離乳食は大きく分けて、初期・中期・後期・完了期の4つに分類されます。今回は、1日3回食になる「離乳食後期」の“献立の立て方”や“簡単レシピ”について解説します。
離乳食後期はいつから?
9ヶ月から
個人差はありますが、離乳食開始から5ヶ月目の、9ヶ月から離乳食を3回食に移行していくとよいでしょう。
★月齢以外で「離乳食後期」開始時期の目安になる基準
・口を閉じてモグモグゴックンできる
・鶏のささみや赤身魚、少し繊維のある野菜が食べられる
離乳食後期の進め方
離乳食後期の初めは、2回食から3回食へ増えた1回分だけ、全量を与えるのではなく普段の1/4程度の量にして、徐々に量を増やしましょう。
量の目安
離乳食が3回食になり、リズムをつけるには、最終的に下記くらいの量を目安にしましょう。
5倍かゆなら 90g 軟飯なら 80g
野菜 30~40g
豆腐 45g
魚/肉 15g
離乳食後期の献立の立て方
「離乳食後期」は歯が生え始め、歯ぐきでつぶすことができるようになってきます。そこで、朝昼晩の毎食の献立に、少し食感の異なる食材を組み込む献立がよいでしょう。
また、「離乳食後期」は、“手づかみ食べ”の練習を始める頃。
「手づかみをしたい!」という子には積極的に手づかみをさせてあげてください。もちろん、苦手な子には無理強いはNG。そんなときは、手がベタつきにくいものから徐々にスタートしてみてください。
離乳食後期の献立例
ごはんと汁物、“蒸し器”で少し食感の違う食材を組み合わせた献立を紹介します。“蒸し器”は、メニューの幅が広がるだけではなく、簡単に品数を増やすことができますよ。
【右下】キノコのスープ
<材料>
かつお昆布だし200ml
エノキ5g
なめたけ5g
玉ねぎ10g
味噌 0.5g
<作り方>
・きのこ 5㎜
・玉ねぎ 5㎜スライス
1.かつお昆布だしに材料全て入れて煮る
2.味噌で風味づけ
【右上】たらと野菜蒸し
<材料>
たら 15g
にんじん 10g
キャベツ 5g
<作り方>
1.材料を器に入れて蒸し器で蒸す
【左上】かぼちゃの蒸し物
<材料>
かぼちゃ 15g
<作り方>
・かぼちゃは、種とワタと皮を取って蒸しやすい大きさにする
1.かぼちゃを器に入れて、たらと野菜蒸しと一緒に蒸し器で蒸す
離乳食後期の献立におすすめの簡単レシピ
離乳食を簡単に作るテクニック
メニューを増やすと思うと悩みますよね。
でも、電子レンジのみの調理、食材の味付けを変えるだけのアレンジ、大人の分の取り分けで作るなどの工夫で、簡単に作れます。
大根と鶏ひき肉の煮物|大根を使った離乳食後期レシピ
離乳食後期=「カミカミ期」。モグモグゴックンができるようになったら、「大根」と好相性の、旨みの出る「鶏ひき肉」と取り合わせて、大根のおいしさをより引き出します。茹でた大根の葉をあしらえば、見た目も華やかに。
<材料>
大根 20g
鶏ひき肉 15g
しょうゆ 少々
<作り方>
1. 大根は2ミリの厚さでいちょう切りにします
2. 鶏ひき肉と一緒に水から煮ます。沸騰したら弱火でコトコト煮て、柔らかくなったらしょうゆを加え、水溶き片栗粉でとろみをつけます
3. 盛り付けてできあがり。写真は茹でた大根の葉のみじん切りをあしらい彩りよく
ツナでアレンジも!
鶏ひき肉がなかったらツナを使ってもOK! 大根を煮て、柔らかくなったところでツナを加えるようにしましょう。
かぼちゃのきな粉がゆ|きな粉を使った離乳食後期レシピ
かぼちゃの甘みに、良質な植物性蛋白質のきな粉の甘みをプラス。素材の甘みが美味しいおかゆです。この手順は後期向けですが、10倍かゆに裏ごししたかぼちゃ、きな粉をかけたら離乳食初期の赤ちゃんからも食べられます。
<材料>
5倍かゆ 90g
かぼちゃ 15g
きな粉 3g
<作り方>
・かぼちゃは、皮、ワタ、種を取って、湯がきやすい大きさに切る
1.かぼちゃは湯がいて、湯切りして、スプーンでつぶす
2.おかゆに、1のかぼちゃときな粉をのせる
玉ねぎとかぼちゃのみそ汁|玉ねぎを使った離乳食後期レシピ
玉ねぎは離乳食初期から食べさせることができる野菜の1つです。
とはいえ、玉ねぎの皮の1枚目は少し繊維が多いので2枚目以降がおすすめ。また、赤ちゃんは必ず加熱しましょう。
<材料>
玉ねぎ10g
かぼちゃ15g
なす5g
にら2g
かつお昆布だし100ml
味噌0.5g
<作り方>
・玉ねぎは5㎜に切る
・かぼちゃは皮、たね、ワタを取って5㎜
・なすは皮をむいて5㎜
・ニラはみじん切り
1.かつお昆布だしで、かぼちゃ、玉ねぎ⇒なす、ニラの順に煮る
2.味噌で風味をつける
*だしの分量が少ないため、フタのある小鍋で、弱火で煮込みます
ほうれん草じゃがいものコーンソテー|ほうれん草を使った離乳食後期レシピ
ほうれん草は、葉の部分は初期から、茎の部分は繊維が多いので後期になってからスタート。葉も茎も良く茹でて食べるようにしましょう。
固さ、大きさが異なる食材を使ったソテー。味付けはバターの塩気だけ。完了食としても、ずっと食べられます。
<材料>(1食分)
ほうれん草 15g
じゃがいも 20g
コーン 大さじ1
バター 5g
<作り方>
1. 茹でたほうれん草はみじん切り、細切りにしたじゃがいもは茹でて柔らかくして、コーンは缶の汁を除きます。
2. フライパンにバターを溶かし、1を入れます。すべて火が通っているので、バターが食材に行きわたり、いい香りが立ってきたら火を止めます。
3.お皿に盛り付け、できあがり。
りんごのコンポート|りんごを使った離乳食後期レシピ
りんごはデザートとしてだけでなく、食事にもアレンジできます。変色するので保存が難しいと思われがちですが、冷凍保存も可能。意外と使いやすいりんごは、カリウムや食物繊維といった栄養も豊富。離乳食初期から使える頼もしい食材なんですよ。
ほんのりバターの香りがりんごとよく合います。
<材料>(1食分)
りんご 20g
人参 10g
バター 1g
砂糖 少々
<作り方>
1. 皮をむいた人参をすりおろします。
2. 、5mmの厚さにしたりんごと1をバターで炒めます。
3. バターがりんごに染み込み、加熱されてしんなりとしたらできあがり。
完了期には生のりんごを薄切りにして手づかみ食べにも。(但し、のどに詰まらないように注意が必要です)
豆腐と小松菜のお味噌汁|小松菜を使った離乳食後期レシピ
小松菜の葉の部分はあくも少なく、初期から食べていい食材。茎は離乳食後期からスタート。後期の大きさの基本は5㎜~7㎜程度ですが、一番初めに茎を食べるときはみじん切りにしましょう。また、茎にチャレンジするのは、柔らかくなり食べやすい食材の5㎜の大きさに慣れてからにしましょう。
<材料>
豆腐 20g
にんじん 10g
小松菜 10g
かつお昆布だし 200ml
味噌 0.5g
<作り方>
・豆腐は5㎜角に切る
1.かつお昆布だしでにんじん→小松菜の順に煮て、しんなりしたら取り出して5㎜にする
2.鍋に、1、豆腐を入れて、煮たら味噌で風味をつける
牛肉となすの煮物|なすを使った離乳食後期レシピ
簡単に作れて美味しい、なすの離乳食レシピも紹介します。なすを離乳食に使うときの基本の下処理は「皮を取り除く」ことです。
なすと牛肉の煮物。しょう油を足したら大人も同じメニューで食べられますね!
<材料>
牛肉15g
なす 15g
しいたけ 5g
かつお昆布だし 100ml
しょう油 0.5ml
<作り方>
・牛肉は脂肪を取り除き5㎜に切る
・なすは皮をむいて5㎜に切る
・しいたけは5㎜に切る
1.かつお昆布だしで牛肉、なす、しいたけを煮る
2.よく煮えたらしょう油で風味をつける
離乳食後期の手づかみ食べにおすすめレシピ
しらすとじゃがいもパン|食パンを使った離乳食後期レシピ
「食パン」は、様々な食パンがありますが、選ぶときのポイントは、油脂などが入っていない、できる限りシンプルな原材料の食パンを選んでください。
<材料>
食パン 30g
しらす 3g
じゃがいも 10g
<作り方>
・しらすは、湯がいて塩抜きする
・じゃがいもは湯がいてつぶし、水分を加えてペーストにする
1.食パンにじゃがいもを塗り、しらすをのせる
2.トースターで2~3分焼く
にんじんの豆乳フレンチトースト|フレンチトーストを使った離乳食後期レシピ
離乳食後期までは、卵不使用のフレンチトーストにします。卵を使う場合は、離乳食完了期以降にしましょう。
<材料>
食パン
豆乳 30ml
にんじん 15g
<作り方>
・にんじんをすりおろす
1.ボウルににんじんと豆乳を混ぜ入れ、食パンの両面に塗る
2.フライパンで両面じっくり焼く
オートミールのおやき|オートミールを使った離乳食後期レシピ
日本ではなじみのないオートミールですが、食物繊維がたくさん含まれています。健康食品のオートミールを活用したメニューを紹介します。
オーツ麦が原料のオートミールは、「小麦」かと思われがちですが、小麦ではありません。始めて食べさせるときはほかの食材と同じように、小さじ1杯からスタートしましょう。
<材料>
オートミール 15g
水 75ml
しらす 3g
青のり 少々
<作り方>
・しらすはお湯で湯がいて湯切りして5㎜に切る
1.鍋にオートミールと水を入れて、水分が少なくなっておかゆのようにドロドロになるまで煮る
2.しらすと青のりを混ぜ入れてフライパンで平たく焼く
きゅりのスティック かぼちゃディップ|きゅうりを使った離乳食後期レシピ
「きゅうりも離乳食に使えるんだ!」「美味しい!」とママさんたちがビックリするメニューのひとつを紹介します。
離乳食で使用するきゅうりは「皮をむく」、「種を取り除く」2つの下処理を。また、調理方法は、離乳食期は必ず加熱することがお約束です。きゅうりに、かぼちゃディップをつけて、さらに美味しくいただきます。
<材料>
きゅうり 20g
かぼちゃ 15g
プレーンヨーグルト 15g
<作り方>
・きゅうりは皮をむいて5㎜の厚さのスティックにする
・かぼちゃは皮とワタと種を取って煮やすい大きさにする
1.かぼちゃときゅうりを別々にやわらかくなるまでゆがく
2.かぼちゃをつぶしてプレーンヨーグルトと合わせる
3.きゅうりの横に2を添える
文・構成/HugKum編集部
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