんでしょう?  それは、「お米」。お米は、おかゆの状態からスタートしてください。

まずはアレルギーも比較的少ない「お米」から

最初は「10倍つぶしかゆ」がよいでしょう。あまり聞き慣れない言葉ですが、米1に対し水が10で炊いたおかゆを「10倍がゆ」、それを更に裏ごししたものを「10倍つぶしがゆ」と言います。

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おかゆに慣れたら、野菜をスタート

初めに「10倍つぶしがゆ」を1週間くらいあげてから、次は野菜にチャレンジ。おかゆと野菜中心の離乳食で最初の1ヶ月を過ごしてみましょう。

舌触りの良い、滑らかになりやすい野菜でスタートしてみてください。

離乳食の最初におすすめな野菜

かぼちゃ・にんじん・かぶ・大根・玉ねぎ

離乳食初期に食べられる食材おすすめ一覧

離乳食初期におすすめする食材の一例をご紹介します(※△は初期の後半以降にチャレンジしてほしい食材)

炭水化物

10倍つぶしがゆ、じゃがいも、さつまいも
△10倍がゆ、食パン、うどん、そうめん

タンパク質がとれる食材

△絹豆腐、しらす、白身魚(真鯛、ヒラメ、カレイ)

ビタミン/ミネラルがとれる食材

にんじん、大根、カブ、玉ねぎ、ほうれん草、かぼちゃ、小松菜、白菜、キャベツ、トマト、なす、冬瓜、ブロッコリー、カリフラワー、バナナ、イチゴ、スイカ、りんご、みかん
(※生食はみかんやバナナなどから。離乳食中期ごろまでは、みかんもバナナも加熱してからがおすすめ)

★離乳食の果物についてのポイント

離乳食初期の赤ちゃんには、積極的に果物を与えなくてもよいです。与えるのであれば、離乳食初期の後半、6ヶ月以降にしましょう。

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離乳食初期の食材の進め方と増やし方

新しい食材は「1日1種類1さじずつ」が離乳食の食材を増やすときの鉄則。2・3回食べて順調なら、また次の新しい食材にチャレンジしてください。

1日1種類1さじずつ はどうして?

体調に異変が起きたときに何が原因なのか、分かりやすくするためです。また、体調に異変が起きた時、病院が空いている時間かどうかも重要。そのため新しい食材は、平日の午前中にあげるとよいでしょう。

新しい食材にチャレンジするタイミング

「あまり食べてくれないけれど2・3回食べたら新しい食材にチャレンジしていい?」と次の食材に進むタイミングに迷うことがあるでしょう。食べた量が少しでも、次の食材にチャレンジしてOK。嫌がって食べてくれない場合は、その食材はいったん休憩して、食べてくれる食材をあげ、後日再チャレンジしてみましょう。

新しい食材の増やし方は、離乳食初期に限らず中期・後期・完了期になっても同様です。

離乳食初期の食材をあげる順番

ここでは、離乳食インストラクター協会でのおすすめの順番を紹介します。

撮影/山本彩乃

生後5ヶ月 食材をあげる順番

最初の1週間(主食)10倍つぶしかゆだけ

2週間目以降(主食)10倍つぶしかゆ (野菜)裏ごして舌触りの良い野菜

(例)かぼちゃ、にんじん、玉ねぎ、キャベツ、じゃがいも、さつまいも、大根、かぶなど

生後6ヶ月 食材をあげる順番

(主食)10倍かゆ

(野菜)ブロッコリー、トマト、小松菜、白菜、ほうれん草など

(豆腐/魚)最初の2週間 絹ごし豆腐 3週間目以降 しらす、白身魚(鯛、ヒラメ、カレイ)など

*  *  *

このように、離乳食開始2ヶ月目からは「タンパク質」に挑戦します。最初は豆腐。その次に白身魚へ。離乳食初期の2か月間で食べられる食材を、少しずつ増やしていきましょう。

また野菜に慣れたら、「だし」も使い始めましょう。「だし」と「食材のうま味」がかけ合わさって、更に離乳食が美味しくなります。離乳食初期は、昆布だしを使えます。

生後5ヶ月(離乳食1ヶ月目)からの野菜レシピ

にんじん

人参そのものの甘みを感じてください。

材料

にんじん 15g

作り方

1. 皮をむき写真のように切ったにんじんを約10分間やわらかくなるまで茹で、すり鉢でつぶします。煮汁を少し加えてまとめ、お皿に盛ったらできあがり。

電子レンジを使う場合、先に人参をすりおろして汁ごと入れます。ふんわりラップをかけ500Wで30秒加熱し、しばらくラップを取らずに蒸らします。

大きめに茹でた人参を煮汁ごとブレンダーで細かくするのもおすすめ。煮汁を使うことで滑らかに仕上がります。多めに作ってフリージングしても。

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かぼちゃ

裏ごしすると滑らかになるかぼちゃのペースト。皮を厚くむいて加熱し、ほくほくになったら裏ごしします。最初はゆる目のペーストからスタートさせましょう。

材料

かぼちゃ 15g

作り方

1. かぼちゃを3cm角のサイズに切り、皮を厚くむきます。水の状態から鍋に入れて10~15分ほど柔らかくなるまで茹でます。

(ラップをかけて3分ほど加熱してもOK。)

2. かぼちゃを潰し、ゆで汁を少し入れてのばしたらできあがり。

(一度にたくさんの量を潰すときは、マッシャーやブレンダーを使うと手早くできます。)

(離乳食の進み具合によって、加えるゆで汁の量を変えて、固さを調節しましょう。残ったペーストは冷凍庫で約3日間保存も可。)

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6ヶ月(離乳食2ヶ月目)からのレシピ

豆腐かぼちゃとブロッコリーのマッシュ

なめらかな豆腐とかぼちゃ、ブロッコリーが色鮮やかで、見た目も楽しめるメニューです。

材料

豆腐 30g
かぼちゃ 15g
ブロッコリー 10g
昆布だし 100ml

作り方

・かぼちゃは種、ワタ、皮を取って煮やすい大きさに切る
・ブロッコリーは花蕾の部分を使う

1.昆布だしでかぼちゃ→ブロッコリー→豆腐の順に煮る
2.豆腐とかぼちゃ、ブロッコリーと別々に裏ごしする
3.器に盛る

かぼちゃの豆腐ポタージュ

豆腐が入ることで、野菜をより滑らかにしてくれる一品。多めに作って大人も一緒に食べてもいいですね。大人は塩やみそで味付けしてみてください。

材料

  • 豆腐 25g
  • かぼちゃ 15g
  • 玉ねぎ 5g
  • ブロッコリー(穂先) 少し
  • 昆布だし 200ml

作り方

  • ・かぼちゃは、皮、種、ワタを取り除き1cm幅に切る
  • ・玉ねぎは、薄くスライス
  1. 昆布だしでブロッコリーを煮て裏ごしする
  2. 1の昆布だしでかぼちゃと玉ねぎを煮る
  3. 2が軟らかくなったら豆腐も煮る
  4. 煮汁をどけて、3をブレンダーで滑らかになるまでつぶす
  5. とろみが少ない場合は煮汁を加える

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ミニトマトがゆ

材料

ミニトマト 2個
10倍がゆ ごはん大さじ1杯分

作り方

1.ヘタを取ったトマトを、水を入れた器に入れてレンジで20加熱し、皮と種を取り除き、すりつぶします。

2.10倍かゆにのせて出来上がり。

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りんごのペースト

りんごも初期から使える食材ですが、甘みが強いため、与えすぎに注意が必要。 食物繊維が多いので、初期にはすりおろした果汁を薄めて使用します。

材料

りんご 1/8カット

作り方

1. カットしたりんごをすりおろし、電子レンジで1分加熱します。

2. 汁も一緒にいただきましょう。

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煮りんごバナナ

果物は甘さもあり、赤ちゃんが好む食材のひとつです。離乳食にも取り入れていきたい食材なのですが、果物には加糖があるので与えすぎないようにしましょう。例えば「食後に少しだけ食べる」「レシピの中に少量入れて風味を足す」といった使い方がいいですね。

離乳食初期にバナナ(5g)をあげるときは、加熱して裏ごしして与えます。

材料

  • りんご 10g
  • バナナ 10g

作り方

  • ・りんごは皮をむいてすりおろす
  • ・バナナは裏ごしする
  1. 30mlのお湯にりんごとバナナを入れて煮る

初期から使える離乳食 スケジュール アプリ

最後に、「離乳食アプリ」をご紹介します。記録、管理やレシピ検索など、用途に合わせて使い分けてみませんか?

離乳食アプリとは?

離乳食が始まると、時期による使える食材の把握、食べる時間や食事の準備などでママは大忙し。そんなママをサポートしてくれる心強い味方が「離乳食アプリ」なんです。

ただ離乳食アプリといっても、それぞれ機能は違い、離乳食を記録したり、食事の量を管理してくれるもの、月齢に合わせたレシピや調理のコツ、アレルギーについてなどの情報を提供してくれるものなど、さまざまです。

口コミで人気の高いものを、機能別にいくつかピックアップし、下記のリンク先へまとめました。ほとんどのアプリが無料でダウンロードできるので、気になるアプリがあれば、まずは試してみてはいかがでしょうか。

▼詳しくはこちら

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記事監修

中田馨|離乳食インストラクター

一般社団法人 離乳食インストラクター協会代表理事。中田家庭保育所施設長。現在13歳の息子の離乳食につまづき、離乳食を学び始める。「赤ちゃんもママも50点を目標」をモットーに、20年の保育士としての経験を生かしながら赤ちゃんとママに寄り添う、和食を大切にした「和の離乳食」を伝えている。保育、講演、執筆などの分野で活動中。自身が開催する離乳食インストラクター協会2級・1級・養成講座はこれまで2500人が受講。

構成/HugKum編集部

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