1歳の誕生日が近づくと離乳食完了期になります。離乳食完了期は、1日3回の食事のリズムが整ってくる頃です。大人と一緒の時間に食べることも増え、更に食への関心も増える時期。そんな離乳食完了期、1歳頃の量や固さ、献立例、おすすめ食材やレシピをまとめました。
1歳は離乳食の完了期
離乳食完了期は1歳~1歳半ごろのことを言います。この時期の赤ちゃんは、とっても好奇心旺盛。自分でしてみようという意欲が強くなります。身体の発達としては、一人で立てるようになり、歩くことができるようになってきます。また、手先も器用になってきて、小さなものをつまんだり、スプーンなどの道具を使って食べられるようにもなります。
離乳食完了期(1歳ごろ)の進め方
食事量
離乳食完了期の食事の回数は大人と一緒の1日3回プラスおやつが1日1~2回。母乳やミルクはまだ飲みますが、徐々に離乳食で栄養の大半を摂るようになる時期になります。1歳児のごはんについて話します。
この頃は、手づかみ食べとスプーンなどの道具を使って食べるようになってきます。後期の時と同じように、まだまだ食べこぼしの多い時期です。少し多めに作って、たくさん食べこぼした場合は追加してお皿に入れるなどしてあげてもいいですね。
1歳の離乳食、グラム量の目安は?
軟飯なら 90g
普通飯なら 80g
野菜 40~50g
豆腐 50~55g
魚/肉 15~20g
1日のスケジュール
離乳食が3回になった時のタイムスケジュール例です。
午前
6時ごろ 起きる
7時ごろ 授乳 活動
9時ごろ 午前睡(1~2時間)
10時ごろ 離乳食①+授乳 活動
午後
2時ごろ 離乳食②+授乳
3時ごろ 午後睡(1~2時間)
6時ごろ 離乳食③+授乳 お風呂
9時ごろ 授乳 睡眠
味付けについて
私たち離乳食インストラクター協会では、離乳食で味付けを始める時期を、後期以降としています。それまで使うのは、だしだけです。だしで煮ると調味料無しでも美味しくいただけるからです。後期以降もだしと食材を煮ただけで美味しければ調味料を入れる必要はありません。素材の味を楽しんでみましょう。
手づかみ食べはいつから?
手づかみ食べが始まる時期は、9カ月~11ヶ月の離乳食後期ごろです。積極的に手づかみしようとする子もいれば、食材の感触が嫌で、なかなか手づかみをしようとしない子もいます。「手づかみをしたい!」という子には積極的に手づかみをさせてあげ、苦手な子には無理強いせず、手がべたつきにくいものから徐々にスタートしてみましょう。離乳食完了期に入っても手づかみ食べは継続します。
《手づかみおやき》レシピ
手づかみ食べの時期に大活躍する「おやき」をいろいろな食材でご紹介します!
1歳の離乳食完了期レシピ
献立例
離乳食の献立の立て方は?時期別献立例や注意点など解説します。毎日のことだからこそ、ママが少しでも楽ちんに献立を考えられるように、そのコツをお伝します。
・鶏ひき肉と野菜のうどん
・なめこの白和え
・イチゴ
・鶏ひき肉と野菜のうどん
・なめこの白和え
かぼちゃのトロトロミルクスープ
<材料>
かぼちゃ 10g
にんじん 5g
玉ねぎ 10g
オクラ 1本
牛乳 50ml
かつお昆布だし 100ml
味噌 0.5g
<作り方>
・オクラは縦半分に切って、種を取ってみじん切りに
・かぼちゃ、にんじん、玉ねぎは5㎜角切り
1.かつお昆布だしで、かぼちゃ、にんじん、玉ねぎを煮る
2.1がやわらかくなったら、オクラを加えて煮る。
3.煮汁が半分になったら、牛乳と味噌を加えてひと煮立ち
コーンの豆乳チーズリゾット
<材料>
ごはん 70g
豆乳 70ml
玉ねぎ 10g
コーン 5g
ほうれん草 5g
粉チーズ 3g
かつお昆布だし100ml
<作り方>
・玉ねぎはみじん切り
・コーンは薄皮をむければむく
・ほうれん草は湯がいてみじん切り
1.かつお昆布だしで玉ねぎを煮る
2.ご飯、コーン、ほうれん草、豆乳を入れ弱火で煮る
3.出来上がる前に粉チーズをまぶす
サイコロ野菜豆乳スープ
<材料>
にんじん 15g
玉ねぎ 15g
さつまいも 10g
ブロッコリー 5g
豆乳 30g
かつお昆布だし 150ml~200ml
味噌 0.8g
<作り方>
・野菜は全て1㎝の角切りにする
1.かつお昆布だしに野菜をすべて入れて煮る
2.だしが半分以下になったら豆乳を入れ極弱火で優しく煮る
3.味噌で風味をつける
豆乳は強い火で沸騰させると、分離してモロモロになります。やさしい弱火で温めましょう。
離乳食ではなく大人の料理にする場合は、これにバターを入れて風味をアップさせるととてもおいしくなります。鶏肉やベーコンを入れてもいいですし、アレンジの効く豆乳スープです。
ねばねば納豆うどん
うどんにも納豆を入れてみましょう。今回のねばねば食材は納豆だけですが、おくらやなめこなど入れてもいいですね。
<材料>
うどん 80g
ひきわり納豆 10~15g
キャベツ 5g
にんじん 10g
かつお昆布だし 200ml
しょう油 0.8ml
<作り方>
・うどんは下茹でして1㎝に切る
・キャベツとにんじんは1㎝千切りにする
1.かつお昆布だしでにんじん⇒キャベツ⇒うどん、納豆の順に煮る
2.しょう油で風味をつける
きな粉バナナヨーグルト
<材料>
プレーンヨーグルト 40g
バナナ 15g
きな粉 5g
<作り方>
・バナナは、食べやすい大きさにスライスする
1.プレーンヨーグルトに、バナナときな粉をのせる
オートミールのおやき
オートミールで手づかみおやきを作ります。
<材料>
オートミール 15g
水 75ml
しらす 3g
青のり 少々
<作り方>
・しらすはお湯で湯がいて湯切りして5㎜に切る
1.鍋にオートミールと水を入れて、水分が少なくなっておかゆのようにドロドロになるまで煮る
2.しらすと青のりを混ぜ入れてフライパンで平たく焼く
しらすと小松菜のにゅうめん
<材料>
そうめん(ゆでたもの) 60~80g
しらす 10g
にんじん 10g
小松菜 5g
なめこ 5g
煮干しだし 200ml
しょう油 0.8ml
<作り方>
・そうめんは1~2㎝に切る
・しらすは湯がいて、塩抜きする
・にんじんは2㎝の長さの千切り
・小松菜は1㎝幅に切る
・なめこは大きければ1㎝に切る
1.煮干しだしで、にんじんがやわらかくなるまで煮る
2.他の食材すべて入れて煮る
3.しょう油で風味をつける
牛肉とコーンのレンコン煮
<材料>
牛肉 10g
絹ごし豆腐 15g
とうもろこし 10g
レンコン 10g
かつお昆布だし 150ml
しょう油 0.5ml
<作り方>
・牛肉は脂肪を取り除き1cmに切る
・豆腐は1㎝角に切る
・とうもろこしは大きければ1/2に切る
・レンコンはおろし金ですりおろす
1.かつお昆布だしで牛肉、とうもろこし、レンコン入れて煮る
2.豆腐をを加え、ひと煮立ちしたらしょう油で風味をつける
コロコロコーンスープ
お野菜をサイコロ状に切った離乳食完了期の赤ちゃん向けの噛むメニューです。切る大きさを小さくすれば離乳食中期から食べられます。
<材料>
にんじん 15g
玉ねぎ 15g
さつまいも 15g
キャベツ 5g
とうもろこしフレーク
牛乳 50ml
かつお昆布だし 150ml
<作り方>
・野菜は1㎝角に切る
1.かつお昆布だしで野菜をやわらかくなるまで煮る
2.煮汁が半分になったら、とうもろこしフレークと牛乳を加えて煮る
3.味噌0.5gで風味をつける
とうもろこしは甘みがあって赤ちゃんが好む食材のひとつです。入れるだけで色合いも良くなって食欲をそそりますね。離乳食メニューに取り入れてみてくださいね!
小松菜のお浸し
葉野菜の中でも比較的安価で手に入りやすい食材のひとつ「小松菜」。小松菜の茎の部分は離乳食後期から使えます。後期の大きさの基本は5㎜~7㎜程度ですが、一番初めに茎を食べるときはみじん切りにしましょう。
<材料>
にんじん 10g
小松菜 10g
かつお節 少々
かつお昆布だし 大さじ1
しょう油 0.5ml
<作り方>
・にんじんは、2㎝の千切り
・小松菜は1㎝に切る
・かつお昆布だしとしょう油でだししょう油を作る
1.にんじん→小松菜の順にゆがいて湯切りする
2.1を器に入れ、だししょう油とかつお節をかける
焼きナス
大人も一緒のメニューを食べられます!
<材料>
なす 25g
かつおぶし 少々
Aかつお昆布だし 2.5ml
しょう油0.5ml
<作り方>
1.なすをそのままグリルで焼く
2.焼けたら、皮をむき、赤ちゃんが食べやすい大きさに切る
3.Aとかつお節をかける
いんげんのグラタン
赤ちゃんも大好きなホワイトソースでグラタンにします。
<材料>
マカロニ(ゆでた合計) 50g
いんげん 10g
チーズ 5g
Aホワイトソース 下記のうち30g
玉ねぎ 1/4個
牛乳 150ml
バター 20g
小麦粉 大さじ2
<作り方>
・マカロニは茹でる
・いんげんは下処理する
・玉ねぎを薄く切る
1.まずはホワイトソースを作る。鍋を火にかけバターと玉ねぎを入れて炒める
2.小麦粉を入れて弱火で炒める
3.牛乳を3回に分けて混ぜながら入れる
4.いんげんを湯がいて1㎝に切り、器に入れて、マカロニ、3のホワイトソース、チーズをかける
5.オーブンで5分、チーズに焼き色がつくまで焼く
料理に取り入れると鮮やかな緑色が映えるいんげん。ぜひ離乳食に取り入れてみてくださいね!
鶏レンコン団子の具だくさんスープ
すりおろしたレンコンをつなぎにして肉団子スープを作ります。
<材料>
鶏ひき肉 15g
レンコン 5g
大根 10g
にんじん 10g
かつお昆布だし 150ml
しょう油 0.5ml
<作り方>
・レンコンはすりおろして鶏ひき肉とよく混ぜて小さい団子を作る
・大根、にんじんは1㎝角に切る
1.かつお昆布だしで大根とにんじんを蓋をして弱火でコトコト煮る
2.1がやわらかくなったら団子を入れて煮る
3.しょう油を加えてひと煮たちさせる
肉そぼろのねばねば丼
色とりどりの野菜たっぷりのどんぶりです。
<材料>
普通飯 80g
鶏ひき肉 15g
オクラ 15g
玉ねぎ 15g
にんじん 15g
かつお昆布だし 150ml
しょう油 0.5ml
<作り方>
・オクラは板ずりして、額を取り、縦半分に切って種を取り除く
・玉ねぎ、にんじんは1㎝の長さの千切り
1.かつお昆布だしで、にんじんと玉ねぎを煮てやわらかくなったら取り出す
2.1の煮汁でオクラを煮て、いったん取り出し細かく刻む
3.2の煮汁で鶏ひき肉とオクラを煮て、しょう油で風味をつける
4.ご飯の上に具材を全てのせる
ささみチーズ焼き
大人も同じメニューで美味しくささみをいただけます!大人はチーズをカリカリに焼いてもいいですね。
<材料>
鶏のささみ 20g
チーズ 5g
<作り方>
・ささみを5㎜の薄切りにする
1.フライパンに鶏ささみをおいて、蓋をして両面蒸し焼きする
2.チーズをふりかけて溶かす
鶏レバーとニラのスープ
離乳食後期以降はよく、「意識的に離乳食の中に鉄分のある食材を取り入れましょう」と言われます。レバーは鉄分豊富な食材の一つなので、積極的に摂っていきたいですね。
レバーそのものは食べにくい場合があるので、お肉と混ぜてお団子に変身させましょう!
<材料>
鶏レバー 5g
鶏ひき肉 10g
玉ねぎ 10g
しいたけ 5g
ニラ 5g
かつお昆布だし 100ml
しょう油 0.5~0.8ml
<作り方>
・鶏レバーは下処理して湯がいてペーストにする
・玉ねぎ、しいたけ、ニラはみじん切り
1.鶏レバーと鶏ひき肉、玉ねぎ、しいたけを混ぜ合わせて団子を作る
2.かつお昆布だしに1とニラを入れて煮る
3.しょう油で風味をつける
レバーは他の食材と混ぜることで一気に食べやすくなります。赤ちゃんに、色々な食材の味を経験させてあげてくださいね!
鶏胸肉の和風ミートソース
離乳食完了期は合びき肉を使えるようになります。少量のバターで炒めて作ってもOK。子どもに人気のメニュー、離乳食期でも食べられる美味しいミートソースを紹介します!
<材料>
鶏むねひき肉 15g
玉ねぎ 10g
にんじん 10g
トマト 20g
昆布だし 100ml
味噌 0.5g
<作り方>
・鶏ひき肉は、下茹でして脂を落とす
・玉ねぎ、にんじんは煮やすい大きさに切る
・トマトは湯むきして、皮と種を取って5㎜に切る
1.昆布だしに玉ねぎとにんじんを入れて煮る
2.1を取り出してみじん切りにする
3.煮汁に2、鶏ひき肉、トマト、味噌を入れて、煮汁が半分になるまで煮る
豆腐ハンバーグ
子供も大人も大好きな「ハンバーグ」。そのパンバーグを豆腐で作ってみます。豆腐で作るとふんわりとヘルシーになります。離乳食に作るならぜひ大人も一緒のメニューにして、家族みんなが楽しんでほしいと思います。
豚肉のハンバーグもこくがあり、おいしいですよ。
<材料>
木綿豆腐 15g
豚ひき肉 15g
玉ねぎ 10g
にんじん 10g
パン粉 小さじ1
牛乳 小さじ1
卵 10g
<作り方>
・玉ねぎ、にんじん みじん切り
・パン粉を牛乳に浸す
1.木綿豆腐、豚ひき肉、玉ねぎ、にんじん、パン粉、卵をしっかりとこねる
2.形作ってフライパンで両面しっかり焼く
お魚の中でも日本人になじみがあるひとつ、「鮭」。癖が少なく使いやすく食べやすい魚ですので離乳食にも、どんどん取り入れてほしい食材です。
鮭は赤い色をしているのですが白身魚。白身魚だったら初期からOK?ではありません。鮭は、脂が多い魚なので、離乳食中期から、少ない量でチャレンジしましょう。
鮭のムニエル
大人も大好きな鮭のムニエル!ホワイトソースはバターの塩分だけで味付けせずに作ります
<材料>
生鮭 20g
ブロッコリー 10g
塩 少々
A 牛乳 30~40ml
バター 5g
小麦粉 10g
<作り方>
・鮭は骨と皮を取り除き塩を振ってペーパーに包む
・ブロッコリーは持ちやすい大きさに切って湯がく
1.鮭をフライパンで両面焼く
2.別フライパンにバターを熱し小麦粉を焦げないように炒め牛乳を加えてホワイトソースを作る
3.鮭に、ホワイトソースをかけブロッコリーを添える
ツナのトマト丼
<材料>
ご飯 80g
ツナ水煮缶 20g
玉ねぎ 15g
トマト 15g
水煮大豆 10g
かつお昆布だし 100ml
味噌 0.5g
<作り方>
・ツナはザルに入れてお湯を回しかける
・玉ねぎは1㎝角に切る
・トマトは湯むきして種を取り除き1㎝に切る
・水煮大豆は湯がいて薄皮をむく。完了期前半は半分に切る
1.かつお昆布だしで玉ねぎ⇒ツナ、トマト、大豆の順に煮る
2.味噌で風味をつけてご飯の上にかける
しらすとひじきのうどん
手順は完了期ですが、材料の切り方と量を変えれば中期から食べられるメニューです。
<材料>
うどん 80g
しらす 10g
にんじん 10g
玉ねぎ 10g
乾燥ひじき(もどしたもの) 5g
かつお昆布だし 150ml
しょう油 0.8ml
<作り方>
・しらすとうどんは下茹でし、塩抜きしてから1㎝の長さに切る
・ひじきは水で戻してから、1㎝に切る
・にんじん、玉ねぎは1㎝にスライス
1.かつお昆布だしで、にんじんと玉ねぎを煮る
2.1がやわらかくなったら、ひじきとうどんも入れて煮る
3.しらすを入れて、しょう油で風味をつける
離乳食フレンチトースト
離乳食の「フレンチトースト」中期、後期、完了期のレシピを紹介します。離乳食ですので、食材の甘さを活かした砂糖を加えないレシピになっています。
離乳食の蒸しパン
家でも手軽に作れて、赤ちゃんが喜んで食べてくれる蒸しパンの作り方です。野菜や果物などを入れて、美味しくいただきましょう!
離乳食やご飯を食べないときは?
1歳になると、栄養のほとんどが離乳食になります。この頃の赤ちゃんが食べない離乳のひとつに、別のことに意識が向いていることもあります。TVやスマホを止めて食べることに集中してみましょう。ぜひ、この時期に「食べる意欲」を育ててあげましょう。
編集部おすすめ!「bebemeshi for family」おそとごはん(たべるとくらすと)
忙しいときや外出のときに便利!無農薬・減農薬栽培、有機栽培の野菜と、国産のお魚、宮崎県の鶏ささみを中心に使用したこだわりの無添加離乳食。味付けは一切せず、丁寧にとった出汁の旨味を大切にしているママにもベビーにもやさしい&おいしい離乳食です。7ヶ月、9ヶ月、12ヶ月と赤ちゃんの成長に合わせて選んで。ギフトセットもありプレゼントにもおすすめ!